
「ガラケーしか使ったことのない高齢の両親から『スマホデビューするから使い方を教えて』と言われた。どうすればうまく教えられるのかな?」
あなたはそんなことを考えて、このサイトにたどり着いたのではないでしょうか?
教える側としては、シニアのみなさんにとってスマホ操作のどのような点がわかりづらいのかを事前に把握することで、相手にとってわかりやすく教えられ、スマホライフを楽しんでくれたら、それが何よりですよね。
この記事では、シニアの方々がスマホのどのような点を難しいと考えているかをお知らせするとともに、教える際に気をつけたいこと、スマホスクールやおすすめのスマホなどについてお伝えしていきます。
シニアのみなさんがスムーズにスマホデビューを飾れるようこの記事がお役に立てば幸いです。
目次
1 シニアがスマホを難しいと感じる点
ガラケー(ガラパゴス携帯)からスマホに変えるとき、パソコン操作に慣れた若い方なら使っていくうちに直感的に操作方法を習得できるようになるかもしれませんが、デジタル製品に慣れないシニアにとっては、なかなか難しいもの。
シニアが具体的にどのような点につまずきやすいのか、そしてそれらにどのように対処すればいいのかについてまずは確認しておきましょう。
1-1. 聞きなれないスマホ用語で混乱する
アプリ、インストール、ドラッグ、アイコンなど、パソコンやスマホに慣れ親しんだ世代の方には説明するまでもないこれらの用語も、シニアにはなかなかわかりにくいものです。
アプリ=アプリケーションの略で、パソコンにおけるソフトと同じ。アプリを加えていくことで機能を増やすことができる。
タップ=画面をトンと軽く叩き、スマホを操作すること
ドラッグ=マークなどに触れたまま画面をすべらせて指を離す操作
アイコン=アプリを起動するときにタップする四角、または丸いボタン状のマーク。
インストール=スマホ内にアプリを取り込み、使用できるようにすること
以上のように、なるべく一般的な言葉に置き換えて説明してあげるとわかりやすいでしょう。
1-2. IDとパスワードを頻繁に要求されるのが面倒
スマホを使っていると、頻繁にIDとパスワードを要求されます。これがシニアにとってはやっかいなことと認識され、スマホを苦手に感じる要因の一つとなっています。
IDとパスワードの作成方法も一様ではなく、
・メールアドレスがIDとなるものとそうでないもの
・パスワードの場合は、英語の大文字を必ず入れないといけないものと入れなくてもいいもの
・文字数は◯字以上
などと条件もさまざまです。
場面によって異なるIDやパスワードをいちいち覚えておくのは若い世代でも難しいもの。
よって、スマホを使い始めの段階では、パスワードを2〜3パターンに絞ったり、忘れても大丈夫なように紙にメモして机の引き出しや財布の中などにしまっておくほうがいいでしょう。
1-3. タップの力加減がわからない
シニアは手先の機能が落ちてくることもあり、「タップ」の力加減がよくわからずに操作に手こずることが多いようです。しっかり押そうとするあまり長押しになって反応しないことがあったりします。
「銀行のATMの画面操作と同じような感じで軽くタッチしてみてください」といったように、シニアの日常生活の場面にある操作に例え、わかりやすくコツを伝えましょう。
2 シニアにスマホの操作方法を教える7つのステップ
こちらでは1章を踏まえ、シニアにスマホの使い方をどのように教えればよいかその手順とコツについて7つのステップに即してお伝えしていきます。
2-1. step1 シニアの状況を確認する
シニアに教える時は、いきなり操作方法について教え始めることはしません。なぜなら、相手のデジタル端末に関する知識や習得度によって、教える内容や教え方が異なるためです。
まず最初にやるべきことは相手の状況を確認することです。状況とは、パソコンや携帯電話の使用経験です。
パソコンの操作経験がある方の場合は、パソコンを使ってどのような作業をしているのかを尋ねます。
・メールの送受信をしているかどうか
・スカイプなどで人と話したことがあるかどうか
・ショッピングサイトで買い物をした経験はあるかどうか
・文字入力は「かな入力」なのか「ローマ字入力」なのか
例えば以上のようなことです。これにより、相手のパソコンについての知識レベルを理解でき、教える必要のないものも把握できます。
携帯電話についてもどんなことをしているかを確認しておき、これらの情報を元に教えることを組み立てていきます。
2-2. step2 スマホは携帯電話とはまったく違うモノであることを理解してもらう
相手がガラケー経験者の場合、ガラケーとスマホは全く違うモノであることをはじめにしっかりと理解してもらいましょう。多くのシニアはガラケーからの乗り換えですので、ガラケーのイメージに引きずられると混乱してしまい、スマホのシステムが理解しづらくなります。
ガラケーはスマホとは異なり、最初から搭載されている機能には限りがあり、説明書を丁寧に読んでいくことで使い方を習得することができました。しかし、スマホの場合は、アプリをダウンロード、インストールすることで機能を増やしていき、ダウンロードはインターネットから行うというシステムです。アプリごとに使い方も異なります。
