
「高齢者の脱水症状には、どんな対策をすればいいのかな」
「高齢の親はあまり水を飲まないし、エアコンもつけない。脱水症状を起こすんじゃないだろうか…」
ここ数年、夏の暑さが厳しくなっています。
暑い部屋で過ごす高齢者が脱水症状で倒れるケースはニュースでも取りあげられていて、心配になりますよね。
実際、高齢者の体の水分量は他の年代に比べて減少しており、ちょっとしたことで脱水症状に陥りやすくなっています。
そこで本記事では、高齢者の脱水症状を未然に防ぐ4つの対策を解説します。
また、高齢者本人も気づいていない脱水症状のサインや、周りがとるべき対処法をお伝えします。
この記事でわかること
- 高齢者には脱水症状の対策が必要な理由
- 高齢者の脱水症状を防ぐ4つの対策
- 脱水症状のサインと対処法
記事の最後には、健康管理ができるらくらくスマートフォン搭載のアプリ「ララしあコネクト」をご紹介しますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
あなたや大切なご家族の脱水症状の対策に、この記事を大いに役立てて頂けたらと思います。
目次
1.高齢者には脱水症状の対策が必要な理由
脱水症状とは、体内の水分や体液が不足して引き起される症状のことで、誰しもなる可能性があるのですが、中でも高齢者は特に陥りやすいといわれています。
それには理由があります。
それぞれ、解説していきましょう。
1-1.体内の水分量が減っている
高齢者が脱水症状に陥りやすいのは、次のような要因で体内の水分量が減ってきているからです。
- 食事の全体量が減る
- 食べ物を飲み込む嚥下機能に障害が生じる
- 水分を蓄える筋肉量が減少する
これらの原因から高齢者は体内の水分量が十分でないことが多く、脱水症状を起こすリスクが高くなります。
1-2.腎臓の働きが低下している
加齢による腎臓機能の低下も脱水症状に陥りやすい原因のひとつです。
腎臓には体内の水分量をコントロールする役割があるため、機能が低下すると塩分濃度が調節できなくなり、体液のバランスが崩れて脱水症状を引き起こしやすくなります。
1-3.のどの渇きに気づきにくい
高齢になると感覚機能が低下するため、のどが渇いていることに気づきにくくなります。
気づかないせいで、摂取する水分量がどんどん少なくなり脱水症状に陥ってしまうのです。
認知症の人は特にその傾向が強く、自分が飲み物を飲んだかどうか、食事を摂ったかどうかを忘れてしまい、長時間水分を摂取しないままになる場合もあります。
また認知症の症状が進んでいる人は、飲み物という概念そのものを忘れてしまっていることも考えられ、そうなるとさらに脱水症状のリスクは高くなります。
1-4.薬や排泄障害の影響
服用している薬の影響や、排泄障害で脱水症状に陥ることがあります。
たとえば、高齢者は血圧を下げる降圧薬を服用している人が少なくありませんが、降圧薬は塩分を体外に出すために利尿作用を含んでいるものが多いのです。
降圧薬を飲み続けていると、必要な塩分や水分まで排出されて、脱水症状が引き起こしやすくなります。
また、糖尿病の患者の場合、増えすぎた糖を排出しようと尿がたくさん排出されるため、体内の水分量が不足することがあります。
同じように、頻尿など、排尿の量が増えるような排泄障害がある場合も、脱水症状に陥りやすくなります。
2.高齢者の脱水症状を防ぐ4つの対策
高齢者は脱水症状を起こしやすいので、日頃から家族や介護の人が気をつけて、次のような対策をとっておく必要があります。
それぞれ内容を解説していきます。
2-1.必要な水分量を把握してチェックする
必要な水分量を把握して、それが摂取できているかどうかを本人だけではなく、周りの人間がチェックするようにしてください。
高齢者が1日に必要とする水分摂取量は、体重1㎏あたり約40mlです。
体重が50㎏の人なら、約2リットル必要な計算になります。
食事の際に食べ物から摂取できる水分量がおよそ1リットル程度なので、食事以外に約1リットルの水分を摂取することを目安にすれば良いでしょう。
2-2.部屋の湿度&温度を適切に保つ
