
「介護施設って一体どれだけ種類があるの?」
「種類によって条件や費用が違うみたいだけど、どうやって選べばいいのだろう」
こんな悩みをお持ちではないでしょうか。
介護施設には、国や地方公共団体、社会福祉法人などが運営している「公的施設」と民間企業が運営している「民間施設」とがあります。
その中でも役割に応じて、公的施設が5種類、民間施設が6種類と、11種類に分かれています。
本記事では、介護施設11種類それぞれの特徴や、どんな人に向いているかをわかりやすく解説します。
<公的施設5種類> | <特徴> |
特別養護老人ホーム | 認知症や寝たきりなど介護度が高い人向け。入居待ち時間が長い |
養護老人ホーム | 生活保護を受けていて自立生活のできる人向け。長期入居は不可 |
介護老人保健施設 | リハビリ中心に自立生活をめざす施設。入居期間は原則3ヶ月 |
介護医療院 | 日常的な医療ケアが必要な高齢者向け。長期療養、終身利用可 |
ケアハウス | 独居生活に不安のある身寄りのない人向け。一般型と介護型有り |
<民間施設6種類> | <特徴> |
介護付き有料老人ホーム | 日常的に介護ケアが必要な人向け。24時間体制のサービス有り |
住宅型有料老人ホーム | ある程度自立している高齢者向け。介護職員の常駐はなし |
健康型有料老人ホーム | 自立している高齢者向け。シニアライフをアクティブに楽しめる |
サービス付き高齢者向け住宅 | バリアフリーの賃貸住宅。サービスを利用して自由に生活できる |
グループホーム | 認知症を患う65歳以上の高齢者が共同生活するための施設 |
シニア向け分譲マンション | バリアフリーの分譲マンション。悠々自適なシニアライフが叶う |
各々の費用の目安や入居条件がひと目でわかる一覧表も添付しますので、簡単に比較検討して頂けます。
さらに、介護施設を選ぶ時のポイントを具体的に解説します。
施設見学でチェックすべき点までわかるので、あなたのご家族に合う施設が見つけやすくなります。
記事の最後には、高齢者が操作しやすい「らくらくスマートフォン」についても解説しますので、興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。
大切なご家族のシニアライフに合った施設を選ぶために、この記事を大いに役立てて頂けたらと思います。
目次
1.介護施設は全11種類!公的施設5種類と民間施設6種類を解説
介護施設11種類を「公的施設」と「民間施設」に分けて、各々の特徴とどんな人に向いているかを解説します。
1-1.公的な団体が運営する公的施設5種類
公的施設は、国や地方公共団体、社会福祉法人などが運営している介護施設です。
社会福祉の視点から、介護度の重い方や低所得者の保護と支援に重点が置かれています。
国の補助金を受けて設立されていることから、次章で紹介する「民間施設」よりも入居費用や月額利用料などが抑えられており、生計状況によっては補助を受けることもできます。
ただその分、人気が高いため空きがなく、入居待ちが長いというデメリットもあります。
公的施設は以下の5種類に分けられます。
- 特別養護老人ホーム
- 養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 介護医療院
- ケアハウス
それぞれの特徴や、どんな人におすすめしたいかを述べていきます。
1-1-1.特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは特養とも呼ばれ、要介護度3以上で認知症や寝たきりなど、介護度が高い方を優先的に受け入れている施設です。
終身利用が可能で、費用が安いため入居希望者が多いため入居の待ち時間が長く、施設によっては数年待機となります。
レクリエーションなども行いますが、要介護度が高い方が中心なので、一般には身の回りの世話が中心になっているところがほとんどです。
相部屋になることが多く、プライベートを大切にしたい方や、普段の生活をアクティブに楽しみたい方には向かない場合があります。
入居の条件 | 65歳以上 |
受け入れている介護度 | 要介護3〜5 |
認知症の扱い | 軽度のみ可 |
こんな人におすすめ |
|
