
「今年で70歳を迎え、そろそろ人生の最期に向けて準備を始めようかと思う。世間では終活という言葉も聞かれるが、イメージが漠然としている。終活とは一体どのようなことを、どのような手順で行うのだろうか?まずはそこから知りたい」
あなたはいま、そのようなことを考えていませんか?
株式会社メモリアルアートの大野屋が行なった調査(2016年)によると、終活を始めたきっかけは何かを問う質問に対し、回答者のほぼ半数となる48.2%が「年齢的に必要と感じた」と回答。そう答えた年齢による割合を見ると、70代と80代が共に36%を占める結果となりました(※)。
終活を始めたきっかけ
「年齢的に必要と感じた」と回答した人の年代
つまり、だいたい70歳を境に死を意識し始め、死に向けた準備に取りかかる人が多いと理解していいでしょう。
とはいえ、何から手をつければよいのかわからないし、終活を行うことによってどのようなメリットがあるのかも把握しておきたい。
この記事はそんなあなたのために、終活を行う意義、メリット、ぜひやっておきたいこととその手順などについてお伝えしていきます。
家族の負担を減らし、自分には安心をもたらす「終活」に第一歩を踏み出すお手伝いできれば幸いです。
※出典:メモリアルアートの大野屋が開催する終活セミナーの参加者に聞いた!2016年下半期 終活に関する意識調査結果を発表 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000014037.html
目次
1. 終活とは家族の負担を減らし余生を前向きに生きるための活動
終活の意義とは、墓や葬式、遺産相続の準備といった家族や周囲の人にふりかかる実務的な負担を減らすことであり、それと同時に、終活を行うことで自分の置かれている状況を客観的に把握し、
・これまでの自分の人生を振り返る
・家族のことを考える
・友人、知人、今までお世話になった人たちへの思いをつづる
・やり残したことやかなわなかった夢などを書き出す
などといったことを行うことで、残された人生を自分らしく前向きに生きることと考えられます。
この、いまやすっかり定着した感のある「終活」という言葉は、2009年に『週刊朝日』で連載された「現代終活事情」によって広く知られるようになったと言われています。さらには、2011年の映画『エンディングノート』の公開や、2012年の「ユーキャン新語・流行語大賞」でのトップテン選出などを経て、社会現象となりました。
その背景には、2012年に65歳以上の人口が3,000万人を超えて本格的な高齢化社会を迎えたこと、家族をもたない高齢者が多くなったこと、また、家族の紐帯が弱まって独居老人や独居死が増えたことなどがあると考えられています。
それにより、以前は地域や家族の支えによって最期の時を迎えることができていましたが、現代では本人や限られた人だけで人生の最期の取り組みを行う必要性が高まり、そのぶん周囲の人への負担も増える傾向にあることから、終活に注目が集まるようになったとも言えそうです。
終活行うメリットについて、次の章で詳しく見ていきます。
2. これだけある!終活のメリット4選
終活するメリットは、大きく分けて「家族にとってのメリット」と「本人にとってのメリット」の2つがあります。
2-1. 家族にとってのメリット
①家族の負担が減らせる
家族の負担を減らすことも終活の大切な目的の一つです。
葬儀や墓などについて本人の考えが明らかでないと、残された家族には決めるべきことが多く残され、大きな負担となります。また、本人の死後、葬式の方法、墓のことで家族・親族間でトラブルが生じる可能性もあります。そういったことを避けるため、自分らしいスタイルで人生の最期を迎えられるよう比較検討を重ね、選定を進めていく必要があります。
終活の一つとして遺言状やエンディングノートに自分の考えを残しておけば、葬儀や墓の準備や様々な手続きをスムーズに行うことが可能となるため、家族や親族間でのトラブルも起こりにくくなります。
②遺産相続のトラブルを回避できる
遺産相続に関するトラブルを事前に回避できることは、終活を行う大きなメリットです。
なぜなら遺産相続に関するトラブルは、家族や親族間で起こるトラブルの事例において大きな割合を占めているからです。遺産相続でもめて裁判などの法的な問題に発展するケースも少なくありませんし、その後の人間関係を悪化させかねません。
終活においては、財産の分配や相続方法などを具体的に検討し、遺言書を作成することもできるので、相続をめぐっての深刻なトラブルに発展することを防げます。
2-2. 本人にとってのメリット
①今までの人生を振り返ることができる