部屋の湿度や温度を適切に保つことも、高齢者の脱水症状対策になります。
気温が高くなる夏場は、汗をかいて体の水分量が減少しがちなのですが、高齢者の中には電気代を節約しようとエアコンをつけない人が少なくありません。
暑い部屋で1日中汗をかきながら過ごしていると、本人がそこまで暑さを感じていなくても脱水症状を起こしてしまいます。
家族など周囲の人間は、できるかぎり高齢者が過ごす部屋の温度が適切に保たれているかを確認するようにしましょう。
乾燥しているようであれば、加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして湿度を上げることも重要です。
2-3.定期的な水分の補給を促す
高齢者が定期的に水分補給をするように促しましょう。
時間を決めて、「お水飲んだ?」「お水飲もうか」と声掛けをするようにしてください。
前述したように、高齢者はのどの渇きに気づかない場合があります。
間があかないように、定期的に声掛けをして、水分を摂取したかどうか確認するようにすれば忘れる心配がありません。
起床時・食事の前後・入浴後・運動後などは、特に水分補給に適したタイミングです。
2-4.好きな飲み物やゼリーで水分を補給する
好きな飲み物や口当たりの良いゼリーで水分を補給するのも一案です。
高齢者の中には、お水は味気ないと感じる人もいます。
義務的に飲ませるのが厳しい場合もあるでしょう。
好きな飲み物をいつでも口にできるように準備しておくと、高齢者が自発的に水分を摂取するようになります。
また、食欲のないときでもゼリーならのどを通りやすいです。
ゼリーは水分を凝固したものなので、美味しく水分摂取ができて便利です。
同じ理由で、水分を多く含むフルーツ、甘党の人なら水ようかんなどでも良いでしょう。
高齢者の好みに応じて、摂取しやすいものを工夫して常備するようにしてください。
3.見逃さないで!高齢者の脱水症状のサインと対処法
脱水症状の対策を解説しましたが、しっかり予防をしていても高齢者は脱水症状を起こしてしまうことがあります。
その際、本人は気づかないことがあるため、周囲の人が症状のサインに気づいて適切な対処をしなくてはなりません。
この章では、軽度、中度、重度に分けて、高齢者が脱水症状に陥っているときのサインと、気づいた人がとるべき対処法を解説します。
症状 | 表れるサイン | 対処法 |
軽度 |
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中度 |
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重度 |
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それぞれ説明していきます。
身近な方が脱水症状に陥ってしまったとき慌てず対処できるように、よく読んで把握しておきましょう。
3-1.「軽度」のサインと対処法
高齢者の次のような症状は、軽度の脱水症状を起こしているサインかもしれません。
- めまいやふらつき
- 多量に汗をかく
- こむら返り(足がつる)
- 手足の冷えやしびれ
3-1-1.軽度の脱水症状の対処法
軽度の脱水症状に気づいたら、まず本人を涼しい場所へ移動させて、水分を補給するようにしてください。
軽度の場合、水分は普段通りの水で構いませんが、症状の改善のためにおすすめしたいのが「経口補水液」です。
「経口補水液」は水に食塩とブドウ糖を溶かしたもので、水分と体の機能調節をしてくれる塩分(ミネラル)を効率良く摂取することができます。
自宅で簡単に作ることができるので、冷蔵庫に常備しておくと便利です。ただし、手作りの場合はその日に飲み切るようにしましょう。
【経口補水液の作り方】
容器に次の材料を入れてよくかき混ぜます
- 水500ml
- 砂糖20g
- 食塩1.5g
※レモン汁を少し加えると飲みやすくなります
3-2.「中度」のサインと対処法
高齢者の次のような症状は、軽度より重い中度の脱水症状を起こしているサインかもしれません。
- 頭痛
- 吐き気
- 嘔吐下痢
- 体に力が入らない
3-2-1.中度の脱水症状の対処法