1-1-2.養護老人ホーム
養護老人ホームは、自立した生活を送ることができて、生活保護を受けている高齢者が入居できる施設です。
身体的、精神的、経済的な理由によって、自宅で生活できないと判断された場合に利用できますが、あくまでも社会復帰をめざす高齢者のための施設なので、介護が必要になると退去しなくてはならなくなります。
入居には地方自治体の審査と措置判断が必要で、長期の入居はできません。
入居の条件 | 生活保護を受けている高齢者 |
受け入れている介護度 | 自立 |
認知症の扱い | 不可 |
こんな人におすすめ |
|
1-1-3.介護老人保健施設
介護老人保健施設は老健とも呼ばれ、リハビリを中心に自立生活を目指すための施設です。
病院退院後、在宅復帰が困難な場合に、医療ケアやリハビリを受けることができます。
国家資格をもった各専門職の指導のもとでリハビリを中心に自立生活を目指す施設で、入所期間は原則3ヶ月、長くとも1年と定められています(多くの場合、3ヶ月ごとに退所判定が行われます)。
終身利用はできません。
入居の条件 | 日常生活に戻るためにリハビリが必要な高齢者 |
受け入れている介護度 | 要介護1〜5 |
認知症の扱い | 軽度のみ可 |
こんな人におすすめ |
|
1-1-4.介護医療院
介護医療院は、医療の必要な要介護高齢者(要介護1~5)の方を対象に、「長期療養のための医療(医療ケア)」と「日常生活上の介護(介護サービス)」を一体的に提供する介護保険施設です。
医師や看護師が常駐してるため、痰吸引や経管栄養など、通常の老人ホームでは対応が難しいケアができ、要介護度の高い人や認知症の人も受け入れているのが特徴です。
長期療養や終身利用が可能で、緊急対応やターミナルケアや看取りなども行えます。
デメリットとしては、相部屋であることが多いので、完全なプライバシーは確保できない点が挙げられます。
入居の条件 | 日常的な医療ケアが必要な高齢者 |
受け入れている介護度 | 要介護1〜5 |
認知症の扱い | 可 |
こんな人におすすめ |
|
1-1-5.ケアハウス
ケアハウスは、自立した生活はできるものの、ひとりで生活するには不安があるという高齢者が利用する施設です。
「一般型」と「介護型」の2タイプがあり、「一般型」は、食事や掃除、買い物などの生活支援が主なサービスになります。
家族からの支援が難しい60歳以上の方であれば入居できますが、原則的に介護度や医療依存の高い方は入居できません。万一、入居中に、要介護度が高くなった場合は退去しなくてはなりません。
一方、「介護型」は専門スタッフによる介護サービスが提供されます。
生活支援に加え、トイレや入浴などの日常生活介助、通院の付き添いなどをしてもらえます。
こちらは入居後に介護度が高くなっても退去をせまられることはありません。施設によっては、看取りが可能な所もあります。
ただし、「介護型」のケアハウスでも、施設によっては、認知症や要介護度が高いケースに対応できない施設もありますので、事前確認が必要です。
入居の条件 |
|
受け入れている介護度 |
|
認知症の扱い |
|
こんな人におすすめ |
|
1-2.民間企業が運営する民間施設6種類

運営しているのは主に訪問介護事業や通所介護事業などを行っている会社で、近年では医療法人が運営しているケースもあります。
高齢者のニーズを満たすことに重点が置かれ、各施設で特色をだすために、民間ならではの多種多様なサービスが幅広く提供されています。
その分、公的施設に比べて費用は高めですが、入居待ちがあまりないので入居しやすくなっています。
民間施設は、次の6種類に分けられます。
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- グループホーム
- シニア向け分譲マンション
それぞれの特徴や、どんな人におすすめしたいかを述べていきます。
1-2-1.介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、都道府県の指定(認可)を受けた有料老人ホームで、介護保険制度上では「特定施設(特定施設入居者生活介護)」というサービスに分類されます。
