ペットを飼う前に覚悟すべき3つ|デメリット・放棄理由・事前準備

ペットを飼う

「ペットを飼いたいけど、ちゃんと最期まで見てあげられるかな」
「これからペットを飼うとして、どんなことを想定すればいいのだろう」

ペットを飼うにあたり、飼い主としての世話や責任についてお考えですね。

環境省では、飼い主の都合で振り回されるペットが1匹でも少なくなるよう、ペットを飼う前に考えてほしいことを以下のようにまとめています。

【環境省】ペットを飼う前に考える10のポイント

住居環境

①ペットを飼える住居ですか?転居や転勤の予定はありませんか?

ライフスタイル

②飼いたいペットは、あなたのライフスタイルに合っていますか?

家族の同意とアレルギー

③家族は全員、動物を飼うことに賛成していますか?

④家族に動物に対するアレルギーを持っている人はいませんか?

世話をする時間と体力

⑤毎日欠かさず世話に時間と手間をかけられますか?

⑥あなたの体力で世話ができるペットですか?

⑦近隣に迷惑をかけないよう配慮できますか?

経済的な負担

⑧ペットの一生にかかる費用を考えてみましたか?

生涯にわたる計画

⑨生涯にわたる計画を立ててみましたか?

⑩万一、飼えなくなった時のことを考えていますか?

参考:環境省冊子『飼う前に考えて!』

本記事ではこれらを踏まえた上で、

  • ペットを飼うことの具体的なデメリット
  • ペットを飼っていた人がどんな理由でペットを放棄するのか
  • もし途中でペットを飼えなくなってしまった場合にはどんな対処法があるのか

など、ペットを飼う責任について、さまざまな角度から詳しく見ていきます。

本記事のポイント

  • ペットを飼うことの具体的なデメリットが理解できる
  • ペットを飼うことを途中でやめる人の事情を知ることができる
  • ペットを飼うことが難しくなった場合の準備を知ることができる
  • 飼いやすいペットの選び方が理解できる
  • 飼いやすいおすすめのペットを知ることができる

この記事を読むことで、自分の負担とペットを飼うことの責任やデメリットを、さまざまな角度から理解し、ペットを迎える上での覚悟や準備ができるようになるでしょう。

目次


1.ペットを飼うことのデメリット5つ

ペットを飼うことには、以下のようなデメリットがあることを覚悟しなければなりません。

ペットを飼うことの5つのデメリット

□ 家を長期間空けられない
□ 飼育するのに費用がかかる
□ 臭いがする
□ 掃除が増える
□ 周囲に迷惑をかける場合がある

それぞれの具体的な内容について、順に見ていきましょう。

1-1.ペットを飼うデメリット①:家を長期間空けられない

ペットを飼うと、旅行などに気軽に行くことができなくなります。
家族でペットを飼っている場合、自分一人が出張などで家を空ける分には問題はありませんが、家族旅行などで全員が家を空けることは難しくなるでしょう。

もちろん、ペット同伴可能なホテルに宿泊することもできますが、人間だけで旅行に行くよりも選択肢が減りますし、滞在先での楽しみ方も勝手が異なります。

一方、家族旅行の間だけペットをペットホテルに預けることもできますが、ペットの種類によっては受け入れてもらえない場合があります。また受け入れてもらえる種類だったとしても、信頼している飼い主と離れ、慣れない環境に置かれることで、ペット自身がストレスを感じてしまうこともあるのです。

旅行に限った話でなくても、ペットの世話のために、帰宅時間や食事会への参加などが制限されることもあるでしょう。

自分が世話をしなければいけない存在が、いつも家で待っているということは、生き甲斐ややり甲斐になりますが、時として負担になることもあるのです。

1-2.ペットを飼うデメリット②:飼育するのに費用がかかる

ペットを飼うと、毎月のエサ代以外にも、多くの出費が発生します。

かかる費用の内訳はペットによりますが、おおよそ以下のものが必要になってきます。

ペットを飼うことで発生する主な費用

フード・おやつ代

飼育に伴う光熱費

日用品費

動物病院の診察・治療費

​​しつけ・トレーニング代

洋服代

トリミング代

ワクチン代

ペットホテル代

ペットシッター代

また、ペットにかかる年間支出は、飼うペットによって以下を目安にしておくと良いでしょう。

ペットを飼うことでかかる年間支出

345,572

169,247

うさぎ

88,410

62,635

フェレット

66,458

参考:アニコム損害保険株式会社「2021年の1年間にペットにかけた年間支出費用」うさぎとの暮らしとお金ペットにかける年間費用2020

この支出はあくまでも平均的な数値なので、これからペットを飼うという人は、ペットの飼育環境を整えるための初期費用がかかります。
人によっては、ペットの飼育が可能な物件への住み替え費用が発生する場合もあるでしょう。