軽度の脱水症状に気づいたら、すぐに以下のような対処をしてください。
- 涼しい場所へ移動させ安静にする
- 首や脇の下を冷やす
- 経口補水液を補給する(ないときは水や塩で代用)
首や脇の下には太い血管があるため、氷などで冷やすことで体温が下がり症状が改善します。
経口補水液を飲ませる目安は500ml〜1,000ml/日です。
下痢や嘔吐の症状があるときは、排泄や嘔吐をする度に経口補水液を飲ませてください。
中度の脱水症状で、このような対処をしても症状が良くならない場合は医師による受診が必要です。
3-3.「重度」のサインと対処法
高齢者が次のような症状に陥ったら、命に関わる重度レベルの脱水症状になっている可能性があります。
- 意識が朦朧とする
- 体が痙攣する
普段認知症などの症状がない人が、朦朧としていたり、話しかけても反応がない場合は注意が必要です。
さらに悪化すると、体が痙攣したり、意識を失ってしまうこともあります。
3-3-1.重度の脱水症状の対処法
重度の脱水症状は命の危険もあります。
すぐに以下のような対処をしてください。
- 涼しい場所へ移動させ安静にする
- 首や脇の下を冷やす
- 救急車を要請する
意識障害を起こし、体が痙攣している場合は、口からの水分摂取は難しくなります。
点滴などの医療処置が必要になりますので、ただちに救急車を要請し、病院で医師の診断を仰ぐようにしてください。
4.らくらくスマートフォンのアプリ「ララしあコネクト」で健康管理!
脱水症状について解説してきましたが、そういった高齢者の日々の体調の変化をスマホのアプリで確認出来ることをご存知でしょうか。
この章では、らくらくスマートフォン搭載の健康管理アプリ「ララしあコネクト」をご紹介します。
脱水症状のサインには、めまいやふらつき、頭痛、吐き気などがありますが、その他の症状として、血圧の低下があります。
体の水分が失われると、血液量が減少して血圧が低下するのです。
また、1章でも述べたように、高血圧で降圧剤を服用している人は、その薬のせいで脱水症状が引き起こされやすくなっています。
このように、血圧は脱水症状と関わりがあり、高齢者は日々血圧の管理をしておく必要があります。
“楽しく健康” をテーマに掲げた「ララしあコネクト」では、血圧管理はもちろん、歩数・歩速、睡眠、心拍数、心の健康度、体のストレスや血管年齢などのシニアに必要な健康データを管理・表示することができます。
らくらくスマートフォンの新機種F-42Aを例にとって、「ララしあコネクト」で出来ることを具体的に解説していきますのでぜひ参考にしてくださいね。
4-1.らくらくスマートフォンの「ララしあコネクト」で血圧管理
「ララしあコネクト」なら、血圧計の画面にらくらくスマートフォンをかざすだけで測定結果を取り込んでさまざまに管理することができます。
らくらくスマートフォンの「ララしあコネクト」の血圧管理で出来ることと、簡単な操作方法をご紹介します。
4-1-1.「ララしあコネクト」の血圧管理で出来る11のこと
「ララしあコネクト」の血圧管理では下記の画像にある11のことが出来ます。
①表示方法の切り替え
週/月/3ヶ月 をプレスすると、1 週間 / 1 か月/ 3 か月ごとの血圧、脈拍数、体重の推移 がグラフで確認できます。
②当日の結果表示
当日の血圧測定結果が表示できます。
③血圧入力
血圧値、脈拍数を入力します。
④メッセージ
アプリからあなたの健康状態に合わせたメッセージが届けられます。
⑤血圧値一覧
当日の測定結果が一覧で表示されます。入力した時間・ 血圧値・脈拍数と目標達成度が確認できます。
⑥今日のメモ
服薬回数、体重、メモを入力します。
⑦血圧の目標値
血圧の目標値を設定できます。
⑧血圧測定アラーム
血圧測定時刻になると、アラームでお知らせするように設定できます。
⑨服薬アラーム
薬を飲む時刻になると、アラームでお知らせするように設定できます。
⑩脈拍数チェック
入力時に脈拍数が高いかどうかをチェックできます。
⑪グラフ出力
最近の血圧値のグラフを PDF ファイルに出力します。
4-1-2.「ララしあコネクト」の血圧管理|操作方法