終活の大きな目的の一つは、人生の最期の時間を直視することです。
そのための道具として「エンディングノート」が注目されています。
2018年に楽天インサイト株式会社が行なった調査によると、エンディングノートを知っているかを問う質問に対し、「知っている」と答えた人は51.9%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が30.9%となり、8割以上もの人が認知していることが明らかになりました(※)。
エンディングノートに自分史を書くことによって自分の人生を振り返ったり、家族に対し伝えたい思いや希望などを綴ることで自分の考えを深めたり整理することができます。書く作業を通して、自分を客観視することが可能になります。
人生の最期に備えるために過去を振り返り、自分にとって本当に必要なものや大切なものに思いをめぐらせ、いずれ訪れる「死」にきちんと向き合うこと。これも終活の大きな意義と言えます。
※出典:楽天インサイト株式会社「終活に関する調査」(2018年)https://insight.rakuten.co.jp/report/20180215/
②残りの人生を前向きに生きることができる
人生を振り返る終活は、これからの人生を前向きに生きるための指針にもなります。
自分の人生を振り返ることで、過去の経験から新たな発見や教訓を得ることができ、「残された時間をこうやって生きていきたい」という今後のライフプランを具体的に組み立てることができます。
例えば、絵や音楽といった芸術に取り組んだり、語学や歴史を学ぶなど、過去にチャレンジしたくてもできなかったことや、チャレンジしたものの途中であきらめたことなどに再チャレンジすることは、これからの人生を前向きに生きる上でとても良い方法です。
自分のやりたいことを明確化することは、ご自分の最期に対する漠然とした不安を解消することにもつながり、これも終活の大きなメリットと言えます。
3. 終活を始めるべきタイミングは定年を迎えた時
終活を始めるベスト・タイミングは、定年を迎えた時です。なぜなら定年後は、自由に使える時間が増えますし、「第二の人生」を始めるにあたって、来し方を振り返り、余生をいかに過ごすか、また、人生の幕引きをどうするかを考えるのにも適しているからです。
もちろん定年を待たず、思い立ったときに始めるのもいいでしょう。じっくりと準備ができるので、より満足のいく最期を迎えることができます。
心身の自由がいつ利かなくなるかはわからないものです。もし、あなたがすでに定年しているのに、まだ終活を始めていないなら、早めに着手されることをおすすめします。
4. 終活としてぜひともやっておきたいこと5選
終活を始めるにあたり最初にすべきことは、生前整理です。生前整理をしておくことで、自分の財産の全容を把握でき、相続財産の一覧を作成することができます。被相続人の死後、もっとも深刻なトラブルに発展しがちな遺産相続をスムーズに進めるためにも、就活の第一歩として早めに着手しましょう。
4-1. 生前整理
生前整理とは、被相続人が亡くなったあとに遺品整理や相続問題で家族が困らないように、不要なモノを捨てるなどして身辺整理をすることです。
以下、生前整理の内容について見ていきましょう。
①財産目録を作る
まずは必要な物を誤って処分してしまわないように、以下のような内容で財産目録の作成から始めましょう。
・健康保険や年金手帳、保険証書類
・不動産関係の権利書
・銀行、郵便貯金などの預貯金通帳
・株などの有価証券
・宝石、車、骨董品など資産価値が高いもの
上記したものは大きめの箱を用意してそこにまとめておきましょう。絵画や壺といった大きなものは、保管する部屋を決め、家族にも置き場所がわかるようにしておくとよいでしょう。
②長年使っていない物を処分する
長年使っていないモノは積極的に処分していきましょう。思い切って捨てるのもよいのですが、少しでも現金化したい場合は以下のような方法があります。
・古本・雑誌:古書店やネット上の売買サイトやアプリで売る
・ブランド物の衣類・雑貨:ネット上の売買サイトやアプリで売る
・タンスなど大型の家具:リサイクルショップに買い取ってもらう
③整理しにくい、処分に迷うものの整理の仕方
・写真:整理されていない写真は、まず年代ごとに振り分け、その後、年代ごとに市販のアルバムにまとめて整理します。
・亡くなった配偶者の服:思い出もあり捨てにくいものですが、特に思い出深い何着かだけを残して処分するようにしましょう。それでも捨てられない服は、写真やビデオに残しておくと場所をとらずにすみます。時計や貴金属も同様です。
デジタルデータの生前整理「デジタル終活」も忘れずに行いましょう!
