詐欺被害にあったら!すぐに取るべき対処法を種類別に詳しく解説 

パソコンの操作方法に悩む高齢者

「詐欺被害にあってしまった!ああ、どうしよう〜。一体どうしたらいいの!?」
詐欺にあったと気づいたら、誰だって青くなって焦ってしまいますよね。
でもまずは落ち着いて。冷静になりましょう。

本記事では、特殊詐欺()、ネット詐欺、通販・誇大広告詐欺の3つの種類別に、詐欺にあったときの対処法を解説します!
)犯人が電話やハガキ等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードを騙し取ったり、犯人の口座に送金させる犯罪のこと

あなたの案件に該当する所を読んでいただければ、被害にあったらとるべき行動、通報すべき機関がわかって正しい対処ができます。
それでも不安でたまらない方のために、詐欺にあった時のための3つの心構えを伝授します

・ワンクリックで成立する契約はない
・一方的な契約は無効にできる
・住所を知られても詐欺師が家に来る可能性は低い

これらを知っていれば、詐欺にあっても冷静に判断して行動することができます。
焦らず、けれども迅速な対処で詐欺被害を最小限に抑えられるよう、この記事を役立てて頂けたらと思います。


1.詐欺被害にあったら!とるべき対処法【特殊詐欺篇】

通話するシニア女性

特殊詐欺は、電話やハガキで親族や公共機関の職員等を装い、現金やキャッシュカードを騙し取ったり口座に送金させる詐欺で、いわゆるオレオレ詐欺還付金詐欺、昨今ではアポ電なども頻発しています。

特殊詐欺にあってしまったときは、下記の順に対処してください。

振込先の金融機関に連絡する
まず早急に金融機関に連絡しましょう。現金の引き出しを防げる可能性があります。既に引き出されていたとしても、さらなる被害の拡大を防止することができます。

被害を警察に通報する
金融機関への連絡と同時にただちに警察に通報しましょう。早ければ早いほど犯人逮捕の可能性が高まります。

被害を専門家に相談する
専門家とは「国民生活センター」もしくは弁護士のことです。警察は民事不介入のため詐欺の犯人からお金を取り戻すような働きはしてくれません。返金を求める場合は国民生活センターや専門の弁護士に相談するようにしましょう。あなたの被害状況を聞き取り、返金のため取るべき行動についてアドバイスをしてもらえます。

順に解説していきましょう。

1-1.金融機関に連絡する

特殊詐欺に遭って口座にお金を振り込んでしまった場合は、真っ先に振込先の金融機関へ連絡して「騙されて資金を口座に振り込んでしまった」と伝えてください

金融機関が口座を凍結することで現金の引き出しを防げる可能性があります。

 

連絡が遅れて既に現金が引き出されていたとしても、下記の流れで振り込め詐欺救済法(による被害回復分配金を受けられる可能性があります。

<被害回復分配金支払いの流れ>

①金融機関が対象口座を凍結し報告準備を行う
②預金保険機構が犯罪に利用された預金口座の権利を消滅させる
③預金保険機構が被害者に対する資金の分配を行う旨の周知を行う
④周知に従い、被害者は振込先の金融機関に被害回復分配金の申請を行う
⑤金融機関が被害者へ「決定書」を送付。被害者に回復分配金が支払われる

)振り込め詐欺救済法とは

振り込め詐欺被害者への財産的被害の迅速な回復を図るため平成20年に定められた法律です。金融機関は被害者が振り込んだ口座を凍結(利用停止)し、被害者からの申請によりその被害額や凍結された口座の残高に応じて、被害額の全部または一部を被害回復分配金として受け取ることができます。

ケースによって違いますが、申請してから実際に支払を受けるまで半年以上かかるのが一般的です。

振り込め詐欺救済法についてさらに詳しく知りたい方は下記サイトをご覧ください。

金融庁|振り込め詐欺の被害にあわれた方へ


1-2.警察に通報する

詐欺に遭った場合、まずは警察に通報するのが鉄則です。
警察はあなたの身の安全と犯人逮捕のために動いてくれます。

通報の際には、被害内容を正確に認識してもらうため以下のことを整理しておきましょう。

・被害にあった経緯(流れ)
・加害者の人物像(誰と名乗ったか?犯人がある程度想定できるなら必ず伝えましょう!)
・被害金額

5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)にそって整理していくと分かりやすい説明ができます。

通報先
110」番か最寄りの警察本部、所轄警察に電話

 

ここもチェック!

