
多くの人がスマホでの通話やネット検索を行う時代。若い世代に限った話ではなく、2018年の時点でシニアの60%以上がスマホを持つ(※)ようになりました。
スマホに変えてから初めて、ネットやSNSに触れたというシニアも珍しくはないでしょう。
若い世代のように仕事やプライベートでネット文化に触れてきた経験のないシニアは、スマホと上手に付き合う方法を知らないケースが多くあるようです。
スマホを使っていると突然、
「還付金が受け取れます」
「新型iPhoneを100円で購入できる権利に当選しました」
「コンテンツの利用料金が未払いです。こちらのリンク先からお支払いください」
「お荷物のお届けに上がりましたが、不在のため持ち帰りました。以下のリンクからご確認ください」
といったメッセージが送られてきたり、画面に表示されたりすることがあります。
これらはスマホ詐欺と呼ばれるもので、シニアなどを中心に、スマホやネットに詳しくない人をターゲットにしたものです。
ご自身ではスマホ詐欺をかんたんに見破れると思っていても、年配の方などご家族が被害に遭ってしまうケースが考えられます。遠く離れて暮らす両親がスマホ詐欺に遭い、誰にも相談できずにいるとしたら……。
いざという時に備えるためにも、事前にスマホ詐欺の手口を把握し、家族間で共有しておくことが大切です。
当記事では代表的なスマホ詐欺の手口とその対処法に加え、予防方法も合わせてご紹介します。
自身やご家族がスマホ詐欺に遭わないよう、知識として身につけておきましょう。
※出典:シニアが持つ、スマートフォン(スマホ)とフィーチャーフォン(ガラケー)の割合 2018 MMD研究所調べ
1 スマホを使った詐欺が増加中!主なスマホ詐欺の手口5つ
スマホを利用した詐欺は、年々増加の一途を辿っています。手口は複雑化、巧妙化し、日頃から気を引き締めていなければ、ネットに詳しいはずの方でも騙されてしまう危険性があるのです。
国民生活センターの調べによると、スマートフォンを利用したデジタルコンテンツに関する相談は、2019年(9月30日の時点)で12,625件も寄せられており、2018年の44,431件を大幅に上回っています。
“・スマートフォンにメールが届き、契約中のコンテンツ会社と思い個人情報を入力したところ退会費用 を請求された。どうすればよいか。 ・サイトの未納料金があるので連絡するようにとSMSが届き、相手に連絡すると高額な請求をされた。 ・スマートフォンの請求額が高額だったので確認すると、身に覚えのない動画サイト利用料が引き落とされていた。対処法を知りたい。” |
また、情報バリアフリーのための情報提供サイトの調べによる、高齢者のインターネット利用率(平成30年)では、60~69歳のインターネットを利用者の割合は86.5%と、非常に高い割合であることがわかります。
以下は、年齢別のシニアのインターネット利用率を表にしたものです。
高齢者のインターネット利用率(平成30年) | |||
| 合計 | 男性 | 女性 |
60~64歳 | 83.7% | 86.2% | 81.2% |
65~69歳 | 70.8% | 79.2% | 62.8% |
70~79歳 | 51.0% | 59.7% | 43.6% |
80歳以上 | 58.3% | 31.4% | 16.1% |
多くのシニアがインターネットを利用していることがわかります。スマホ詐欺などのトラブルには、多くのシニアが巻き込まれる可能性があることがお分かりいただけたでしょう。
出展:情報バリアフリーのための情報提供サイト・高齢者のインターネット利用率(平成30年)
ここからは、代表的な5つのスマホ詐欺についてご紹介します。
1−1 ワンクリック詐欺
ワンクリック詐欺はウェブサイトなどのURLをクリックした際に、「サービスへの入会が完了しました」など、一方的な契約を示され、利用料金や退会にかかる費用などを請求されるというものです。
ワンクリック詐欺の巧妙な所は、料金を請求する画面でスマホやパソコンの識別番号、インターネットのIPアドレスなどを表示し、個人情報を特定しているかのように見せかける点にあります。