24時間介護スタッフが常駐し、掃除や洗濯など身の回りの世話や、食事や入浴、排せつなどの介助サービスが受けられます。
一般的には介護が必要な65歳以上の方が対象の施設ですが、介護が必要ない自立の方が利用できる混合型の施設もあります。
費用は高めですが、施設ごとに特色があり、設備の充実や医療連携体制の整っている施設まで幅広い中から選ぶことができます。
入居の条件 | 65歳以上(施設により65歳未満でも可能) |
受け入れている介護度 | 自立〜要介護5 |
認知症の扱い | 可 |
こんな人におすすめ |
|
1-2-2.住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、食事や掃除、洗濯などといった生活援助サービスが受けられる施設です。
一般的なところから高級な施設まであり、好みにあった設備の施設から選べます。
介護付きと違って介護職員は常駐していないため、施設内で受けることが出来るサービスは、最低限の身の回りの世話と緊急時の対応(医師や看護婦を呼ぶ、救急車を呼ぶ等)に限定されます。
ただし、介護が必要な場合は、外部の介護サービス事業者に委託することができ、必要に応じて訪問介護などのサービスを受けることもできます。
24時間体制の介護サービスの提供はないので、夜間時の緊急対応はありません。
受け入れている要介護度は、施設により異なり、自立のみの受け入れや、要介護度が高くなると退去しなくてならない施設もありますので事前確認が必要です。
入居の条件 | 60歳以上(施設により65歳以上もあり)で共同生活ができる人 |
受け入れている介護度 | 自立〜要介護5 |
認知症の扱い | 軽度のみ可 |
こんな人におすすめ |
|
1-2-3.健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、介護の必要がない自立状態の高齢者を対象とした、サービス付きの施設です。
サービスの内容は施設によって違いますが、一般に、食事や掃除、洗濯、安否確認などの生活支援、イベントやサークル活動などのアクティビティの提供になります。
シニアライフを楽しむための設備が充実している施設が多く、フィットネスやプール、カラオケルーム、麻雀ルーム、温泉などを備えているところもあります。
また、外出して行うレクリエーションも多く、趣味やサークル活動に没頭して、アクティブなシニアライフを送りたい方に向いています。
ただし、介護の必要がない自立した高齢者のための施設なので、入居中に認知症を発症したり、介護が必要になった場合は退去しなくてはなりません。
入居の条件 | 自立状態の高齢者 |
受け入れている介護度 | 自立のみ |
認知症の扱い | 不可 |
こんな人におすすめ |
|
1-2-4.サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、60歳以上の方が入居できるバリアフリーの賃貸住宅です。
一般的な賃貸住宅のように外出制限はなく、入居者の生活相談や安否確認を行うスタッフが駐在する他、共同設備として、食堂やお茶ができるような談話室が設けられ、入居者同士の交流が出来ます。
介護が必要になったときは外部サービスを利用できますが、施設内に24時間体制の駐在スタッフや、専門の介護スタッフがいないことから、認知症や要介護度が高くなると退去を迫られることがあります。
入居の条件 | 60歳以上 |
受け入れている介護度 | 自立〜要介護3 |
認知症の扱い | 軽度のみ可 |
こんな人におすすめ |
|
1-2-5.グループホーム
グループホームは、認知症を患っている65歳以上の高齢者が共同生活するための施設です。
施設のある市区町村に住民票がある人だけが入居できる仕組みで、認知症ケアの知識や経験のある介護スタッフの24時間のサポートのもと、5〜9人のユニット体制で環境の変化対応が難しい認知症を持つ方が穏やかに暮らせる環境が整えられています。
特徴として、入居者は、認知症ケアの一環とした食事の準備や洗濯掃除などの家事を役割分担をもちながら生活するなど、認知症の症状を緩和したり遅らせるための取り組みが多くされています。
さらに、地域交流や季節ごとのレクリエーションなども充実しているので、社会や人との関わりを持ちながら生活を送ることができます。