詐欺かどうかまだわからないが怪しさを感じていて警察に相談したい場合は、「相談窓口専用ダイヤル」に連絡しましょう。その地域を管轄する警察につながって相談に乗ってもらえます。

相談窓口専用ダイヤル「♯9110
犯罪を未然に防止するための相談窓口。

<受付時間>月曜〜金曜8:3017:15
<休業日>土日祝

ただし、前述しましたように警察は犯人逮捕には動いてくれますが、詐欺の犯人からお金を取り戻すような働きはしてくれません。民事不介入と決まっているからです。

つまり、犯人が逮捕されたとしても、お金が戻ってくるわけではないのです。

取られたお金の返金を求める場合は次のステップに進み、国民生活センターや専門の弁護士に相談するようにしましょう。

1-3.専門家に相談する

特殊詐欺の被害にあって、犯人からの返金を求めるのであれば専門家に相談してください。

専門家とは「国民生活センター」あるいは「弁護士」のことです。

敢えて「専門家」と書いたのは、親切のふりをして間違ったアドバイスをする身内や、専門家を名乗って騙してくる偽物がいるからです。

詐欺に遭ったショックが収まらないうちに、同じ詐欺グループが弁護士だと偽り電話してきて、更にお金を奪おうとすることもあるので要注意です!

国民生活センターと弁護士のどちらに相談すべきかは一概にいえませんが、まずは通話料だけで気軽に消費者の相談に乗ってくれる地域の国民生活センターに連絡し、解決に至らなかった場合はより専門的で経験豊富な弁護士に相談するのが良いでしょう。

国民生活センター及び弁護士への連絡について以下に明記しておきます。

【国民生活センター】
国民生活センターは、各地域にある消費生活センターのことで、詐欺にあったとき、今後とるべき行動や再被害に遭わないためのアドバイスをしてくれます。

状況に応じ、犯人が捕らえられても返金が叶わなかったり、警察に被害届が受理されなかった場合も訴訟などの相談に乗って貰えます。

消費者ホットライン(専用ダイヤル)「188」(いやや)

<受付時間>地域で異なる
<休業日>地域で異なる(年末年始を除いて年中無休の窓口がほとんど)

 【弁護士】
国民生活センターに相談をしてもお金が戻ってこないときは、弁護士に相談するしかありません。

弁護士に相談すると、あなたの状況やケースに応じて以下のような手続き(働き)をしてもらえるので、お金を取り戻せる可能性が高まります。

被害回復分配金の申請
申請は1-1で述べたように個人で行えますが煩雑な部分もあります。

弁護士に依頼すると、申請手続きを代理で行ってもらえるのでスムーズです。

訴訟の相談や手続き
どうあっても相手が返金に応じない場合は訴訟を起こすしかありません。

弁護士を挟まなくても消費者団体訴訟や個人で起こす少額訴訟がありますが、消費者団体訴訟は消費者団体が動かず訴訟に至らないことがほとんどで、個人訴訟は相手に拒否されると成り立ちません。

その点、専門の弁護士を仲介にすれば訴訟は成立しやすく、返金が叶うことが期待できます。

弁護士には返金が可能になった場合の複雑な手続きの代行も依頼できます

日本全国すべての弁護士は日弁連(日本弁護士連合会)に登録しています。

弁護士に詐欺被害を相談したい方は以下のサイトをご覧ください。

日本弁護士連合会

弁護士費用がないという方は、無料で法律相談にのってもらえる日本司法支援センター(法テラス)に相談することで必要な情報が得られたり、費用の肩代わりをしてもらえる場合もあります。