「デジタル終活」とはデジタルデータの生前整理です。最近は誰もが何らかのデジタル端末を使用しています。スマホやパソコンに残っている故人にとって知られたくない情報(デジタルデータ)の削除や、遺族に必要なデータの取り出しをすることがデジタル終活の実際の作業になります。
まず、デジタルデータに関して起こりがちなトラブルを確認しておきましょう。
①故人のデジタルデータに関して死後に起こりうるトラブル
デジタル就活は、以下のトラブルを回避するために行います。
・故人が見られたくない写真データ、動画データなどを見られてしまう
・遺族に知られたくないサービスの利用などが明るみに出る
・故人の不適切な関係を含む交友関係が発覚する
・家族との思い出の写真などがパソコン、スマホから取り出せない
・故人の友人の連絡先などがデジタル化されており、取り出せない
・金融機関(銀行、証券)などのオンライン取引にログインできない
・オンライン取引によって知らないところで多額の損失が発生する
②デジタル就活で行うべきこと
①で記したような問題を引き起こさないためにも、以下のことをして実行しておきましょう。
エンディングノートにデータに関する情報を書き残す
一番確実な方法は、エンディングノートに、家族にとって必要なデータの保管場所、アクセス方法、IDやパスワードの情報を書き残しておくことです。
見られたくないデータは隔離しておく
自分の死後も秘密にしたい情報・データについては、隔離するようにします。
例えば、アカウントを「家族用」と「自分用」に分けておき、家族用のものだけIDとパスワードを書き残しておくという手もありますし、見られたくないデータは専用のフォルダに入れておき、パスワードでロックをかける方法もあります。
死後、SNSのアカウントをどうするか決めておく
故人のデジタルデータは、ハードウェア上に残されているものだけではありません。SNS上にも故人のデータが残ることになります。
Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSでは、故人の死後は委任者、あるいは遺族などの要請によって追悼アカウントなどとして残すことも可能ですが、削除もできるようになっています。SNSに思い入れがある場合は、自分の死後、これらのアカウントをどうするかについて決めておく必要があるでしょう。
専用の終活ソフトウェアを活用する
終活専用のソフトウェアを活用してデータを消去するという手もあります。例えば、一定期間アクセスがないと特定のフォルダ(ファイル)を削除したり、特定のファイルにアクセスすると特定のデータを消去するといったデジタル終活専用ソフトです。
おすすめ終活ソフトウェア
①僕が死んだら…
https://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se444807.html
自分の死後に消去してほしいデータを指定すると、遺言を装った「僕が死んだら」というファイルがデスクトップ上に作成され、それを遺族が開くと、指定したデータが消去される仕組みです。
②死後の世界
https://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se281094.html
自分の死後、あらかじめ設定しておいた期間が過ぎると、遺族がパソコンを起動した際に自動で特定のファイルやフォルダを削除するソフトです。
4-2. エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分の死に備えて、家族に伝えたいことや伝えるべきことを書きしるすためのノートで、書店や文房具店で取り扱っています。
身の回りの整理で自分の財産をある程度把握したら、その後の終活を円滑に進めるためにエンディングノートを書きましょう。ノートが終活の指針になってくれます。