ただ、グループホームでは認知症でも、身の回りのことがある程度できることが前提なので、介護度が高くなった場合、また医療依存度が高かったり、自傷・他傷を伴う認知症の場合は退去しなくてはならないケースがあります。
入居の条件 | 65歳以上で認知症と診断されていて、かつ、施設のある市区町村に住民票のある人 |
受け入れている介護度 | 要支援2以上 |
認知症の扱い | 可 |
こんな人におすすめ |
|
1-2-6.シニア向け分譲マンション
シニア向け分譲マンションとは、高齢者が住みやすいバリアフリー設計の分譲マンションのことです。
所有財産となることから、購入後の売却・譲渡・賃貸を自由に行うことができ、室内のリフォームも自由に行うことができます。
マンションの設備は、フィットネスジムや温泉、シアタールーム、レストランなど、充実していて多彩です。
加えて、シニア向けサービスとして、コンシェルジュサービスや食事の提供、家事サポート、緊急時対応、見守りなどが提供されています。
ただ、介護に関しては外部サービスを使用することになるので、要介護度や認知症の症状が重度化すると住み続けるのが難しくなるという注意点があります。
また、あくまでも個人の所有であり施設規定がないために、隣人が認知症発症などでトラブルになったりしても、退去させたりすることができないということも心に留めておいた方が良いでしょう。
入居の条件 | 支払い可能であるかの審査あり |
受け入れている介護度 | 自立〜 |
認知症の扱い | 一般には不可(例外もあり) |
こんな人におすすめ |
|
2.【一覧表】介護施設全11種類の入居条件や費用の目安
介護施設11種類(公的施設5種類、民間施設6種類)の入居条件や費用目安を、ひと目で確認できる一覧にしました。
※ケアハウスについては、「一般型」と「介護型」で費用等に大きな違いがありますので別々に示しています。
費用はあくまでも目安で、入居条件も個々の施設によって多少差異があることを頭に置いた上で、下記の表をご覧ください。
【介護施設一覧表】<画像クリックで拡大>
〇:受け入れ可 △:要相談(施設によって違う) ×:受け入れ不可
いかがでしょう。
介護施設を比較検討する際の参考にして頂けたらと思います。
3.ご家族に最適な介護施設の選び方
介護施設の種類や各々の特徴についてご理解いただけましたでしょうか。
この章では、ご家族に最適な施設を選んでいただくために、「介護施設を選ぶ際に把握しておくべき4つのこと」と、「選び方のポイント」を解説します。
これらを確認することで介護施設が失敗なく選べますので、よく読んで現状を把握して頂けたらと思います。
3-1.介護施設を選ぶ際に把握しておくべき4つのこと
介護施設を選ぶ際に、ご家族がしっかり把握しておくべきことが4つあります。
②どのような生活をしたいか(させたいか)を考える
③入居にかけられる金額について考える
④施設に希望する条件を家族で共有する
それぞれ具体的に説明します。
3-1-1.入居希望者の今の状態を確認する
介護施設を選ぶ際は、入居される方の今の状態を確認して把握することが何より重要です。
- 日常生活は1人で送れるのか?
- どこまでの動作ならできるのか?(料理、入浴、服薬管理など)
- 認知症の症状はあるのか?症状があるのなら、それはどのようなレベルなのか?(物忘れ、徘徊など。特に、共同生活で他人に影響を与えるものかどうかに留意する)
- どんな病気を患っていて、医療的ケアはどの程度どんな形で必要なのか?
このような点を、しっかりと見極めましょう。
今の状態が正確にわからなければ、合う施設を選ぶ事はできません。
自分だけで判断するのが不安な場合は、主治医に相談するなどして症状や状態を確認してください。
3-1-2.どのような生活をしたいか(させたいか)を考える
施設入居を考えている方がどのような生活をしたいか、ご家族は彼(彼女)に今後どのような生活をさせたいのか考えましょう。
- 人と交わる生活がしたいのか
- 1人の時間を大切にしたいのか
- レクリエーションや地域交流が盛んなところがいいのか
- 街中がいいのか?静かに暮らしたいのか?
- 持ち込みたい荷物はどれくらいあるのか
- 続けたい趣味があるのか?