法テラス (無料でできる法律相談)


2.詐欺被害にあったら!とるべき対処法【ネット詐欺篇】

女性 スマートフォン

ネット通販で買い物をしてお金を振り込んだのに商品が送られてこなかったり、まったく違う偽物が届いた場合は、ネット詐欺の疑いがあります。

ネット詐欺にあってしまったら、下記の順に対処してください。

カード会社に連絡する
詐欺に気づいたら真っ先にカード会社に連絡し、被害の拡大を押さえるために支払停止手続き及び、カード番号変更と再発行手続きを行います。

詐欺の証拠を集める
次に通報や相談の際に必要になる「詐欺に遭ったことを証明する証拠」を集めます。

専門窓口に通報する
証拠を集めたら、ネット詐欺の種類によって一番適した窓口を選んで通報(相談)してください。

 順番に解説していきましょう。

2-1.カード会社に連絡する

ネット詐欺にあい、クレジットカードの登録や引き落としの設定をしてしまった場合は、早急にカード会社に連絡してください。

その際は、手元に、使用のクレジットカードメール等の通信記録業者やサイトの名前がわかるものを準備しましょう。

連絡して事情を伝えた上で、とるべき手続きは以下の2つです。

・支払停止手続き
・カード番号の変更と再発行手続き

ひとつずつ解説します。

2-1-2.カードの支払停止手続き

最初に、クレジットカードの支払停止手続きを行います。

ネット詐欺などの不正使用でクレジットカードを他人に使われてしまった場合、その支払を拒否できる「支払停止等の抗弁に関する手続き」)という制度がありますのでこれを利用しましょう。

):購入した商品やサービスが届かない、欠陥がある、または契約内容と異なるなどの問題が発生した時、その商品やサービスに対する請求を拒否できる手続き。

手続きの申し込みは書面で行います。

申請用紙は、一般社団法人日本クレジット協会サイトからダウンロードできます(支払停止等の抗弁に関する手続き)。

ここもチェック!
販売価格に分割払い手数料を加えた総額が4万円未満、リボルビング払いの場合は38,000円未満の場合は、残念ながらこの手続きが適用されないので注意しましょう。

2-1-2.カード番号の変更と再発行手続き

再犯のないように、クレジットカードのカード番号を変更して再発行手続きを取ってください

できれば暗証番号も元のものから変更した方が良いでしょう。

再発行には2週間程度時間がかかるので、その際に他で引き落としが発生する場合は、その支払手段も相談するようにしてください。

※カードの再発行には手数料がかかることがあります。カード会社に確認しましょう。

2-2.詐欺の証拠を集める

証拠

ネット詐欺にあった!と気づいたときには、急いで詐欺の証拠を集めてください。

通報や相談の際には、詐欺に遭ったことを証明する証拠が必要になります。

たとえば、証拠として通用するのは以下のようなものです。

購入した通販サイトのURL

購入した通販サイトのスクリーンショット
(詐欺業者のやり口として、詐欺発覚後は通販サイトごと削除される可能性があります。早めに撮っておきましょう)

通販業者の名前と連絡先
(連絡先を含めて虚偽かもしれませんが、役立つ可能性もあるので控えておいてください)

購入履歴及び明細書

 詐欺業者は犯罪のプロです。こちらが気づいたときには、それより早く何らかの対応策をとってしまっていることも考えられます。

詐欺にあったと感じたら、すぐに思いつく限りの証拠を集めるようにしてください。

2-3.専門窓口に通報する

ネット詐欺にあったら、証拠を集めた上で早急に以下のような専門機関(専門家)に相談してください

被害の種類やケースによって、あなたに適した窓口を選んで頂けるよう一覧で示しました。

 

特徴

相談すべき人

警察(サイバー犯罪窓口)