定められた期限内に支払わない場合は延滞料が発生したり、法的な処置をとったりするなどと警告し、不安を与えてきます。
従来は掲示板からURLのリンクを踏んだり、アダルトサイトを利用したりするなど、ユーザー側の検索によるものが大半を占めていましたが、近年ではスマホに対応したアプリからワンクリック詐欺を誘発するケースも増えているようです。
1−2 フィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、有名企業や金融機関を装ったメールを送り、個人情報やログイン情報を取得するというものです。
金融機関などに偽装したメールにURLを乗せ、開封したユーザーを騙して偽サイトに誘導します。
そこでクレジットカードの番号や口座番号、パスワードなどを不当に取得するというものです。
近年では本物のサイトとそっくりな偽サイトを作成するケースが多く、一見しただけでは偽物だと気づけない場合も多くあります。
以下のような内容のメールが送られてくるケースが多く、巧妙に作られた偽サイトに気づかず、個人情報を入力しないように注意が必要です。
・個人情報が漏洩しているため、パスワードの変更が必要と注意喚起してくる
・ECサイトでの購入完了を装ったメールを送り、キャンセルのためのURLのクリックを誘う
1−3 当選詐欺
「新型のiPhoneが当たるチャンスです」
このような当選メッセージが表示された場合は、当選詐欺の可能性が高いといえます。
当選詐欺とは、メールや掲示板の投稿などから商品やサービスの当選を知らせ、詐欺サイトへ誘導する詐欺の手法です。
不自然に感じる方も多いですが、リンク先のURLが商品やサービスを提供してる本物のサイトに似せて作られており、騙されてしまう可能性があります。中には、日本郵政を偽装したサイトが見つかっており、ついつい当選品に惹かれて個人情報を入力してしまうケースがあるようです。
1−4 振り込め詐欺
振り込め詐欺は電話などを通して、シニアをターゲットに金銭を振り込ませる手口です。家族が事件や事故に巻き込まれたという嘘をついて金銭を振り込ませる「オレオレ詐欺」や、還付金の支給を名目に振り込みをさせる「還付金詐欺」などが代表例です。
振り込め詐欺では銀行のATMを操作させるため、犯人がスマホで通話しながら遠隔で行われる場合が多くあります。
「家族が加害者になったためお金が必要」
「還付金を振り込むためにはATMの操作が必要」
と言葉巧みに誘導され、詐欺グループの講座へと金銭を振り込んでしまうのです。
振り込め詐欺の手口は常に巧妙化しているため、シニアに限らず咄嗟の判断では気づけない場合が多くあります。
1−5 偽のセキュリティ警告
スマホでネットサーフィンをしているときに、
「ウイルスに感染しています」
「セキュリティシステムが破損しています」
といった表示が突然現れる場合があります。
これは、偽のセキュリティ警告である可能性が非常に高いといえます。
セキュリティの警告画面はショッキングなもので、派手な警告音が鳴ったりするなど、不安感からついつい騙されてしまう方が多いのが特徴です。指示された番号へ電話をかけさせたり、有料版アプリのダウンロードを求めてきたりするなど、個人情報を入力させ課金へと誘導するのです。
正規のセキュリティソフトをインストールしているのであれば、不自然に課金を要求されることはないため、偽のセキュリティ警告を疑いましょう。
2 各種スマホ詐欺への対処方法
1章で紹介した各種スマホ詐欺は、ちょっとした油断に付け込むことで人の不安感を煽り、正常な判断力を奪ってしまうというものでした。万が一、スマホ詐欺に遭遇した場合に落ち着いて対応するためには、事前にその手口を理解しておくのが効果的です。
スマホ詐欺のやり方と対処法を把握することで、いざという時にも冷静に解決策を模索できるようになります。
特に、家族などがスマホ詐欺に遭ってしまった場合には、恥ずかしさから周囲に相談できず金銭を振り込んでしまうケースが多くあります。そのため、事前にスマホ詐欺の代表的な手口を家族間で共有することで、詐欺に巻き込まれた際にも迅速に相談できる体制作りが重要になってきます。
