「老人ホーム」と呼ばれる施設やサービス付き高齢者向け住居の種類

老人ホーム

「老人ホームには種類があるのかな?」「老人ホームっていろいろあるけれど、違いがよくわからない…」と思っていませんか?

一般的に老人ホームと呼ばれる施設や住居は、自立した生活が難しい高齢者のためにあります。特別養護老人ホーム(通称・特養=とくよう)や有料老人ホームのほか、老人保健施設(通称・老健=ろうけん)、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)、サービス付き高齢者向け住宅も該当します。

なぜ多様な老人ホームが存在するのかといえば、利用したい高齢者の要介護度や経済的な状況によって、必要な設備や専門家、サービスの内容が異なるからです。

ここでは、老人ホームとされる施設や住居の紹介、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の選び方のポイントにも触れます。

この文章を読むことで、老人ホームの種類を理解でき、ご自身または親御さんが必要とする施設や高齢者向け住宅が見えてきて、選べる状態になれば幸いです。

1.老人ホームは主に老人福祉施設と有料老人ホームのこと

シニア男性の手元

一般的に老人ホームと呼ばれる場所は、自立した生活が困難な高齢者が入所・入居する施設や住居で、「老人福祉施設」や「有料老人ホーム」などが該当します。

老人福祉法(第5条の3)に規定された「老人福祉施設」には、
● 特別養護老人ホーム
● 養護老人ホーム
● 軽費老人ホーム
● 老人短期入所施設
● 老人デイサービスセンター
● 老人介護支援センター
● 老人福祉センター
などがありますが、入所施設やセンター系の施設は住居的な役割を担わないので、老人ホームと呼ばれることは少ないと言えます。

また、リハビリを中心とし自宅復帰を目指す「老人保健施設(通称・老健)」や、痴呆症と診断された高齢者が入居する「グループホーム(認知症対応型共同生活介護)」は、老人福祉法で規定された老人福祉施設ではないものの、要介護認定を受けた高齢者のための公的な施設であり、老人ホームに分類されることが多々あります。

さらに、医療系・介護系の団体や法人、一般企業などが、老人福祉法に則り介護サービスなどを提供する高齢者のための施設や住居を「有料老人ホーム」と呼んでいます。こちらは公的な施設ではありませんが、老人ホームに該当します。

2章、3章、4章で詳しく見ていきましょう。

2.「特養」などの老人福祉施設

特養

公的な老人福祉施設のなかで、老人ホームの名を持つ3施設について、詳しくみていきます。

2-1.特別養護老人ホーム

重度の要介護度の高齢者が入所し、介護保険適用のサービスを受けられる公的な施設が「特別養護老人ホーム 」です。「特養(とくよう)」と略されることもあり、「指定介護老人福祉施設」と呼ばれることもあります。

有料老人ホームに比べ低料金で利用できるので、地域によっては入所の順番待ちを余儀なくされる施設もあります。

● 対象者:在宅での生活や介護が困難な、要介護認で「要介護1」以上、65歳以上の高齢者
※現在は基本的に「要介護3~5」の高齢者が対象
※認知症や寝たきりの高齢者など緊急性の高い高齢者の入所が優先
● サービス内容:入浴・食事・排せつなどの日常生活の世話、身体の機能訓練、健康管理など
※介護サービスが中心となり、終身での利用が可能

2-2.養護老人ホーム

家族の援助が受けられず、身体的な理由・精神的な理由・経済的な理由・災害で家屋を失ったなどの理由で生活が困窮している高齢者のための、公的な施設が「養護老人ホーム」です。上記の「特別養護老人ホーム」と名称が似ているのですが、介護目的ではなく、高齢者の生活救済を目的としています。

● 対象者:自立した65歳以上の高齢者
※介護施設ではないので、市町村が対象者の調査を行う
● サービス内容:生活スペースを提供し、自立した生活を送れるよう必要な訓練も行う
※2006(平成18)年度より、必要であれば介護保険サービスの利用も可能になった