・ネット犯罪全般に関する相談窓口

・詐欺かどうか不確かな場合も対応

※警察は民事不介入のため返金の働きはしてくれません

・ネット詐欺について警察のアドバイスを求める人

・とにかくネット詐欺の犯人を突き止めたい人

国民生活センター

・詐欺にあった時、とるべき行動についてアドバイスをしてくれる

※ネット被害に特化した窓口ではありません

・詐欺被害について一般的、総体的なアドバイスが受けたい人

・警察に被害届が受理されなかった人

越境消費者センター

・海外サイトや旅行でのショッピングによる詐欺被害を相談できる窓口

・海外サイトや海外旅行で詐欺にあった人

インターネットホットラインセンター

・違法・有害情報の発信に関する情報収集と対処を目的とする団体

※犯人逮捕や返金などの相談には応じていません

・ネット詐欺に遭い警察に情報提供をしたい人

フィッシング対策協議会

・フィッシング詐欺専門の通報機関

※犯人逮捕や返金などの相談には応じていません

・フィッシング詐欺に遭い、犯人逮捕に向けての協力の一環として通報や情報提供をしたい人

各々の連絡先を明記しておきます。

【警察】
警察にはネット詐欺の専門窓口として、都道府県ごとにサイバー犯罪窓口が設けられています。

都道府県警察のサイバー犯罪窓口 

ネット通販詐欺やフィッシング詐欺など、ネット犯罪全般に関する相談窓口。

詐欺事件かどうか不確かなケースにも対応、詐欺と判断された場合は今後の行動についてアドバイスしてもらえます。

内閣府HP|各都道府県警察のサイバー犯罪窓口等一覧

 

ここもチェック!

詐欺かどうかまだわからないが怪しさを感じていて警察に相談したい場合は、「相談窓口専用ダイヤル」に連絡しましょう。その地域を管轄する警察につながって相談に乗ってもらえます。

 

相談窓口専用ダイヤル「♯9110

犯罪を未然に防止するための相談窓口。

 

<受付時間>月曜〜金曜8:3017:15

<休業日>土日祝

 

【国民生活センター】

国民生活センターは、各地域にある消費生活センターのことで、詐欺にあったとき、今後とるべき行動や再被害に遭わないためのアドバイスをしてくれます。

状況に応じ、犯人が捕らえられても返金が叶わなかったり警察に被害届が受理されなかった場合も相談に乗って貰えます。

消費者ホットライン(専用ダイヤル)「188」(いやや)

<受付時間>地域で異なる
<休業日>地域で異なる(年末年始を除いて年中無休の窓口がほとんど)

【越境消費者センター】
越境消費者センターは、海外サイトや旅行でのショッピングによる詐欺被害を相談できる窓口です。

海外と日本での法律の違い等を踏まえ、トラブル解決にむけ、業者に相談内容を伝えるなど斡旋をしてくれます。

 

越境消費者センターへの相談はメールかFAXでの対応となっています。

メールでの受付はこちら(越境消費者センター)
②FAXこちら(越境消費者センター)からダウンロード
送付先:03-3443-8879 

 【インターネットホットラインセンター】
インターネットホットラインセンターは、違法・有害情報の発信に関する情報収集と対処を目的とする団体です。

警察庁からの業務委託で管理運営が行われており、ネット詐欺を通報すると、必要に応じて警察へ情報提供してくれます。

インターネットホットラインセンターへの相談は、下記より匿名でも行えます。

インターネットホットラインセンター通報フォーム

 【フィッシング対策協議会】
フィッシング詐欺()の通報ができる専門の機関です。
必要に応じて、警察への情報提供も行います。

)インターネットユーザーに有名サイトなどを暗示させるニセの広告文をクリックさせ、IDやパスワード、クレジットカード番号など経済的価値がある情報を奪う詐欺行為

通報は下記サイトから行ってください。

フィッシング対策協議会


3.詐欺被害にあったら!取るべき対処法【通販・誇大広告篇】

クレジット通販イメージ

詐欺の手口は様々です。電話やネット以外でも以下のような詐欺があります。

【通信販売での詐欺】
チラシやカタログを見て注文したが、見たものと全く違う商品が届いたり、不良品なのに業者が返品や返金に応じない、または連絡が取れなくなったといった場合、詐欺にあった可能性があります。

【誇大広告での詐欺】
広告に惹かれて商品を購入したのに全く効果が得られなかった場合、また、美容整形などの施術を受けて明らかに広告とかけ離れた結果になった場合は、誇大広告詐欺にあった可能性があります。

このような場合は、特殊詐欺やネット詐欺と同様に、早急に金融会社あるいはカード会社に連絡して「詐欺被害にあった」と訴え会社の指示に沿った対処をしてください

その後にとるべき対処については以下に解説します。

3-1.通信販売での詐欺にあったら!