シニアをターゲットにしたスマホ詐欺に対応するためにも、しっかりと手口を把握しておきましょう。
2−1 ワンクリック詐欺への対処方法
興味本位だったり深く考えずにURLをクリックしてしまう、ワンクリック詐欺。
その対処法はとにかく無視することです。
突然スマホの画面に「登録完了」のギラギラとした文字が表示されるかもしれませんが、URLをクリックしただけでスマホ内の個人情報が漏洩する心配はありません。
スマホの識別番号やIPアドレスが表示されていても、そこから個人のスマホを特定することはできないからです。
もし不審なURLをクリックしてしまった場合でも、不安に思う気持ちを抑えながら無視しましょう。一度でも詐欺サイトの連絡先へ電話したり、メールしたりしてしまうと、継続して支払いを要求される可能性があります。
2−1−1 すぐにブラウザを閉じて無視する
ワンクリック詐欺による怪しげな表示が出てしまった場合は、速やかにインターネットのブラウザを閉じましょう。どんなショッキングなメッセージが表示されていても、無視して閉じてしまうのです。
先述の通り、こちらから連絡しなければ個人情報が漏れる心配はないため、放置しておきましょう。
また、普段から怪しげなURLをクリックしない癖をつけることが大切です。特に、登録を迫るようなボタンが表示されている場合は警戒しましょう。
また、スマホ用のセキュリティソフトをインストールしておくのも効果的です。詐欺サイトなどを事前にブロックしてくれます。
2−2 フィッシング詐欺への対処方法
近年のフィッシング詐欺はメールの文面や本物そっくりの偽サイトを用意するなど、非常に手が込んだものが多くなっています。本物の企業サイトとそっくりなページを見たら、ついつい信用してしまう可能性があります。
内容も個人情報の漏洩など、「すぐにでも対策しなければ大きなトラブルの元になる」と不安になりそうなものばかりです。
フィッシング詐欺への対処方法は、ワンクリック詐欺と同様に不用意にクリックせず、無視することが重要になります。
2−2−1 差出元を確認
大前提として、企業や金融機関がメールなどで個人情報を確認してくることはありません。同様の内容のメールが来たら、すぐにフィッシング詐欺を警戒しましょう。
・メールが届いた際に、送信者のアドレスが不自然ではないか?
まずは、メールの差出人を確認しましょう。メールアドレスが不自然な数字やアルファベットの組み合わせの場合は、詐欺メールの可能性が高いといえます。しかし、中には具体的な企業名や金融機関名をメールアドレスに加えられている場合があるため、本文の内容に違和感がないかなど、詳しく精査する必要があります。
不自然だと感じたら、メールやリンク先のURLをクリックするのではなく、自分で調べた企業や金融機関に電話して事実確認を取りましょう。
・直近の買い物の履歴や注文完了メールを確認してみる
ECサイトでの購入完了と、キャンセルのためのURLをクリックさせようとするメールの場合は、自主的に各ECサイトの利用履歴を確認しましょう。メールなども確認し、注文に身に覚えがない場合は、無視して構いません。
迷惑メールフォルダに入っていないかなど、普段から受信メールの内容を確認しておくことが大切です。
2−3 当選詐欺への対処方法
ユーザーに嬉しい感情を抱かせて判断力を鈍らせ、個人情報を奪い取る当選詐欺。
当選詐欺は掲示板やアダルトサイトなどに限らず、一般的なサイトを閲覧していても突然表示されるケースがあります。サイトに表示される広告欄が、当選詐欺のサイトへのリンクになっている場合があるのです。
ネット中にたまたま当選詐欺のサイトが表示された場合は、すぐさまブラウザを閉じるようにしましょう。
2−3−1 おいしい話はないと理解しておく
当選詐欺への対処方法としては、「ウェブ上で何もしなくても何かしらの商品やサービスが当選する」ということが起こりえないと認識しておくべきです。
「有名企業がこのようなキャンペーンを行うだろうか?」
「なぜ自分が当選したのだろう?」
というように、疑いの視点から入るように癖をつけておきましょう。
