
定年後の過ごし方について、漠然と不安に思ったりしていませんか。
日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性は87.26歳(2018年厚生労働省発表)となり、将来的に100歳まで生きる人は2人に1人の割合になるだろうとも予測されています。
まさに「人生100年時代」とも言える今、定年退職した後の時間の使い方や過ごし方はどう選んだらいいのか迷いますよね。
そこで、オススメの定年退職後の過ごし方とともに、充実したセカンドライフの実現のために、今から備えておきたいことをご紹介します。
すでに定年退職を迎えて老後を過ごしているシニア世代の現在の心境や状況もご紹介しますので、自分らしい充実したセカンドライフを迎えるためにも、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。
1.【調査結果】みんなはどう考えている? 定年退職後の過ごし方
定年退職後の過ごし方について、悩んでいるのはあなただけではありません。まずはすでに定年退職を迎えて、セカンドライフを過ごしている方々の心境などからみていきましょう。
1-1.定年退職後も9割の人が働き続けている
すでに定年退職を迎えた60代のシニアの生活状況について調査した結果によると、男女ともに半数以上(男性52.7%、女性66.7%)の人は、定年前に働いていた会社で働く「勤務継続」を選択しています。退職後に完全に仕事から引退した人は、男性で11.3%、女性が8.3%となっており、ほとんどのシニアは定年後も仕事を続けているのが現状です。
将来的に公的な年金だけで生活するのは不安だと考える人が増えているという現状があることも、仕事を続けるシニアが多い原因になっているようです。
出典:資料:第一生命経済研究所「定年に関するアンケート調査」2016年10月調査
1-2.定年後はアクティブに過ごしている・過ごしたいと思っているシニアが多い
定年を迎えた方が、仕事以外に具体的に何をして過ごしているか(もしくは、定年間近の人が退職後どの様に過ごしたいと思っているか)に関する調査結果は以下のようになっています。
定年後、具体的に何をして過ごしている(もしくは過ごしたい)か TOP10
旅行 17%
ウォーキング 10%
ランニング 9%
登山 7%
筋トレ 5.5%
料理 5.1%
読書 4.8%
ガーデニング 4.6%
カメラ 4.1%
パソコン 3.5%
旅行やウォーキング、ランニングとアクティブに過ごしたいシニアが多いようです。
1-3.すでに定年退職を迎えた人の心境の側面
すでに、定年退職を迎えた人は日々の生活についてどんな実感を持っているのでしょうか。
シニアライフは、どのような生活か実感を聞いたところ、以下のような結果になっています。
- ハッピーライフである 78.9%
- ミゼラブル(不十分の意)ライフである 21.1%
ほぼ8割の方は満足しているという回答でした。
出典:大和ネクスト銀行「“2018年ランキングで見る”シニアライフに関する調査」
一方で、こんな調査結果もあります。
【実際に定年を迎えた60代、70代の男女にアンケート】今の暮らしで不安に思っていること
今の収入(年金など)でやりくりできるか 44.7%
今の貯蓄額で足りるか 41.7%
自分が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか 34.3%
配偶者が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか 29.7%
自分が病気やケガで手術や入院が必要になったらどうしたらいいか 27.0%
自分が死んだあとの配偶者の生活 26.7%
配偶者が病気やケガで手術や入院が必要になったらどうしたらいいか 25.3%
配偶者が亡くなった後の自分の生活 20.3%
家のリフォームをすべきか 9.3%
自分の遺産の相続について、何をしたらよいか 7.0%
不安に思っていることの上位は、「お金」のことと「心身の衰え」に関することになりました。
現状の生活にはある程度満足しているけれど、将来的なことを考えるとお金や心身について不安になるというのがリアルなシニア像と言えるでしょう。
2.オススメの定年退職後の過ごし方
定年退職後は今まで会社に通勤して会社で過ごしていた時間が全て自由に使えるようになります。
ここまで紹介してきた、すでに定年退職した方々の調査結果などを踏まえながら、オススメの定年退職後の過ごし方をご紹介します。
2-1.旅行
定年退職後のシニアを調査した結果で、圧倒的に多いのが「旅行がしたい」という回答です。すでにシニアライフを満喫している人の多くも圧倒的に旅行に費用を使っていることが調査結果からわかっています。
- 今年(2018年)1年でシニアが「旅行」に使った金額の平均は25.6万円