また、ペットが病気や高齢になった場合には、介護用品を揃えることや、動物病院での治療代がかかることも覚えておいてください。

以下は、犬の年齢ごとに見た、1ヶ月当たりの動物病院にかかる費用です。

犬の年齢別家庭で1か月に動物病院にかけている概算費用の平均額

0歳~6

7歳~12

13歳以上

7,136

7,800

9,801

参考:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」

ご覧いただくとわかりますが、人間と同じように、ペットも高齢になるほど動物病院で支払う医療費がかさんでいきます。

なお、動物病院での診察や治療にかかる費用は、全国的・法的な統一がありません。
つまり、かかる動物病院によって治療費の設定はまちまちなのです。

人間の場合は、診察ごと・治療ごとに医療報酬が設定されているうえ、健康保険証を提示することで実際に負担する額は3割に留まります。

しかし犬の場合は公的医療保険がないため、飼い主はかかった治療費の全額を支払う責任があることを留意しておいてください。

1-3.ペットを飼うデメリット③:臭いがする

しっかり世話をしていても、ほとんどのペットはそれぞれの動物特有の臭いを持っています。
ふだんから一緒にいて世話をしている飼い主は気づかないことも多いですが、そのペットを飼っていない人にとっては異臭に感じ、時に不快に思うこともあるでしょう。

臭いは壁紙や天井など家全体に染み付くため、ペット飼育可能な賃貸物件であっても、クリーニング代を請求されることがあります。

また、ペットの体臭以外に、排泄物についても適切な処理をすることが大切です。

1-4.ペットを飼うデメリット④:掃除が増える

ペットを飼うと、掃除をする手間が増えます。

哺乳類であれば毛が抜けますし、魚類であれば水替えや水槽の掃除が必要です。鳥類にいたってはトイレトレーニングは不可能なため、ケージから出した隙にところかまわず糞をします。

動物の毛やアカは、カビやダニの温床になるため、こまめに掃除をしないと家族全員に健康被害を及ぼすことがあるのです。

特に毛の抜ける種類のペットの場合、リビングのエアコンや空気清浄機、ダイニングキッチンの換気扇は、人間だけで暮らすよりもはるかに早い速度で汚れやすくなるため、年末だけでない定期的な大掃除が必要になることもあります。

1-5.ペットを飼うデメリット⑤:周囲に迷惑をかける場合がある

ペットの臭いや鳴き声は、強さ・大きさや時間帯によって、周囲に迷惑をかける場合があります。

内閣府の調査では、他人がペットを飼うことによって感じる迷惑として、以下のものが挙げられています。

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参考:内閣府世論調査「ペット飼育に関する意識について」

トップに上がっている犬の散歩の際のトイレマナーについては、おそらくほとんどの飼い主が守っていることでしょう。
しかしごく一部の飼い主のマナー違反により、ペットの飼い主全体が偏見を持たれることもあるため、「いつもはやっているから」とか「ほんの少しだし」とは思わないよう、いつでもしっかり管理する必要があります。

また、犬や猫など多くの人が飼っているペットは、同様に多くの人がアレルギーを持っているのも事実です。

自分が家族のように愛しているペットを、物理的または精神的に受け入れることのできない人もいるのだということを、覚えておく必要があるのです。


2.ペットを飼うことを途中でやめる人の事情

ペットを飼う

ペットを飼う準備や覚悟を決めてペットを飼っている人でも、ペットを放棄する場合があります。

どんな人がどんな理由でペットを飼うことを途中でやめてしまうのか、ペットを飼う前に見ておくことで、これから先に起こりうる事態をしっかりと想定しておきましょう。

2-1.ペットを放棄する人の年代内訳

ペットを飼っている人で、やむなく放棄する人の年代は、以下の通りです。

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参考:第34回動物臨床医学会(2013年)奥田順之「犬の飼育放棄問題に関する調査から考察した飼育放棄の背景と対策」

ペットを放棄する人の半数以上が、60代以上の高齢者世代であることがわかります。

なぜ、高齢になるとペットを放棄しやすくなるのでしょうか?