チラシやカタログを見て注文をする通信販売で詐欺にあった場合は、通販110の窓口に通報しましょう。

消費生活アドバイザーの資格を持つ相談員のアドバイスが受けられます。同時に、解決につながるように、関係機関と連携して対応してもらえます。

【通販110番】03-5651-1122

通販110番は、通信販売に関する消費者からの相談受付機関。消費生活アドバイザーの資格を持つ相談員が年間4,000件程度の相談に対処しています。

 <受付時間>月曜から金曜10:0012:0013:0016:00
<休業日>土日祝
<公式サイト> 通販110番

3-2.誇大広告の詐欺にあったら!

誇大広告による詐欺にあったと感じた場合は、下記のような機関に通報しましょう。

・消費者庁
・日本広告審査機構(JARO

 通報することで、誇大広告を出した業者を取り締まることが期待できます。

【消費者庁】
消費者庁は、消費者に関する行政および消費生活に密接に関連する物資の品質表示に関する事務を行うことを目的として設置された内閣府の外局です。

誇大広告詐欺に関してトラブル解決の仲介はしませんが、情報提供により誇大広告を打った業者が取り締まられる可能性があります。

通報は以下から行ってください。

景品表示法違反被疑情報提供フォーム

 

【日本広告審査機構(JARO)】03-3541-2811(東京) 06-6344-5811(大阪)

日本広告審査機構(JAARO)は、虚偽広告や誤解をまねく広告をなくし、消費者から信頼される良い広告を育てるために、広告主や新聞社、出版社、放送会社、広告会社や広告制作会社など広告に関係する企業が自ら集い設立した広告・表示に関する民間の自主規制機関です。

 

消費者からの通報や相談をもとに、広告を審査したり、状況に応じ掲載した会社に改善を要求したりします。

<受付時間>月曜から金曜9:3012:0013:0016:00
<休業日>土日祝
<公式サイト>公益社団法人 日本広告審査機構

いかがでしょう。あなたを悩ませる案件に役立つ窓口が見つかりましたでしょうか。

繰り返しになりますが、通報や相談をしてもお金が戻ってこないときは弁護士に相談して訴訟などを起こす以外、解決の手立てはありません。

まずは騙されたお金が返ってくる余地があるのかどうかを確認してみましょう。

日本弁護士連合会

法テラス (無料でできる法律相談)


4.詐欺にあっても落ち着いて!知っておくべき3つの心構え

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詐欺にあってしまった時にとるべき対処法について解説してきましたが、早急に行動していただきたいのと同時に強くお伝えしたいのは、落ち着いて行動して欲しいということです。

この章では、詐欺にあったとき落ち着いて行動できるよう、知っておくべき3つの心構えを伝授します。

・ワンクリックで成立する契約はない
・一方的な契約は無効にできる
・住所を知られても詐欺師が家に来る可能性は低い

これらを把握しておけば、万一の場合も必要以上に慌てないでいられます。

よく読んで心得ておいてくださいね。

4-1.ワンクリックで成立する契約はない

パソコンやスマホのワンクリックで成立する契約はありません。

ワンクリックした際に突然請求される登録料や会員費、閲覧料などは無視しましょう。

インターネットのワンクリックで代金を請求してくる手口は「ワンクリック詐欺」と呼ばれ、主に以下のような手口があります。

・出てきた広告を何気なくクリックしてしまい、有料サイトへ誘導され閲覧料を請求された
・アダルトサイトを見ていると突然登録料や会員費を請求する画面が出てきた
・あわてて退会ボタンを押したら、延滞料金が請求された