遺言書とは異なり、エンディングノートには法的な効力はなく、正式な規格も存在しないため、書かなければならない項目が決まっているわけではありません。よって書く内容は人により変わってきますが、以下の内容を書き残しておけば、本人が亡くなった後もスムーズに手続きを進められるため、残された家族が困らずにすむでしょう。
・時系列に沿った自分史
・家族や親族についての思い出や伝えたいメッセージ
・友人や知人の連絡先リスト
・不動産や預貯金などの資産に関する詳細、もしもの時に資産管理を頼む相手
・介護や終末医療についての希望や費用の捻出方法
・葬儀やお墓などの埋葬方法についての希望
・携帯電話やクレジットカードなどの退会手続一覧
注意すべき点は、前述したように、エンディングノートには法的な拘束力がないということです。そのため遺産相続については別途遺言書を残しておき、エンディングノートには遺言書があるということを記載しておくとよいでしょう。
また、エンディングノートは「一度書き終えたら終わり」というものではありません。時の流れや状況の変化に伴って、書いた人の気持ちも変わっていくものです。よってノートは定期的に見直し、最新の自分の意思を反映していくことが大切です。
4-3. 遺言書を書く
遺言書は民法で定められた法的な文書で、書式から作成方法、効力、内容に至るまで細かく規定があります。遺言書には「遺族にどのように財産を分けてほしいか」という意思を書き残すことによって、相続争いを未然に防ぐ役割があります。
遺言書には以下の3種類があります。それぞれ作成方法、メリットとデメリット、無効とされがちなケースをまとめましたので、よくそれぞれの特徴を比較してご自分に適した遺言書を選定・作成しましょう。
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次に、遺言書に書くべき内容ですが、遺言書に書くことで効力が発生する事項(遺言状でできること)は民法で「遺言事項」として以下のようなことが定められています。
・内縁の妻との間の子供を認知し、相続人に加える
・未成年後見人の指定
・推定相続人の廃除、及び廃除の取消し
・相続分の指定、及び指定の委託
・特別受益の持戻しの免除
・遺産分割の方法の指定、及び指定の委託
・遺産分割の禁止
・遺産分割した財産の担保責任
・遺留分減殺方法の指定
・遺贈
・寄付
・信託の指定
・遺言執行者の指定、及び指定の委託、職務内容の指定
・祭祀主宰者の決定
・生命保険金受取人の指定及び変更
・葬儀の方法や遺品処分に関する希望(例:海に散骨してほしい、妻の遺骨と一緒にしてほしい、など)
被相続人が遺言書を残さないで亡くなってしまうと、遺産相続で兄弟姉妹が争い、家族関係が悪化したり、最悪の場合、家族崩壊という事態まで引き起こしかねません。よって、遺言書は残すようにしたほうが賢明です。また、遺言書作成は規定の方法に則って行うようにしましょう。
4-4. 葬儀の準備
葬儀を行うには、葬儀の形式、費用、参列者など、いろいろと決めなくてはならない要素があります。残される家族の負担にならないよう、自分の最期をどのように見送ってほしいのかについてよく考え、参列してほしい友人や親戚がいる場合は、そのリストを家族に渡しておくなどしておきましょう。自分の希望を生前から家族や周囲の方に伝えておくことはスムーズな葬儀を執り行うために大切なことです。
以下で葬儀の形式を確認しておきましょう。
①一般葬
一般葬は伝統的な形式の葬儀です。交友関係が広かった方や、比較的若くして亡くなった方には一般葬が適しているでしょう。
一般葬は一般会葬者なども含めて行う葬儀で、お通夜〜告別式を行い、多くの参列者が集まります。喪主・遺族にとっては大変なことも多いですが、従来通りの葬儀の形式なので、人間関係に問題が起こりにくいのがメリットです。