「ララしあコネクト」の血圧管理で出来ることは把握して頂けましたでしょうか。
すぐに使いこなせるように、簡単な操作方法を解説しておきましょう。
ステップ1 : メイン画面で【血圧管理】⇒【血圧入力】の順にプレスする
ステップ2 : 血圧値と脈拍数を入力する
血圧計の画面全体が枠の中に入るように、らくらくスマートフォンの位置を調整⇒読み取りが完了したら、数値を確認⇒【登録】をプレスします。
※手動で入力することもできます。その際は【自分で入力】をプレスし、各数値を入力してください。
いかがでしょう。血圧計にかざすだけなので、とても簡単ですね。
「ララしあコネクト」には他にもあなたやご家族の大切な健康を管理する機能がたくさんあります。
次項でご紹介していきましょう。
4-2.「ララしあコネクト」で健康に!血圧管理以外に出来る6つのこと
「ララしあコネクト」には血圧以外にも健康を楽しく管理する機能があります。
ひとつずつ解説していきますのでしっかり把握して活用してくださいね。
4-2-1.歩数・歩速が測定できる
「ララしあコネクト」ではあなたの歩数や歩速がチェックできます。
らくらくスマートフォンを持ち歩くだけで歩数や歩速、移動距離、消費カロリーを自動測定でき、数値を画面表示することが可能です。
1日の目標歩数の設定は自由に変更することができます。
4-2-2.体のストレス・血管年齢を測定できる
らくらくスマホの背面にある脈拍センサーに指を当てるだけで、体のストレス状態と血管年齢が測定できます。
ステップ1.
ステップ2.
アプリから診断結果に対して個別のメッセージが届けられるのも、励みになって嬉しいですね。
4-2-3.心拍数が測定できる
内側カメラに顔を表示させることで心拍数の測定ができます。
ステップ1.
ステップ2.
医療行為には使用できませんが、自分の時々の心拍数を知りたいとき手軽に測れて便利です。
4-2-4.眠りの深さが測れる
寝ても疲れがとれないと感じるとき、自分の眠りの深さを知りたくなったりしないでしょうか。
「ララしあコネクト」では寝るときに枕元にらくらくスマホを置いて、あなたの睡眠時間や眠りの深さを記録することができます。
測定開始時刻を決めて、アラームでお知らせすることもできて便利です。
4-2-5.心の健康度が測定できる
「ララしあコネクト」の画面に表示される文を読み上げるだけで、心の健康度が測定できます。
ステップ1.
ステップ2.
【通話時に測定】をオンにしておくと、通話時の音声からも自動的にあなたの心の健康度が測定できます。
4-2-6.深呼吸の状態が測れる
日々の生活で大きく深い呼吸ができているでしょうか。
「ララしあコネクト」のガイド表示に合わせて深呼吸すると、脈波センサーから探知した深呼吸の状態が測れます。
ステップ1.
ステップ2.
ゆっくりとした深い呼吸を心掛けることで、心身ともにリラックスできて健康な毎日が送れます。
いかがでしょうか。
らくらくスマートフォンには「ララしあコネクト」アプリが搭載されているほか、「認知症予防支援」機能や「dヘルスケア」など健康づくりへアプローチできる機能が充実しています。
あなたやご家族の気軽で楽しい健康管理にぜひお役立てください。
らくらくスマートフォン「F-42A」について詳しく知りたい方は公式サイトをご覧ください |
4.まとめ
高齢者が脱水症状に陥らないように、日頃から次のような対策を打っておくようにしましょう。
- 必要な水分量を把握してチェックする
- 部屋の湿度&温度を適切に保つ
- 定期的な水分の補給を促す
- 好きな飲み物やゼリーで水分を補給する
このような対策をしていても、体の水分量が減少している高齢者は脱水症状を起こしてしまうことがあります。
本人は気づいていないこともあるので、周りがサインを見逃さず、早めに対処することが重要です。
高齢者の脱水症状は、悪化すると命に関わることもあります。
記事を参考に、脱水症状のリスクをできるだけ回避できるよう、日々の健康管理に留意して頂けたらと思います。
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