こうした請求画面が突然出てきたら、誰でも驚いて焦ってしまいますが前述したように、消費者側の同意や確認なくワンクリックで成立する契約はありません!無視して問題ありません。

こうしたサイトの請求には「IPアドレス」「個人端末番号」など、個人情報を把握しているような書き方をしてくるものもありますが、これらはなんの効力もない情報ですので安心してください。 

4-2.一方的な契約は無効にできる

あなた(消費者)の同意や確認なく、一方的に買わされたり、登録されたといった契約は無効にできます。
電話での一方的な販売、あるいは購入するといっていないものを勝手に送りつけてくる商法は詐欺です。

業者側が「契約したじゃないですか!」「こないだ買うっていいましたよね?」などと責め立て、代金を無理やり払わせたりすると犯罪になります。

電話でのセールスや訪問販売、通販といった業種については、契約するには書面を交わすことが法律で決められています。

加えて、業者は契約の際に、企業の名前や連絡先、契約解除の方法などをあなた(消費者)に伝える義務があり、それをしないで勧誘されて結んだ契約はたとえ書面があっても無効になります。

正式な契約を結んでいない一方的な契約は無効になりますので、相手が代金請求をしてきても安心して無視してください。

強く責め立てたり、脅すような態度があった場合は警察など3章で紹介した機関に通報しましょう。

4-3.住所を知られても詐欺師が家に来る可能性は低い

詐欺と思われる業者にうっかり住所を教えてしまい、「今から家に行くぞ」などとすごまれた場合も焦ることはありません。

なぜなら、詐欺師があなたの家までやって来ることはほとんどないからです。

家に行くという脅しは、あなたからさらにお金を引き出そうとする詐欺師の常套手段です。

実際に訪問すると、警察に通報されたり、身元が割れて拘束される危険が高まるため詐欺師(業者)が家まで行く可能性は低いです。

ですから家に行くと言われても、焦ってお金を払う約束などしてはいけません。

来るはずがないと思って相手にしないで、落ち着いていましょう。

万一、オレオレ詐欺が疑われるケースで「家に金を受け取りに行く」などと約束してしまった場合は、相手が現れる前に必ず警察に通報して対策を打ってください。

ここもチェック!

詐欺被害にあったとき心しておかねばならないのは「専門家以外に相談しない」ということです。

専門家というのは、3章で紹介した警察をはじめとする専門機関、あるいは弁護士のことです。

詐欺被害にあって慌てて情報収集をしていると、二次被害にあってしまうことがあります。

サイトでも詐欺被害解決を謳って手数料を要求し交渉は全くしない手口がありますし、詐欺の犯人が詐欺救済業者を装ったダイレクトメールを送り付け、「解決のため」として更に金を騙しとろうとしてくることもあります。

的確なアドバイスが受けられ、解決がめざせるのは専門家だけです。

被害にあってしまったら自分一人で悩まず、かならず専門家(専門機関)に相談しましょう


5.今後詐欺にあわないための4つの対策

クレジットカードを使う女性

詐欺被害で辛い思いをされてしまった方が、今後もう詐欺にあわないようにする4つの対策を解説します。

・怪しいサイトを信用しない
・他人へみだりに個人情報を教えない
・家族にしかわからない合い言葉を決めておく
・詐欺撃退機能のある電話機を設置する

残念ながら、詐欺師に一度ターゲットになるとみられた人が二次被害、三次被害にあうという事例は少なくありません。

そんな目にあわないよう、よく読んで対策を取っておきましょう。

5-1.怪しいサイトを信用しない

よくわからないサイトを容易く信用しないようにしてください。

耳障りの良いサービスや効果を謳っているものは詐欺サイトの可能性があります。

怪しいサイトかどうかの見極めが難しい場合は以下に留意してください。

・特定商取引法に基づく表記が表記されているか?
・「運営会社」が表記されているか?
・日本語がどこかおかしくないか?