葬儀費用の相場は、200万円前後です。
②家族葬
家族葬は「家族のみで行う葬儀」と思われがちですが、実際は親戚や関係の深い知人・友人も加えた「少人数で行う葬儀」となっています。高齢化や核家族化の影響で近年人気の葬儀形式で、参列者は20〜30名以下が多いようです。
故人が高齢で参列者が少ない方や、小規模でもしっかりと儀式を行いたいという方には家族葬が向いています。
会葬者を身内に限定することで、遺族の精神的・経済的負担が軽くなるメリットがありますが、後日、参列できなかった人が焼香に訪れたり、会葬できなかったことを非難されるケースがあります。
葬儀費用は50万円くらいからです。
③直葬(火葬式)
直葬(火葬式)は通夜や告別式といった儀式をせず、火葬のみを行う形式です。通夜や告別式をしないため「葬送の方法の一つではあるが、葬儀ではない」という見方もあります。
ただ、葬儀にお金をかけたくてもかけられない遺族も増えてきており、家族葬と並んで増加している葬儀の形式です。
葬儀費用は20万円くらいからです。
4-5. お墓の準備
お墓がない場合は、購入するところから始めなくてはなりません。墓地・霊園選びは複数の墓地・霊園に資料請求をし、それぞれ現地を見学して、比較の上、希望と予算に合ったところを選ぶようにしましょう。
以下にお墓選びにおいて気をつけるべきポイントをご紹介します。
墓地・霊園を利用する際の費用・価格の内訳は、墓石代・永代使用料・管理費です。管理費は最初に一括で払うのか、一年ごとに払う年間管理費なのかなど管理費の支払い方も確認しましょう。
墓地・霊園の種類によって、お墓を建てる際の費用・価格が異なります。公営墓地・民営墓地・寺院墓地・永代供養墓地のどれを選択するか、事前に決めておきましょう。決める際には、墓地・霊園の大きさや雰囲気、周辺の環境が落ち着いているかどうかを確認しましょう。
③宗旨・宗派
墓地・霊園によっては、宗旨・宗派に制限をもうけているところがあります。自分の宗旨・宗派でも入ることができるか確認しましょう。
公営墓地や民営墓地は宗派の指定がないものの、宗教法人が主体の寺院墓地では、宗派による制限があります。そのため、寺院墓地を検討する場合は、寺院の宗派はもちろん、自分の宗派を確認する必要があります。また、管轄は、仏教は原則として寺院、神道は神社、キリスト教は教会となりますので、その違いにも注意するようにしましょう。
お墓参りをする際の交通の便など、墓地・霊園の立地条件を確認しましょう。電車・バスといった公共交通機関が利用できる立地かどうか、駐車場の有無といった点も重要です。
検討している墓地・霊園には、どのような種類の区画があり、どれくらいの大きさの区画があるのかを把握しておきましょう。お墓以外の供養形態を希望している方は、永代供養・納骨堂・樹木葬といった様々な供養形態に対応しているかどうかも重要なチェックポイントです。また、ペットとの供養を希望される方は、ペットと一緒に入ることができる区画があるかどうかも確認しましょう。
墓地・霊園内の設備についてもよく見ておきたいものです。特に、足が不自由な方や車いすを利用している方は、エレベーターの有無やバリアフリーであるかどうかも忘れてはならないチェックポイントです。
安らかに眠れるよう、納得できる環境の墓地・霊園を選びたいものです。本人と関わりの深い土地や夫婦・家族との思い出の場所など、立地条件と照らし合わせながら心安らぐ場所を検討しましょう。
墓地・霊園を選ぶ際は、必ず現地を訪れ、見学することが大切です。それにより、資料やホームページなどではわからなかった点に気づくことができます。
5. 終活で利用したいおすすめアプリ
終活をスムーズに進めるのに役立つおすすめのアプリをご紹介します。
5-1. 100年ノート
提供元:ARDENT-WISH INC.