このシステムの違いは大きいので、丁寧に説明しましょう。
2-3. step3 かかってきた電話に出る方法を最初に教える
いくら多機能とはいえ、スマホの基本は電話です。シニアの場合はメールよりも電話で連絡を取り合うことが多いので、最初に教えるべき操作は画面ロックを解除して電話に出ることになります。
携帯電話からスマホに変えて電話がかかってきたときに、どうやって画面ロックを外せばいいのかわからず、あわててしまったという方もいらっしゃいます。携帯電話からスマホに変えただけでスムーズに電話に出られないと、スマホ初心者の意欲をくじくことになりかねません。
2-4. step4 よくかける電話番号を登録して実際かけられるようにする
電話に出ることを覚えたら、今度はかけることを覚えてもらいましょう。よく電話する相手の電話番号は思い立ったらすぐに電話できるようにスマホに登録しておき、どのようにかければいいのかを伝えます。
非常時の時などにスムーズに電話がかけられることは、シニアにとって、またその家族にとって大きなメリットです。
スマホでの電話のかけ方 電話帳に登録する他にも、スマホの電話のかけ方には3つの方法があります。 方法①番号を直接入力してかける
かけ方は以下の通りです。 方法②発信履歴からかけた人の番号を選んでかける 方法③電話帳にあらかじめよくかける電話番号を登録しておき電話帳から選んでかける (出典:https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/support/shop/service/denwa/curriculum/kihon_phone.pdf) |
2-5. step5 メモに頼らず自分の手で使って慣れてもらう
シニアの場合、操作方法を教えると、その内容を几帳面にメモに残す方がいらっしゃいますが、メモを書くだけでなく、実際に自分の手に取って使ってもらい、なれてもらうことのほうが習得の近道です。メモは大まかなポイントを押さえる程度にして、実際に使ってもらうことを優先してください。
また、教える方にはやはりある程度の根気強さが求められます。説明することが面倒になって相手の代わりに操作してしまうと、本人はなかなかなれることができず、習得までに時間がかかったり、同じことを何度も聞かれかねません。なるべく本人に操作してもらうようにしましょう。
2-6. step6 誤操作を防ぐため使用後はスリープ状態にする
操作が終わったらスリープ状態にすること、また、しばらく操作しないと自動的にスリープ状態になることを教えてあげましょう。なぜなら、スリープ状態にしないでカバンやポケットにしまうと、間違って電話がかかってしまったり、アイコンの位置が変わったりして混乱を招く恐れがあるためです。
何事も時間がかかりがちなシニアだからこそ、スリープ機能について教えておくことは「故障かな?」という無駄な心配をさせないためにも大切です。
2-7. step7 有料サイトについて過剰に心配させない
ある程度操作方法を教え、あとは自分で知りたいことをインターネットで調べてみるよう促しても、「うっかり有料サイトに行ってしまって課金されたらこわい」という理由で、自分で操作することを過度に不安がるシニアの方がいらっしゃいます。
しかし、スマホを使い慣れた方ならよくご存知のとおり、仮に有料サイトに行ってしまったとしても、その旨を知らせてきますし、なんらかの手続きなしに課金されるということはまずありませんので、過剰にインターネットをこわがらないように伝え、安心させてあげましょう。
3 スマホの使い方を教えてくれるスクールに通う
スマホを教える時間がなかなか確保できない方、教える相手が遠方に住んでいる方、うまく教える自信がない方は、スマホスクールに通ってもらうことも検討してみましょう。教える相手が身近だと遠慮がなくなりがちなので、なかなか操作を理解できないシニアに対してイライラしてしまうということもあります。
プロであればシニアの特性を十分に理解した上で効率よく教えてもらえるので安心できますね。
3-1. スマホの学校
「スマホの学校」は、スマートフォンを買ったものの使い方がよくわからない方、ガラケーからスマホに乗り換えたばかりの方、将来的に使ってみたいけれど自分に使いこなせるかどうか心配という方向けのスマートフォン講座です。
シニア向けの講座もあり、スマホの基本的な操作方法を丁寧に教えてくれます。家族や趣味仲間とのコミュニケーションの取り方など、スマホならではの便利な機能を使いこなせるようサポート。スマホを持っていない方は講座を特別価格で受けられたり、購入方法のアドバイスなども受けられます。
スマホの学校 前橋校【事務局】 〒371-0015 東京銀座校 山梨校 |
3-2. ドコモスマホ教室
スマートフォンを検討中の方や利用中の方のスマートフォンに対する不安を解消し、スマートフォンの使いこなし方や楽しみ方を身につけていただくための教室です。体験・入門編から上級編までレベルに応じたさまざまな講座を用意し、全国のドコモショップで開催しています。