など、入所後にどんな暮らしをしたいのかを具体的に考えて答えを明確にします。
認知症で自分での判断が難しい場合は、家族が本人にとって良いと思われる生活について代わりに想像して答えを導き出してください。
たとえば、共同生活が苦手な人がグループホームに入居したら、たとえ病状に合っていたとしても、他人との生活に耐えられなくなってしまいます。
一方、とても寂しがり屋の人は、どんなに高級な施設でも、人との接触が少ないことで快適に暮らせない場合があります。
介護施設選びに、どのような生活をしたいか(させたいか)はかなり大きなポイントになりますので、よく考えてご家族で思いを共有しておくと良いでしょう。
3-1-3.入居にかけられる金額について考える
介護施設を選ぶときに、入居の予算と費用の計画は要になります。
どれくらいお金がかけられるのかを計算し、家族間で話し合っておきましょう。
その際、利用者本人の年金や貯蓄を使い、家族の負担が大きくならない金額を設定しておくことが大切です。
特別養護老人ホームや養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院などの公的施設は、初期費用もなく比較的金銭的な負担が少ない施設です。
また、ケアハウスでは、所得に応じて自治体の助成が受けられます。
民間施設では、初期費用(入居一時金)が数十万円から数百万円、高い所では数千万ほど掛かる場合がありますので、その予算も考慮しなくてはなりません。
介護施設を選ぶ際は、入居にかけられる金額の予算をたてて、それに見合った施設を探してください。
3-1-4.施設に希望する条件を家族で共有する
介護施設を選ぶ際は、希望する条件を家族で話し合って決めてください。
- 立地条件(家族が通えるか?本人に馴染みがあるか?)
- 部屋の広さはどれくらい必要か
- プライバシーの保護と手厚い介護のどちらがより重要か(状態を考えて)
- 看取りまでできる施設が良いか否か
- 入所時期はいつを希望するか
これらをまとめ、整理して、絶対に欠かせない条件や妥協できる範囲を話し合い、本人を含めた家族で共有しておきましょう。
希望する条件の優先順位を決め、それを家族で共有しておくことで、最適な介護施設が選びやすくなります。
かならず見学!
ここまでお話した4つの点を把握したら、条件に見合う施設の情報を収集しましょう。
そして、ある程度施設の候補を絞り込んだら、かならず実際に足を運んで見学してください。
見学で確かめるべきところについては、次項「見学ではココをチェック!介護施設の選び方のポイント」で述べていきます。
3-2.見学ではココをチェック!介護施設の選び方のポイント
介護施設の選び方のポイントとして、施設見学の際にチェックすべき点を解説します。
②施設の雰囲気をチェック
③費用についてチェック
項の終わりには、見学後に確認していけるように「介護施設見学のチェックシート」を添付しましたので、併せて活用して頂けたらと思います。
3-2-1.希望条件にあっているかどうかをチェック
まずは、希望条件にあっているかどうかをチェックしてください。
- 立地条件はどうか
- 設備や居室の状態はどうか
施設長(案内スタッフ)に、医療体制や緊急時や通院時の対応方法、介護・看護職員の体制(日中と夜間)、認知症の症状への対応などを確認しましょう。
パンフレットに書いてあることでも、実際には違っている場合もありますので、気になることはその場で質問することが重要です。
施設のレクリエーションや季節のイベント、地域交流活動など催し物についても確認しておきましょう。
3-2-2.施設の雰囲気をチェック
施設の雰囲気がどうであるかをチェックしてください。
雰囲気の明るさや暗さ、様子は、玄関エントランスを入ったときの迎え入れ方でも感じられます。
施設に入ったら、スタッフの対応や、入居者の表情、コミュニケーションの様子などに注目しましょう。
入居者が心地良く過ごしているかどうかは、食後を見るとわかりやすいです。
食べこぼしや口の周りをきれいにしてもらっているか、可能な限り車いすからイスに移譲しているかが確認できます。
それらは、細かいところにスタッフが気を配っているか、ちょっとした時間を利用者に割く余裕があるかがわかるポイントです。
3-2-3.費用についてチェック
見学時には、入居一時金や月額についてもチェックしましょう。
希望条件と同じように、パンフレットに記載があったとしても更新されている可能性がありますので、対面の場で確認することが重要です。
入居一時金や月額の他に、洗濯代や理美容代、水道光熱費など流動的な金額も確認しておきましょう。
入居一時金については、クーリングオフや償却期間・償却率の確認も必要です。
3-2-4.介護施設選びに役立つチェックシート
施設見学の際に役立つチェックシートをご用意しました。
実際にあなたの目で見て感じた内容をチェックすることで、その介護施設が適切かどうかの判断がしやすくなります。
パンフレットやホームページだけではわからない部分が具体的になりますので、ぜひお役立てください。
☑️玄関エントランスで明るく迎えてもらえましたか?