出典:大和ネクスト銀行「“2018年ランキングで見る”シニアライフに見る調査」
今年(2018年)1年で使った金額の平均
国内旅行が主流ですが、思い切って海外旅行に行くシニア夫婦も多くいます。シニアが行きたい場所は以下のようになっています。
◯シニア世代が旅行で行きたい場所(国内・海外)トップ5
出典:大和ネクスト銀行「“2018年ランキングで見る”シニアライフに見る調査」
来年(2019年)、国内旅行で行きたいところ
来年(2019年)、海外旅行で行きたいところ
元気なうちにできるだけ旅行がしたいと考えているのであれば、複数の旅行予約サイトからホテル・旅館やエアラインの最安値を見つけ出してくれる「旅行比較サイト」を利用したり、シニア割引などを上手に使ってお得に旅行をしましょう。
2-2.趣味
たっぷりと使える時間を趣味に使うこともおすすめです。定年後にやりたいと思っていたことがある方は、思いっきり趣味の時間に没頭してください。
定年前は仕事ひとすじだったのでこれといった趣味がないという方も、まだまだ間に合います。興味のあるものは、どんどん体験レッスンしてみましょう。
2-3.ボランティア活動
元気なうちは、年を取っても社会貢献をしたいと考えているシニアは、ボランティア活動をしてみましょう。体力に自信がある方は、マラソン大会などスポーツイベントのサポートスタッフ、子供好き、教えることが得意な方は、子供の見守りボランティアや塾講師などがおすすめです。
そのほか、ボランティアの範囲は幅広く、種類もたくさんありますので、探すのであればまずはお住いの近くの役所などに問い合わせたり、広報などもチェックしてみましょう。
以下のようなボランティアが探せる情報サイトを利用するのもおすすめです。
2-4.健康維持のための活動
ほとんどのシニア世代は、少しでも長く健康で過ごしたいと考えているはずです。家で一日中テレビを見ているだけで、ほとんど体を動かさない生活をしていると、体力の衰えも加速しますし、認知症のリスクも高まってしまいます。
まずは、近所を数分散歩することからスタートしましょう。夫婦で揃って、少し遠くの公園を目指して歩いたりするのもいいですね。シューズやウェアを揃えると気分も高まります。
最近ではスポーツクラブやジムもシニア割引がスタートしています。体力がない人でも専門のトレーナーがしっかりついて指導してくれますので、心身の健康維持のためにも定期的に体を動かすようにしましょう。
2-5.働く(再就職する)
1章でご紹介した調査結果からも、定年退職後も再雇用制度を利用して働く60代は男女ともに半数を超えます。しかし、今のところは再雇用制度の期間に上限を設けている会社が多く、ほとんどの会社では65歳ごろまでしか働けない現状となっています。
再雇用契約期間が終わってからも働きたいのであれば、次の選択肢は別の会社に「再就職」となります。最近では積極的にシニア採用を考える企業も増加傾向にあります。正社員よりもパートやアルバイトの募集が多い傾向がありますので、時間帯や曜日など、あなたのライフスタイルに合わせて選びましょう。
2-6.起業する
定年後は「第二の人生」として、長年温めてきた夢を実現させるために起業を選ぶシニアもいます。税理士や中小企業診断士等で独立を考えるシニアが多いのですが、士業で開業を考えているのであれば、早めに準備を始めましょう。士業で開業するために必須の資格は試験の難易度が高いので、生半可な知識では合格することはできず、専門的な知識を身につけるための時間が必要になるからです。
資格がなければ起業ができないわけではありません。これまで築いたキャリアを元に起業することも十分可能です。長年続けている趣味があれば、趣味を生かした起業も考えてみましょう。
独立開業にはある程度資金も必要となります。最近では自治体などで支援事業を行なっていることが多いので、お住いの地域自治体でも起業に関するサポート事業を行なっていないかチェックしてみてください。
3.定年退職後を充実して過ごすために今から備えておくこと
これから定年を迎える方が今から準備をしておくことで、充実した定年後のセカンドライフを過ごすことができるポイントをご紹介します。
3-1.長く続けられそうな趣味を見つけて始める
定年退職すると、今まで会社に拘束されていた時間を、自分が好きなように使えるようになります。1日中テレビを見て過ごすこともできますが、長期間では飽きてしまうかもしれませんね。
定年後に趣味がない場合は、交友範囲や行動範囲が狭くなりがちなので、体力がガクンと落ちたり、認知症発生のリスクが高まるなど、健康面で悪影響が出る可能性があります。
「もういい歳だから」と趣味を始めることをあきらめることはありません。読書や映画鑑賞、散歩も続けていけば立派な趣味です。心身の健康を保つためにも、趣味を始めてみませんか。