また、当選詐欺の巧妙なサイトの中には、過去の当選者の体験談などが記載されている場合が多く、うっかり信じてしまいやすい要因になっています。これらの情報も偽物であると疑う姿勢を持つことで、当選詐欺を対策できるようになるでしょう。
2−4 振り込め詐欺への対処方法
振り込め詐欺は電話で連絡してくるケースが多くあります。家族が事件に巻き込まれた、などの内容の電話の場合は、振り込め詐欺や還付金詐欺を疑うように普段から意識しておきましょう。
・家族から「電話番号が変わった」といわれたら、従来の電話番号に掛け直して確認する。
・普段から家族間でしかわからない合言葉を定めておく。
・警察や公共機関、企業からの電話は、きちんと発信元の電話番号が一致しているか調べる。
・金融機関側がカードの暗証番号など、個人情報を聞いてくることはないと徹底しておく。
・還付金をATMで支払うことは絶対にないと周知しておく。
上記の内容を家族と共有し、いざという時に冷静に対処できるよう、事前の準備を整えておくことが大切です。
2−4−1 ATMの振込利用限度額を低くする
振り込め詐欺への対策方法を共有したとはいえ、シニア世代は突然の連絡に混乱し、不安になって詐欺グループの言う通りに金銭を振り込んでしまう可能性はゼロにはできません。
そこで、家族としてできる対策として、ATMの振込限度額を低く設定しておくのが効果的です。万が一、振り込め詐欺や還付金詐欺の被害に遭ったとしても、振り込み金額を低く抑えられるため、被害額を最低限に止めることができます。
今後も複雑化、巧妙化することが想定される振り込め詐欺。常に最新の対策を施しながらも、被害を最小限に抑える手立ても並行して行なっていきましょう。
2−5 偽のセキュリティ警告への対処方法
警告文が突然浮かび上がる偽のセキュリティ警告に対しては、表示された内容が本物ではないと理解しておくことが大切です。
「ウイルスが検出されました」
などと表示されても、その可能性は極めて低いと思いましょう。
自身で正規版のセキュリティソフトをインストールしている場合は、それとの違いを確認してください。
偽のセキュリティ警告はあくまでも有料版のアプリを購入させるための手口であると知り、すぐにインターネットのブラウザを閉じてしまいましょう。
2−5−1 絶対にダウンロードしないようにする
偽のセキュリティ警告の内容を信じてしまい、遷移先のダウンロード画面へ誘導された場合は、絶対にダウンロードしないようにしましょう。不自然なアプリではないか、事前に注意しておかなくてはなりません。
一度インストールしてしまったアプリはアンインストールしてしまう方法がありますが、事前にアプリの開発元や利用規約、利用料金などの項目に目を通しておく必要があります。これらの情報を確認せずにアンインストールしてしまった後に、支払いが発生した場合には、原因が特定できず焦ってしまうでしょう。
特に、自動継続課金という有料アプリだった場合は、アンインストールしても毎月の課金が継続されてしまいます。事前に確認し、しっかりと解約の手続きを踏みましょう。
以下に、スマホのOS別の、自動継続課金の解除方法へのリンクを記載しています。
Androidスマホの方はこちら:Google Play での定期購入の解約、一時停止、変更 iPhoneの方はこちら:サブスクリプションを表示・変更・解約する |
3 スマホ詐欺の予防方法6選
代表的な5つのスマホ詐欺の手口とその予防方法を紹介しました。
ここからは、あらゆるスマホ詐欺に遭わないための、予防方法を6つ紹介します。
1.ウェブを閲覧する際は慎重に
2.不審なメールは開封しない
3.不審なアプリはダウンロードしない
4.安易に個人情報を入力しない
5.非常時の相談先を決めておく
6.還付金詐欺に遭いにくいスマホを利用する
3−1ウェブを閲覧する際は慎重に
スマホでウェブサイトを閲覧するのに、時間を忘れて没頭してしまう方も少なくないでしょう。通勤中の電車の中や、就寝前の布団の中でなど、場所を選ばず最新の情報を閲覧できます。
しかし、便利すぎるゆえに、無意識のうちに表示されたURLをクリックし続けてはいないでしょうか?