☑️施設長(説明者)の運営方針に対する考え方に納得できましたか?
☑️職員の勤務体制や態度に安心・好感が持てましたか?
☑️有資格者の数や、職員の勤務時間なども安心できる体制だと思えましたか?
☑️スタッフは疑問や質問に誠実に答えてくれましたか?
☑️施設内は整理整頓がなされていましたか?
☑️清潔で過ごしやすそうな雰囲気に感じましたか?
☑️食堂やキッチンは衛生的でしたか?
☑️洗濯室、理美容室、お風呂は衛生的でしたか?
☑️娯楽施設の充実度に満足できましたか?
☑️日当たり、匂い、騒音などに問題はありませんか?
☑️スイッチやドア、家具などが高齢者に適していましたか?
☑️他の入居者はリハビリや食事を楽しそうにしていましたか?
☑️施設の広さは定員に対する延べ面積にゆとりがありましたか?
☑️廊下やエレベータの広さに問題はありませんか?
☑️入居者が手に触れる部分に安全への配慮がうかがえましたか?
介護施設は体験入居ができるところも多いです。
これらをチェックして良いと感じられた施設は、ぜひご本人にも見学や体験をしてもらってください。
実際に入居する人に納得してもらった上で決めるのが、何より失敗のない選択方法になります。
4.シニアに嬉しい「らくらくスマートフォン」
介護施設の種類について解説してきましたが、施設入居を考えているご家族はスマートフォンをお持ちでしょうか?
もしまだお持ちでないなら、この機会に施設でも使えるスマホのプレゼントをおすすめします!
「らくらくスマートフォン」はシニア向けに特化して、機械が苦手な人でも使いこなせるように画面設計されたスマートフォンで、高齢者や、高齢の家族をお持ちの方に嬉しい魅力がいっぱいです。
この章では、らくらくスマートフォンの魅力を、1番新しい機種F-42Aを例にとってご紹介していきます。
4-1.らくらくスマートフォンの特長
らくらくスマートフォンには次のような特長があります。
- 文字が大きくて見やすい(拡大機能でさらに大きくできる)
- 泡タイプのハンドソープや食器用洗剤で洗える・アルコールやウェットティッシュでの拭き取りもOK
- 押し込みでガイドを固定表示できるから誤作動の心配がない(普通のフリック入力も選べる)
- 操作に困ったときのサポートが充実(※)
- 迷惑電話対策機能などあんしん機能が搭載されている
らくらくスマートフォンはこんな方におすすめです。
- シニアにわかりやすく親切なスマホを使いたい
- 機械が苦手なので簡単に操作できるスマホが欲しい
- ガラケーと使い方が変わらないようなスマホを求めている
- 操作で困ったときすぐに教えてもらえる安心感を求める人
- 特殊詐欺などを防ぐ機能のついたスマホが欲しい人
かんたん操作ガイドが同梱、さらに、専用ボタンを押すだけで、「らくらくホンセンター」につながり、専門のアドバイザーに無料で操作方法を優しく教えてもらえます。
4-2.「らくらくスマートフォン」をおすすめしたい理由
「らくらくスマートフォン」をおすすめしたい理由は3つあります。
- 周りと連絡がとりやすくなる
- 写真や動画の共有ができる
- 詐欺対策機能がある
それぞれ具体的に説明していきましょう!