趣味を見つけるために、まずはいろいろなことを楽しむことからスタートしてみましょう。
【アンケート結果】シニアの楽しみ *複数回答形式
旅行 47.9%
テレビ・ドラマ 34.3%
グルメ 30.5%
映画 26.0%
読書 25.7%
健康 25.3%
音楽/楽器 22.6%
子ども・孫 20.8%
スポーツ 18.0%
ファッション 13.7%
3-2.セカンドキャリアのための資格取得をする
元気なうちは、働きたいと考えている人も多いはずです。今勤務している会社に再雇用制度がある方は、制度を利用するのがいいでしょう。会社に再雇用制度がなかったり、再雇用制度を利用しないで別の会社に再就職がしたいと考えているのであれば、資格取得をすることをおすすめします。
資格を取得すれば必ずしも再就職が有利になるわけではありませんが、自分が長年勤めてきた仕事とは違う業種や業界で再スタートを切りたい場合には、資格を持っていることが強みとなるケースは多いからです。
取得する資格によっては、手当が支給されたり独立起業ができるケースもあります。どちらかというと簡易に取得できる資格よりも、国家資格のように取得難易度が高い資格の方が利用価値が高くなります。取得前には、シニアに人気の資格も確認しておきましょう。
3-3.将来のためにお金を貯めておく
人生100年時代、将来的にどれくらいのお金が必要になるのか、どれくらい備えがあればいいか、はっきりと計算することはほとんど不可能です。しかし、ある程度は予測して、お金を備えておくことは大切です。
支給される年金額も将来的に変動することは大いに考えられます。また、今は健康でこれといった病気がない方でも、年齢が上がるにつれて体の不具合や健康上の問題などが起こることが多く、医療費がかさむことも予測できます。
下記のようなシミュレーションサイトを利用して、おおよそでいいので計算をしておきましょう。
3-4.ゆるく繋がれる友人を作っておく
学生のような若い年代とは違い、年齢を経てから友人を作るのは大変だとよく言われます。しかし、今は昔と違ってインターネットの普及により、SNS等を利用して、ゆるい人間関係を作ることが簡単にできる時代になっています。場所や時間にとらわれず、無理をしないで気楽にコミュニケーションができるネットを介した人間関係を作っておくことで、心理的な安心感も得られます。
ネットのSNSの特徴は、リアルタイムでさまざまな口コミ情報を得ることができること。趣味や旅行の話、写真付きでクスッと笑えるペットの話から、再就職の状況や世界情勢についてまでも知ることができますし、あなた自身がさまざまな情報の発信者となることもできます。
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2012年8月にシニア向けコミュニティサービスとしてスタートした、らくらくコミュニティは、シニア向け機種「らくらくホン」「らくらくスマートフォン」にあらかじめ搭載されていることもあって、圧倒的にシニアの利用者数が多いのが特徴です。
大きな特徴は、専門スタッフが24時間投稿された内容をチェックして、個人情報が漏洩していないか、公序良俗に反していないかなどを確認してから公開されるようになっていることです。管理体制がしっかりしているので、SNSに不慣れな方でも安心して使うことができます。
SNSをやってみたいが少し怖いなあと思っている方やSNS初心者は、らくらくコミュニティでSNSの使い方に慣れましょう。
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慣れてきたところで同じ趣味のユーザーと友達になったり、個人サークルを作ることもでき、同窓会の連絡をしたり地域活動する仲間と情報交換したりすることもできます。
パソコンや一般的なスマートフォンで利用できるほか、らくらくホンなどの一部のフィーチャーホン、タブレットからも登録・利用できます。くわしくはこちらで確認してください。
4.まとめ
人生100年時代と言われているように、元気で活動的なシニアが増えたことにより、昔よりも若々しいまま充実したセカンドライフを送って長生きするシニアも増えています。
定年退職後、できるだけ長く健康で過ごしたいと考えているのであれば、早いうちから準備を始めたいですよね。
最後に定年退職後を充実して過ごすために今から備えておくことを復習しておきましょう。
- 長く続けられそうな趣味を見つけて始める
- セカンドキャリアのための資格取得をする
- 将来のためにお金を貯めておく
- ゆるく繋がれる友人を作っておく
想定よりも長い期間になることが多いセカンドライフですから、しっかり準備をすることで、安心して定年後を迎えることができるようにしてください。
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