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.hundrednote.highcarat100ynote&hl=ja
https://itunes.apple.com/jp/app/100niannoto/id930004064
エンディングノート・アプリです。下記リストのような、家族や周りの方に残しておきたい情報を簡単に記録することができます。通常の遺言サービスでは作成や保管に手数料がかかりますが、100年ノートは無料でご利用いただけます。遺言書のような法的な効力はありませんが、手軽にいつでも自由に記録できるのが特長です。
・ご自身のプロフィールや自分史
・大切な人に伝えたいこと
・預金に関すること
・遺言や顧問弁護士に関すること
・保険や私的年金に関すること
・介護が必要になった時にお願いしたいこと
・身近な人の連絡先
・ペットについて連絡したいこと
・株式、不動産など財産のこと
・主治医や薬など病院に関すること
・葬儀やお墓に関してお願いしたいこと
詳しい情報はこちらへ。
https://100note.jp/site/pc/
5-2. エターナルメッセージ
提供元:NextDoor Co., Ltd
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.eternalmessage.app
大切な家族に動画や写真であなたの思いを残せるアプリです。「エターナルメッセージ」では、登録した家族に動画で感謝のメッセージを残すことができます。「フォトアルバム」では、日々の想い出を写真で、「エンディングノート」では、あなたの想いを言葉で残せます。いずれのサービスも、あなたが万が一の時に、あなたが残したメッセージや写真、言葉が家族の元に届けられます。
詳細は以下をご覧ください。
http://www.eternalmessage.jp/
終活でも普段の生活でも便利!「らくらくスマートフォン me F-01L」
先ほどご紹介したように、最近ではスマホでエンディングノートを書くことも可能になってきました。紙のノートに書き込むのもいいですが、いつも持ち歩くスマホにアプリを入れておきさえすれば、より気楽にエンディングノートに取り組むことができます。
入力作業を行う場合、やはり画面や文字が見やすく、操作もしやすいスマホがうれしいもの。
富士通コネクテッドテクノロジーズの「らくらくスマートフォンme F-01L」は、大画面で見やすい画面、大きな文字、見にくい箇所を拡大する「おまかせズーム」、ボタンが大きくわかりやすい基本メニューなど、操作面でスマホに苦手意識のある方やスマホ初心者に親切な機能がいっぱいです。
しんせつ、かんたん、見やすい、あんしんな富士通「らくらくスマートフォンme F-01L」3つの特徴
①画面や文字が大きく、基本機能がわかりやすく配置された抜群の操作性
約4.7インチの大画面は、くっきりと見やすい有機ELディスプレイ。
ホーム画面には、電話、メール、インターネット、カメラなどの基本機能が文字とともにアイコンでわかりやすく配置され、ボタンも大きいため、自分の使いたい機能に素早くアクセスでき、押し間違いをしにくい設計になっています。
さらには、指の向きを検知して誤操作を防ぐ「おまかせタッチ」や、出荷時から通常より大きい文字設定、ウェブサイトなどの見にくい箇所を瞬時に拡大する「おまかせズーム」機能も備えるなど、操作性・視認性が抜群で、使っていてストレスを感じません。
②探している情報が簡単・すぐにみつかる検索機能
調べ物に便利なカテゴリが一覧で表示される「らくらくワンタッチ検索」は、自分が気になるカテゴリボタンを選択するだけで、検索候補が絞り込めるので、より簡単に目的の情報にたどり着くことができます。
③無料で気軽に問い合わせができる安心の電話サポート
「動画を撮りたいけど、どうすればいいのかわからない」「電話帳登録って、どうするの?」といった不明点が出てくれば、無料でつながり年中無休の「らくらくホンセンター」にすぐお電話を。専門アドバイザーが操作方法を丁寧にレクチャーするので、操作面で不安がある方も安心してご利用いただけます。
詳細は以下のサイトをご覧ください。
https://www.fmworld.net/product/phone/f-01l/
6. まとめ
終活の意義とは、お墓や葬式、遺産相続といったことを生前に決めておくことで、家族や周囲の負担を減らすことであり、本人にとっては、今までの人生を振り返り、残された人生を自分らしく前向きに生きることでしたね。
そのために具体的に行うこととして、以下の5点についてご説明してきました。
①身の回りの整理
②エンディングノートを書く
③遺言書を書く
④ 葬儀の準備
⑤お墓の準備
大切なのは、就活はご自分一人で行わないということです。家族や周囲の人たちと相談しながら、進めるようにしましょう。それにより、本人が気づかなかった視点が出てきたり、死を考えることで落ち込んでしまうことを避けられます。
やることがいっぱいあって大変……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、なるべく早めに着手することで、残りの人生を安心して過ごせ、より満足のいく最期を迎えることを可能にしてくれるのが「終活」です。
この記事が、終活に向けて最初の一歩を踏み出すためのきっかけになれば幸いです。
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