特定商取引法に基づく表記とは店舗の住所や電話番号、返品や支払い方法について決まった記述で記載されているもので、物の販売やサービス等で金銭のやり取りをする場合表記が義務づけられています。

日本語が下手な翻訳のようにおかしかったり、ちぐはぐだったりする傾向は、詐欺サイトによく見られるものです。

このサイトなんか怪しい?と感じたら、その時点で取引を中止しましょう。

5-2.他人へみだりに個人情報を教えない

見知らぬ相手と電話で話しているときに、うかつに個人情報を出さないようにしてください

住所やメールアドレスは勿論、カードの暗証番号などもってのほかです。

さらに、よく話してしまう内容で、息子や孫など身内の名前を出さないように注意しましょう

詐欺師にこちらから有益な情報を与えてしまうことになります。

たとえば、「お母さん、俺事故を起こして今すぐお金が必要なんだ」

と泣きつかれて動揺し、

「タカシ、怪我は大丈夫?マユミさんと連絡とれないの?」

などと返答してしまうと、息子の名前だけでなく家族の名前までわかってしまうのです。

詐欺師はそれを利用して、それ以降は名前を使って話しかけてくるので、余計に騙されやすくなってしまいます。

どんなにショックな話を聞かされて動揺したとしても、自分から個人情報を教えないよう心しておきましょう。

5-3.家族にしかわからない合い言葉を決めておく

オレオレ詐欺など高齢者を狙う詐欺対策として、家族間で「合い言葉」を決めておくという手段が有効です。

合い言葉は、名前や生年月日など知られやすいものでなく、家族にしかわからない言葉を選んでください。

高齢者は覚えられなかったり、焦って咄嗟に答えられないことも考えられますので、電話の側にメモに書いて貼っておくと良いでしょう

家族を名乗りながら、電話先で合い言葉を言えない相手は詐欺師だと思って間違いありません。

すぐに電話を切りましょう。

5-4.詐欺撃退機能のある電話機を設置する

電話での詐欺対策としておすすめしたいのが、詐欺防止装置の設置です。

詐欺防止装置は、電話着信時に警告メッセージが流れる機能、通話録音機能、着信拒否機能等をもった電話回線に付加する装置や電話機です。

設置することで高齢者を狙う特殊詐欺の抑止が期待できます。

たとえば、警告メッセージが流れる装置を付けると、電話を着信すると「迷惑電話にご注意ください」といったメッセージが聞こえるので注意喚起できます

録音ができる電話では、着信音が鳴る前に本機が応答して、相手に通話を録音するというメッセージを流します。着信中は呼出音と注意喚起のアナウンスを交互に繰り返し、電話に出ると通話内容が自動で録音されます

それが怪しい電話だった場合は、録音したテープは証拠として犯人捜査に役立てることができます。


6.詐欺被害を防ぐ!らくらくスマートフォン

らくスマ

詐欺被害への対処法や対策を解説してきましたが、昨今、自宅電話や郵便等より厳重に警戒しなければいけない詐欺があります。

それは、スマートフォンを利用した詐欺です。

昨今、高齢者のスマホ所有率が高まっていることから、自宅電話ではなくスマートフォンを利用した詐欺が増えつつあります。

スマホユーザーを狙った詐欺から高齢者を守るために、NTTドコモのらくらくスマートフォンをおすすめします!

株式会社NTTドコモモバイル社会研究所の2019年の調査によると、今や60代のスマホ所有率は70%、70代でも40%を超えています。

それだけ広い世代がスマートフォンを便利に活用できるようになったということですが、比例してそれにつけ込んだ犯罪が増えているのです。

らくらくスマートフォンには、そうした犯罪から高齢者を守るため、「還付金詐欺対策」機能「迷惑電話対策」機能、あんしんを強化する「らくらく迷惑メール判定」機能という3つの機能が搭載されています。

2020年9月に発売された新機種F-42Aを例にとり、それぞれどんな機能で、どのように詐欺対策に有効なのかを解説します。

6-1.着信時に有効な「迷惑電話防止」機能

らくらくスマートフォンでは、「迷惑電話防止」機能を簡単に設定することができます。

この機能を設定すると、電話帳に登録していない番号から電話がかかってきた時、相手に会話を録音する「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」という音声メッセージが流れます。