ウェブサイトの閲覧に関しては、常に慎重であり続ける必要があります。
具体的には以下の3つを常に心がけておく必要があります。
・一般のサイトでも不審な広告はクリックしない
・不安を煽るような表示が出ても、冷静にブラウザを閉じる
特に、リラックスしている時などは判断力が低下しがちです。誤って詐欺サイトのURLを踏んでしまっても、個人情報を入力せず迅速にサイトを去るよう、意識しておきましょう。
3−2 不審なメールは開封しない
フィッシング詐欺などへの予防方法として、普段から不審なメールが来ても、安易に開封しないことを心がけておきましょう。
とはいっても、当選詐欺のような思わず開封してみたくなるようなものから、フィッシング詐欺のように不安を煽るものまで、さまざまな件名のメールが届きます。
本文を確認するためにメールを開封したとしても、貼られているURLは絶対にクリックしないようにしてください。
ウェブサイトの閲覧と同様に、作成元がはっきりとしていないURLはクリックしないことが、不要なトラブルに巻き込まれないためのコツです。
3−3 不審なアプリはダウンロードしない
不審なアプリは避け、公式のアプリ以外はダウンロードしないようにしましょう。スマホ詐欺を狙ったアプリである可能性があります。
Androidスマホの場合は、Google Playにあるアプリを、iPhoneの場合はApp Storeにあるアプリのみをダウンロードするようにしましょう。
特にAndroidスマホの場合はブラウザを経由して、Google Play以外からもアプリをダウンロードできてしまうため、スマホ詐欺を企むアプリを入手してしまうリスクが高まります。
偽のセキュリティ警告画面が表示された際に、特定の有料セキュリティソフトをダウンロードさせる手口もあるため、焦って不審なアプリを入手しないように気をつけたいところです。
3−4 安易に個人情報を入力しない
巧妙な手口で偽のサイトへ誘導され、個人情報を入力しそうになっても、途中で不自然であることに気づきましょう。
先述の通り、相手からはスマホ所有者の住所や電話番号などの個人情報を特定する術はありません。
また、当選詐欺の場合も、「有名企業がこんなキャンペーンを行うはずがない」「それに自分が当選するはずはない」と疑いの目を持っておくのが大切です。
日頃から、「不審なウェブサイトには個人情報を入力しない」という固い意志を持つことで、スマホ詐欺を回避できるようになります。
3−5 非常時の相談先を決めておく
スマホやウェブを触り慣れていないシニアの場合は、突然の画面表示などに不安を感じ、ついつい個人情報を入力したり、指定先の講座に金銭を振り込んでしまうケースを想定しておく必要があります。
そのため、何かあった際に気兼ねなく相談できるよう、家族や親戚、親しい友人などの相談先を決めておくのがよいでしょう。
振り込め詐欺などの場合は、家族に折り返し電話することで、詐欺だと早期に判明しやすくなるメリットがあります。アダルトサイトなどを閲覧してスマホ詐欺に遭ってしまうケースも多く報告されており、その場合は家族には相談しづらいもの。そこで、周囲にスマホやパソコンに強い、信頼できる人物との接点を作っておいてもらうのも効果的です。
相談先は家族や友人だけとは限りません。悪質なスマホ詐欺に遭遇しかけた場合は、すぐに警視庁の専用窓口に相談してみましょう。
警察相談専用電話「♯9110」は、犯罪被害の未然防止などを目的にした相談窓口です。
各都道府県警察本部の相談窓口についても、下記のリンク先から確認できます。
参考:警視庁・相談窓口
3−6 還付金詐欺に遭いにくいスマホを利用する
シニアがドコモユーザーであれば、「らくらくスマートフォン」を持つことで、還付金詐欺に遭うリスクを大幅に下げられるようになります。
「らくらくスマートフォン me F-01L」は、画面や文字が大きく、操作性が良好であるなど、シニアにおすすめのスマホとなっています。
シニアをターゲットにした還付金詐欺への対策がされている点がポイント。
電話帳に登録されていない番号からの着信に対し、発信者側をけん制するメッセージを発信する、迷惑電話防止機能を搭載しています。
また、電話帳未登録の番号へ発信した場合には、通話中に還付金詐欺に関連したキーワードが出た際に検出し、被害者側へと注意喚起を行います。
これにより、還付金詐欺に遭いながらも、ATMの操作中に違和感を得られるなど、途中で詐欺だと気づくきっかけを得られるのです。
遠方に離れて住むシニアの両親をお持ちの方は、スマホ詐欺に対する口頭での情報共有以外にも、スマホ自体の機能で各種詐欺対策を行うのが効果的だといえます。
らくらくスマートフォン me F-01Lについてはこちら
まとめ
スマホ詐欺の手口は日々巧妙化し、スマホ利用者の隙をつこうと狙っています。
スマホ詐欺の代表的な5つの手口については、以下の方法で対処可能です。
ワンクリック詐欺への対処方法 | ブラウザを閉じて無視する |
フィッシング詐欺への対処方法 | 差出人の情報を確認、安易にクリックしない |
当選詐欺への対処方法 | 当選した事実を疑う |
振り込め詐欺への対処方法: | 家族間の合言葉を決めておく、発信元を調べる |
還付金詐欺に対応したスマホを利用する | |
偽のセキュリティ警告への対処方法 | ダウンロード画面に進まない |
合わせて、普段からウェブを見たりメールを開封したりする際には、慎重になるように心がけましょう。
スマホやネットに慣れている若い世代では、上記の対処法や予防法で十分ですが、慣れていないシニアに対しては、より対策を練っておく必要があります。
何か問題が発生した時には、家族間で気兼ねなく相談できるような体制づくりを、普段から整えておくのが大切です。
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