2-3.軽費老人ホーム

こちらも養護老人ホーム同様、生活が厳しい高齢者を中心に受け入れる施設ですが、重度ではないものの介護を必要とする高齢者も低料金で利用できるのが特徴です。なかには、高齢者が生活しやすいように設計の工夫がなされ、かつプライバシーが保たれるタイプの住居もあります。

また、軽費老人ホームには、A型・B型・ケアハウス(C型)自立型・ケアハウス(C型)介護型の4タイプありますが、A型・B型は1990年以降新設されていないので減少傾向にあり、今後はケアハウス(C型)に集約される方向性です。

● 対象者:
ケアハウス(C型)自立型は、60歳以上の自立した高齢者
ケアハウス(C型)介護型は、65歳以上で「要介護1~2」の高齢者
※A型・B型は所得が月34万円未満、60歳以上の自立した高齢者
● サービス内容:食事や入浴のサービス、生活支援(掃除・洗濯・買い物など)、緊急時の対応
※ケアハウス(C型)自立型と、A型・B型には介護サービスなし
※なおB型は食事サービスもなし(自炊)

3.「老人ホーム」として扱われる施設

裁縫をしている高齢の女性,日本人

2章で見てきた老人福祉施設ではないのですが、公的な介護サービスを受けられる施設や住居に
● 老人保健施設
● グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
があります。それぞれの詳細をみていきましょう。

3-1.老人保健施設

「老健(ろうけん)」とも呼ばれる「老人保健施設(介護老人保健施設)」は、要介護認定を受けた高齢者のための施設で、期間限定でありながら介護付きの住居的な役割も担います。利用条件もあり、介護保険も適用されます。

「特養(とくよう)」との大きな違いは、自宅復帰を目的としているので、医療体制が整った環境のなかでのリハビリがサービスの中心となります。

● 対象者:在宅での生活が不安な状態の、要介護認定で「要介護1」以上、65歳以上の高齢者
● サービス内容:医学的管理下での看護と介護(入浴・食事・排せつなどの日常生活の世話含む)
※リハビリが中心となり、終身での利用不可(原則3~6か月の利用)

3-2.グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

「認知症高齢者グループホーム」とも呼ばれている施設や住居です。家庭的で落ち着いた雰囲気のなか、5~9人ほどの高齢者と介護を行う職員で共同生活を営みます。また利用条件もあり、介護保険も適用されます。

● 対象者:認知症により家庭生活が困難な、要介護認定が「要支援2または要介護1以上」の高齢者
※グループホームのある市区町村に住民票がある高齢者が利用可能
※要介護認定で「要支援1」の高齢者は利用できない
● サービス内容:食事の支度や掃除・洗濯などをグループホームの職員が介助する
※介護職員は、日中は利用者3名に対して1人、夜間は住居に1人

4.有料老人ホームについて

厚生労働省令で定める施設ではないものの、高齢者を入居させ、食事や入浴・排せつなどの介護、生活支援、健康管理などを老人福祉法に則って運営している施設です。また一定の基準を満たし、都道府県知事に届出を行っている施設もありますが、未届けの有料老人ホームも存在します。未届けであることは違法ではなく、その場合、施設やサービスの質は利用者本人や家族が見極める必要があります。

また、公的な老人福祉施設との大きな違いは、費用面にあるとも言えます。介護保険が適用されないサービスを利用する場合は、それなりの資金が必要です。

● 対象者:各施設・住居で条件が異なるが、基本的には60歳以上の高齢者(対象者の幅が広い)
● サービス内容によって3タイプに分けられる
①介護付有料老人ホーム:職員が介護サービスを提供する施設や住居
②住宅型有料老人ホーム:職員は介護サービスを提供せず、入居者が要介護状態となった場合は、自分で外部の介護サービス事業者と契約するタイプの施設や住居
③健康型有料老人ホーム:職員は介護サービスを提供せず、介護が必要となった場合は、契約を解除して退去する施設や住居

5.サービス付き高齢者向け住宅もある

窓際の椅子に座って本を読むシニア女性

「サービス付き高齢者向け住宅」は、4章で見てきた「有料老人ホーム」との違いがあまりない高齢者のための住居で、集合住宅である場合がほとんどです。

訪問介護事業者が建物内や敷地内にある、または隣接している高齢者向け住宅もあります。さらにバリアフリーなど、高齢者に優しい環境もメリットです。

また、食事・清掃・買い物などは基本的に自分で行い、介護サービスが必要になった場合も自分で契約する必要があり、なかには要介護度が高くなると退出しなければならない住宅もあります。