4-2-1.周りと連絡がとりやすくなる
固定電話やガラケーに比べて、スマートフォンではメールやLINEなどのチャットツールを使ってこまめに連絡をとりやすくなります。
「わざわざ電話するほどのことでも…」とこれまでなら連絡しないようなことも、チャットツールでなら『朝晩涼しくなってきたね』『庭の花が咲いたよ』など、気軽にやりとりすることができます。
電話は億劫というときもメールなら負担にならないし、返信も好きなときにできるという利点があります。
4-2-2.写真や動画が共有できる
スマートフォンは写真や動画を送り合えるので思い出を共有できます。
なかなか会えない子供や孫の映像を鮮明に見ることができるのは、何よりの喜びですよね。
帰省したときにまとめて見せてもらうのもいいですが、スマートフォンならリアルタイムで簡単に共有することができるので、間近に感じることができます。
家族以外にも、親しい友人と共通の思い出画像を送り合って楽しんだり、子供や孫を自慢したりと盛り上がれます。
4-2-3.詐欺対策機能がある
らくらくスマートフォンには、犯罪から高齢者を守るため、①「還付金詐欺対策」機能、②「迷惑電話対策」機能、③「らくらく迷惑メール判定」機能という3つの機能が搭載されています。
① 発信時に有効な「還付金詐欺対策」機能
「還付金詐欺対策」機能を設定すると、電話帳に登録していない相手に発信した通話の内容に還付金詐欺と思われる会話を検出すると、通話している双方に還付金詐欺の警告を行います。
具体的には、会話の中に『振込』『ATM』といった還付金詐欺が疑われるキーワードを検出したとき、発信者、通話相手双方に「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」という音声での警告が流れます。
さらに、発信者のスマホ画面に『還付金詐欺に関するキーワードを検出しました。録音している旨を相手へお知らせしている間、一時無音になりますが、その後通話できます。』という文章が表示されます。
② 着信時に有効な「迷惑電話防止」機能
「迷惑電話防止」機能を設定すると、電話帳に登録していない番号から電話がかかってきた時、相手に会話を録音する「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」という音声メッセージが流れます。
一方、スマホ側は専用の着信音が鳴って「迷惑電話にお気をつけください」と注意喚起があり、電話に出ると通話の録音が開始されます。
こうした注意喚起があることで、詐欺電話に無防備に出ることが防げます。
仮に詐欺電話に出てしまったとしても、会話が録音されていることから、家族や警察に相談しやすくなり、詐欺被害の抑止になります。
③ あんしんを強化する「らくらく迷惑メール判定」機能
「らくらく迷惑メール判定」機能は、見ず知らずの相手から口座への振り込みなどを依頼するメール及びメッセージを受信した際に、容易く信じてしまわないよう注意喚起を呼びかける機能です。
たとえば、買った覚えもない商品に対して「期日までに支払わないと法的手段に訴えます。」という内容のメールが来ることがあります。あるいは、使った覚えがないのに高額なインターネット料金請求のメッセージを受信するケースも考えられます。
こういった場合、メールに慣れている人であれば無視して済ませられますが、不慣れな高齢者の場合、慌てて確認の電話や返信をしてしまうことが往々にしてあります。
らくらくスマートフォンで「迷惑メール判定」を設定しておくと、現金を騙し取る目的の迷惑メールである可能性が高いと判定された場合は注意メッセージが表示されるので、冷静な判断ができます。
いかがでしょう。
らくらくスマートフォンには、他にも「認知症予防支援」機能や「dヘルスケア」など健康づくりへアプローチできる機能、また「花ノート」などシニアライフを楽しんでいただける機能が充実しています。
5.まとめ
介護施設は、公的施設が5種類、民間施設が6種類の計11種類あります。
介護施設を選ぶ際には、次の4つのことを把握しておきましょう。
- 入居希望者(家族)の今の状態を確認する
- どのような生活をしたいか(させたいか)を考える
- 入居にかけられる金額について考える
- 施設に希望する条件を家族で共有する
見学の際には3つのチェックが重要です。
- 希望条件にあっているかどうかをチェック
- 施設の雰囲気をチェック
- 費用についてチェック
良いと感じられた施設は、入居するご本人にも見学や体験入居をしてもらいましょう。
記事を参考に、ご家族の意志と施設の特徴をしっかり把握して、最適な施設を選んで頂けたらと思います。
コメント