「記憶喪失になったぼくが見た世界」の感想。著者 坪倉優介さん。認知症についても感じるものが。。

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認知症について、1冊の書籍を紹介します。

~記憶喪失になったぼくが見た世界~

~記憶喪失になったぼくが見た世界~ 
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著者 坪倉優介さん。

認知症というか、記憶喪失になったかたのエピソードです。

これは自分が十数年前、2010年くらいに読んだ本です。
その当時の自分の書いた記録があり、懐かしいなと思って見ていてまた読みたいなと。
調べたら今でも2019年発行されているらしいので、早速購入しました。

以下の内容はその当時感じた本の感想です。

「窓をのぞいてみると、突然だれかが顔を出した。
びっくりして顔をひっこめる、その人も顔をひっこめた。
よくみると同じ服を着ている。ぼくが手をふるとまねをする。
お前はだれだ。 そう言うと相手は、
相手は口をうごかすけれど声に出さない、、
そうか、これが鏡なのか。」

皆さん、鏡を見てこう思う、こう思うことが想像できますか。

「なかなか眠れない、人はどうして寝なければいけないのだろう。
どうして、みんなふとんにはいって目を閉じているの。
目を閉じて何をしてるの。」

かあさんに聞いてみた、夜中の4時。

「いまはかあさんが寝る時間なの。 
よるに人を起こすのはやめて、自分で調べなさい。」

「調べる、って なに。」 
・・・・と続きます。

みんななぜ寝るのだろう、そして
夜中に人を起こすのはなぜいけないのだろう、
調べる、って意味 どう教えればよいのでしょうね。

「大きな箱があって、
その前にいる人がキラキラしたものを細い穴に入れた。
箱の中のものが変な動きをして何かを持ち上げて戻ってくる。
あのキラキラした物は、こんなものにもなるのか。」

「かわいい顔をしたものがたくさんつまっている。
下のやつが苦しそうだ、ぼくが持っている光るもので
こいつらを外に出してやろう。」

そう、これは、UFOキャッチャーのことです。

中で苦しそうなぬいぐるみを取って助けようとしています。
で、1つゲットしたようです。キラキラ、、は、100円玉ですね。

話はまだ続きます。

「でも、なかに残ったやつがみんなこっちを見ている。
その目がかわいそう。たすけてやらなくちゃ、、、
、、、ついにキラキラ光るものがなくなってしまった・・」

帰りの電車賃もすべて使い果たしてしまいました。

作者はよく外出、家出もします。夜中でも。

必死に止める家族の顔も怖く感じ、
かたくなに外に出ようとします。

「かあさんの目から、何かがたくさん流れ出している、
それは止まらずたくさん流れる。
それを見ると、急に息ができなくて胸が苦しくなった。

それは見たくない顔だ。
もうやめよう、もうやめなくてはいけない。」

これが作者の家出がなくなった瞬間です。

笑う、ということもどうすればわからないのに、
面白いことをしても笑わないのに、
目から出るものと母の顔を見て

とても切ない気持ちが現れたんでしょう。

この本でもわかるように、

当たり前すぎて言葉に表せないこと、がわからない、
笑ったり、怒ったり、ってどうやればいいのかわからない、

でも、無意識になにか感じている、
っていうのは理解できると思います。

当たり前のことができない気持ちを理解する、

これらは、自らが意識し、ずっと意識し続けないと
できないことを痛感いたしました。

本人はもちろんだけど、急に子供に戻った我が子に接するご両親もさぞ大変だったかと。

ご飯食べたか忘れる、のでなく、
ご飯の食べ方忘れる、だけでなく、
ご飯とは何?何のためにそこ(口)に入れるの?
ってなった時、ご両親はどう思ったでしょう。
赤ちゃんと一緒?

みなさんもぜひ読んでみてください。
記憶喪失や認知症については当然のこと、
極論すると、
人生において当たり前に思っていたことについて改めて感じさせられ、
社会でもいろいろな柔軟な頭、発想が大切だと感じました。
自分が合っている、当たり前とかたくなに思い込まず、
相手のこともよく考えると実は全く違った世界になることを感じてほしいと思ってます。

認知症に関してはまだまだ書きたいことがあります。

高齢者の施設に従事しています。

今までごく普通だったかたが、
あれ、今日なんか違うな、、
最近ちょこちょここうなるな、、
あー、だんだん常態化していく、、。


100名上のかたと日々接しているので、認知症の始まりを感じることがよくあります。

また近々投稿したいと思っています。

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