● 対象者:介護や支援を必要としない高齢者も入居可能(入居のハードルが低い)
● サービス内容:管理者が常駐しており、安否確認や生活相談行ってくれる、など
※高齢者向け住宅によって、サービスの質や提供サービスの幅が広いのも特徴

6.有料老人ホームや高齢者向け住宅選びのポイント

車椅子 女性 日光浴

老人ホームと呼ばれる施設や住居に入所・入居したい場合、利用したい高齢者の要介護度や経済状況によって、ある程度候補は絞られます。

そのなかで、利用対象者の幅が広い有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を選ぶときは、以下5つのポイントをチェックしましょう。

 

①希望する地域にある施設・住居を選ぶ
住み慣れた地域を選ぶ方が多いものですが、介助や介護が必要になったときは、すぐに駆け付けてくれる家族が近くにいる場所を選んだ方がよいケースもあります。また子どもや孫が面会に来にくい場所では、寂しさを感じるかもしれません。

②必要なサービスが提供されている所を選ぶ
介護福祉士やホーム ヘルパーによる訪問介護サービス(入浴や排泄に関する介助や、買い物・料理・洗濯などの生活支援)は受けやすいのか、看護師などの訪問看護を受けられるのかなど、別料金のサービスも含めて調べておきましょう。

③資金的に無理のない範囲で選ぶ
介護保険が適用される場合と、そうでない場合では、月額費用などが大きく変わってきます。年金受給額や預金、資産状況などを確認して、無理のない範囲で選ぶことも重要です。

④運営団体やスタッフの質も確認する
医療系・介護系の企業だけでなく、民間会社が運営する老人ホームも存在します。残念ながら倒産する施設もあるので、わかる範囲で経営状況を調べておくのがおすすめです。また、スタッフの数や質も、入居候補の施設のなかで比べてみましょう。

⑤見学に行き雰囲気や空間を確認する
場所・サービス内容・ご自身の資金面・施設の経営内容など、すべてに問題がなくても、可能な限り見学に行きましょう。自分が実際に生活したり、介護を受けたり、長い時間を過ごす場所です。設備に不満がないかどうか、雰囲気はどうか、最終チェックは重要になります。

 

7.まとめ

病院屋外この文章では、老人ホームに該当する施設や住居を紹介し、その利用対象者やサービス内容を中心にみてきました。

まず、老人福祉法で規定された「老人福祉施設」には、3つの老人ホーム
● 特別養護老人ホーム(特養=とくよう)
● 養護老人ホーム
● 軽費老人ホーム
があり、それぞれ利用対象者やサービス内容が異なりました。

次に公的な介護サービスを提供し、老人ホームとして扱われる施設や住居には
● 老人保健施設(老健=ろうけん)
● グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
がありました。

さらに、老人福祉法に則り、医療系・福祉系の団体や法人、一般企業が運営する「有料老人ホーム」には、大きく分けて3タイプ
● 介護型有料老人ホーム
● 住宅型有料老人ホーム
● 健康型有料老人ホーム
あり、公的な老人ホームよりも利用対象者の幅が広いということを紹介しました。

また「サービス付き高齢者向け住宅」というものが存在し、実質「有料老人ホーム」と差がない施設や住居が多いということを見てきました。

さらに、有料老人ホームや高齢者向け住宅選びのポイントとして、以下の5点を挙げました。
1. 希望する地域にある施設・住居を選ぶ
2. 必要なサービスが提供されている所を選ぶ
3. 資金的に無理のない範囲で選ぶ
4. 運営団体やスタッフの数や質も確認する
5. 見学に行き雰囲気や空間を確認する

実際に入所・入居する高齢者の、要介護度や経済的な状況に合う老人ホームがわかり、ご自身または親御さんにとって居心地がよい施設・サービス付き高齢者向け住宅探しが、上手くゆくことを願っています。

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