開催概要
開催場所 | 全国のドコモショップで開催しています。 |
開催日時 | 店舗により開催スケジュールが異なるので各店舗のスケジュールをご確認ください。 |
開催時間 | 基本的には1つの教室を60分で行います。 |
開催人数 | 基本的には2名以上で開催することが多いですが、店舗や講座により異なります。お友達やご家族での参加も可能です。 |
参加費 | すべて無料です。ただし、お客さまのスマートフォンで通話・通信をした場合は、別途通話料・通信料がかかる場合があります。 |
参加時の持ち物 | ご利用中のスマートフォンをお持ちください。ご自分のスマートフォンをお持ちでない方には、体験用のスマートフォンをお貸ししますので、予約の際に各店舗へお伝えください。教材(テキスト等)については店舗で用意します。 |
申込み方法 | 店舗へ電話または店頭にお申し込みください。 dアカウントをお持ちの方であればWebでも申し込み可能です。 |
お近くのドコモスマホ教室実施店舗はこちらでご確認ください。
4 シニアに親切設計のスマホを選ぶ〜富士通コネクテッドテクノロジーズ「らくらくスマートフォンme」
加齢とともに視力が衰えたり、手先の細やかな動きなどが苦手になってくるシニアにとって、使いやすいスマートフォンを選ぶことも大切です。
富士通コネクテッドテクノロジーズの「らくらくスマートフォン」は、操作のしやすさ・わかりやすさを実現し、安全面への配慮が十分になされた、シニアにとって優しい設計のスマートフォンです。以下、順番にその特長をご紹介します。
4-1. 使いやすいホーム画面
約4.7インチの大画面に、押しやすいボタン、直感的にわかるアイコン表記、見やすいコントラストなど、スマートフォン初心者でも簡単に操作できるホーム画面になっています。「触れる」と「押す」をしっかり区別し、誤操作を防ぐ「らくらくタッチパネル」(上写真参照)や、指の向きを検知して誤操作を防ぐ「おまかせタッチ」など、使いやすさを追求しました。
4-2. 大きな文字で見やすい
出荷時から、文字が通常サイズよりも1.17倍の大きさに設定されているので、わざわざ自分で大きな文字に設定する必要がなく、買ったその日からLINEをはじめとするアプリを使うことができます。また、読みやすい書体にもこだわって、目にやさしい「UDフォント」を採用しています。
4-3. カテゴリボタンで調べ物が楽
調べ物に便利なカテゴリが一覧で表示される「らくらくワンタッチ検索」を装備。気になるカテゴリボタンを選択するだけで検索候補が絞り込めるので、より簡単に目的の探し物が見つけやすくなります。
4-4. 大画面できれいに撮れる1310万画素カメラ
大画面できれいに撮れる1310万画素カメラを搭載。一眼レフカメラのように自動で背景をぼかして撮影できるポートレート機能など、撮影がより楽しくなる機能がいっぱいです。
また、撮影した花の名前がその場でわかる機能※も搭載しているので、家族や趣味のコミュニティへ花の写真にその名前を添えて投稿することができてたいへん便利です。
※すべての花の認識を保証するものではありません。
4-5. 気軽に不明点を質問できる「らくらくホンセンター」
操作方法に不安のある方や、周囲に気軽に質問できる人がいない方は、「らくらくホンセンター」の専門アドバイザーに無料で電話相談をすることができます。「どうしたら文字を大きくできるの?」「電話帳登録の方法は?」「動画はどうすれば撮れるの?」など、どんな基本的な質問にも年中無休で対応します。ホーム画面の「らくらくホンセンター」専用ボタンを押すだけでつながるので便利です。
4-6. 丸洗いOKで清潔を保てる
指紋や食べ物の付着など、日常生活でスマートフォンは汚れがちです。「らくらくスマートフォンme F-01L」は、泡タイプのハンドソープや液体の食器用洗剤で気軽に丸洗いできるので、清潔を保て、いつでも気持ちよく使うことができます。
まとめ
最後に、シニアにスマホの操作方法を教えるためのコツ7点を振り返っておきましょう。
①シニアの状況を確認する
②スマホは携帯電話とはまったく違うモノであることを理解してもらう
③かかってきた電話に出る方法を教える
④よくかける電話番号を登録して実際かけられるようにする
⑤メモに頼らず自分の手で使ってなれてもらう
⑥誤操作を防ぐため使用後はスリープ状態にする
⑦有料サイトについて過剰に心配させない
これらのコツを念頭においたうえで、相手のペースに合わせて教えるようにしましょう。
スマホが使いこなせるようになれば、毎日の生活がより楽しく、シニアにとってまた張り合いのあるものになること請け合いです。
直接教えることが難しい方は、スマホスクールの活用もどうぞご検討ください。
この記事が、シニアのスマホデビューを手助けするあなたのお役に立てば幸いです。
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