一方、スマホ側は専用の着信音が鳴って「迷惑電話にお気をつけください」と注意喚起があり、電話に出ると通話の録音が開始されます。

らくスマ

こうした注意喚起があることで、詐欺電話に無防備に出ることが防げます。

詐欺師側も警戒して実行を諦める可能性が高まります。

仮に詐欺電話に出てしまったとしても、会話が録音されていることから、家族や警察に相談しやすくなり、詐欺被害の抑止になります。

6-2.発信時に有効な「還付金詐欺対策」機能

らくらくスマートフォンでは、「還付金詐欺対策」機能を簡単に設定することができます。

この機能を設定すると、電話帳に登録していない相手に発信した通話の内容に詐欺と思われる会話を検出すると、通話している双方に詐欺の警告を行います。

具体的には、会話の中に『振込』『ATMといった詐欺が疑われるキーワードを検出したとき、発信者、通話相手双方に「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」という音声での警告が流れます。

さらに、発信者のスマホ画面に『還付金詐欺に関するキーワードを検出しました。録音している旨を相手へお知らせしている間、一時無音になりますが、その後通話できます。』という文章が表示されます。

詐欺と気づかず『還付金を受け取らなければ!』と焦って架電した高齢者も、こうした警告があればそこで気づいて電話を切れば騙されないで済みます。

仮にこちらが電話を切らなくても、相手側が警戒し実行を諦める可能性も高まるでしょう。

らくスマ

6-3.あんしんを強化する「らくらく迷惑メール判定」機能

らくスマ

らくらくスマートフォンでは、「らくらく迷惑メール判定」機能を簡単に設定できます。

この機能は、見ず知らずの相手から口座への振り込みなどを依頼するメール及びメッセージを受信した際に、容易く信じてしまわないよう注意喚起を呼びかける機能です。

たとえば、買った覚えもない商品に対して「期日までに支払わないと法的手段に訴えます。」という内容のメールが来ることがあります。あるいは、使った覚えがないのに高額なインターネット料金請求のメッセージを受信するケースも考えられます。

こういった場合、メールに慣れている人であれば無視して済ませられますが、不慣れな高齢者の場合、慌てて確認の電話や返信をしてしまうことが往々にしてあるのです。

らくらくスマートフォンで「迷惑メール判定」を設定しておくと、現金を騙し取る目的の迷惑メールである可能性が高いと判定された場合は注意メッセージが表示されるので、冷静な判断ができます。

らくスマ

いかがでしょう。

万一、あなたや親御さんが不審な電話やメールを受信された場合は、送り主へ電話やメールは返さず、周りの家族や警察に相談するようにしてください。

らくらくスマートフォンなら、よく電話する家族の連絡先をワンタッチダイヤルに登録することができます。登録しておけば、万一の場合、ワンタッチで電話やメールをすることができて便利です。

らくらくスマートフォン「F-42A」について詳しく知りたい方はメーカーサイトをご覧ください


7.まとめ

詐欺にあったら、なるべく焦らず冷静に対処しましょう。

早い段階で振込先の金融機関やカード会社に連絡した上で、専門家(専門機関)に通報するようにしてください。

動揺してパニックになると、二次被害、三次被害にあってしまうこともありますので、落ち着くためにも、詐欺にあった時に役立つ3つの心構えを覚えておきましょう。

・ワンクリックで成立する契約はない
・一方的な契約は無効にできる
・住所を知られても詐欺師が家に来る可能性は低い

二度と詐欺の手口にはまらないためには、以下のような対策が有効です。

・怪しいサイトを信用しない
・他人へみだりに個人情報を教えない
・家族にしかわからない合い言葉を決めておく
・詐欺撃退機能のある電話機を設置する

あなたの詐欺被害を最小限に抑え、今後の対策を練っていただくのに、この記事が役立つことを心から祈っています。

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