このことは適切な飼育環境と高度医療により、代表的なペットである犬や猫の寿命そのものが、以下のように伸びていることと関係しています。

2010

13.87

14.36

2021

14.65

15.66

参考:一般社団法人ペットフード協会「令和3年全国犬猫飼育実態調査」

犬の場合は中型・大型犬よりも小型・超小型犬の方が寿命が長く、猫の場合はまったく外に出さないで飼育された場合、平均寿命は16.22歳にまで伸びます。

自分自身が歳をとって体を動かしづらくなってくると、日々のペットの世話による負担が大きくなってきます。

そのため、60代以上で体を動かすのに不自由さを感じてきたところで、ペットを手放す人が増えるのです。

また、ペットも歳をとれば、介護が必要になってくるケースもあります。
診察や治療の回数が増え、その都度ペットを抱えて通院することの大変さは、想像に難くないでしょう。
人間でも「老老介護」が問題になっていますが、ペットに介護が必要になった場合、介護をするのは確実に飼い主です。

ペットを飼う際には、その動物の寿命の長さの分だけ、自分が責任を持って世話をし続けられるかどうかの判断と覚悟が大切です。

!ここを覚悟!

10年後にペットの介護をすることがあるかもしれません。その時、あなたは元気で健康な年齢ですか?

2-2.ペットを放棄する理由

ペットのうち、特に犬を飼っていてやむなく放棄する人には、以下のような理由があります。

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参考:第34回動物臨床医学会(2013年)奥田順之「犬の飼育放棄問題に関する調査から考察した飼育放棄の背景と対策」

一番多い理由が、飼い主の健康上の変化によるものです。
たとえ高齢でなくても、突然の事故や病気によって、ペットの世話ができなくなるというケースがもっとも多いのです。

突然の健康の変化は仕方がない部分があると言えますが、考えたいのが、4位と5位の「犬の病気・痴呆・高齢」と「仔犬の出産」です。
ペットは生き物なので、人間と同様に自然に年老いていきますし、適切な処置をしなければ仔犬が生まれることもあります。

人間側の事情とペット側の事情、それぞれをできるだけ想定しておくことが大切です。

!ここを覚悟!

去勢や避妊手術は「かわいそうなこと」ではなく、飼い主の責任でやるべきことのひとつです。

2-3.ペットを飼うことを断られるケース

ペットを飼いたいといくら思っても、飼い主としての条件面を考え、断られるケースがあります。

保護された動物の里親を求める愛護団体では、以下のような方の場合、引き取られる動物の幸せという観点から、動物の引き渡しを断ったり、紹介する場合にも優先順位を低くしたりすることがあります。

保護動物の引き渡しを断られるケース

□ 60歳以上である
□ すでにほかのペットを飼っている
□ 一人暮らしである
□ 同居人はいるが65歳以上である
□ 同棲中のカップルである
□ 共働きの夫婦である
□ 12歳以下の子供がいる

一部、偏見や固定概念のようなものに感じる部分もあるかもしれませんが、「万が一」の可能性を少しでも低くしようとした場合に、上記に該当する方は保護動物を預けることができない、あるいは飼い続けることが難しいと判断されてしまうのです。

これらはすべて、譲渡されるペットの幸せを考えて設定された条件です。

「ペットを飼いたい」という気持ちに加え、上記の条件を通して、飼われる側のペットの幸せについても一緒に考えることが大切です。

!ここを覚悟!

「ペットの幸せ」も考えた時に、そのペットは本当にあなたに飼われるべきですか?


3.ペットを飼い続けることが難しくなった時のための準備も必要

ペットを飼う

どんなに覚悟や準備をしていても、突然の事故や病気に見舞われることはあるものです。
いざという時に困らないよう、ペットを飼うことが難しい状況になってしまった時のために、平時から「ペットのことを頼める先」をリストアップしておきましょう。

3-1.民間サービスを利用する

ペットの世話を一時的に変わってもらうなど、自分でペットの世話をできない時にお願いしたい場合には、以下の民間サービスを利用することをおすすめします。

■ペットシッター
飼い主の自宅を訪問し、飼い主の代わりにペットの散歩や餌やり、掃除などの世話をしてくれます。

ケガや風邪などの病気で、物理的に動くことが困難になる状態は突然やってきます。
いざという時のために、できれば平時から顔見知りのペットシッターと交流を持つようにし、ペット自身も不安なく預かってもらえるようにしたいものです。

■トリミングサロン
トリミングサロンは、シャンプーやヒゲのカットなどを行ってくれます。自分ではなかなかやりにくい爪切りや毛玉取り、耳掃除なども頼むことができます。

送迎サービスを行ってくれるところもあるため、上手に利用すれば自分の体調が悪い時などに3~4時間預けることができるでしょう。

3-2.一時預かり先を確保する

ケガや病気、また旅行や出張などでペットの世話が一時的かつ短期間だけできなくなった場合には、以下の民間サービスを利用することをおすすめします。

■ペットホテル
ペットホテルは、ペットだけで宿泊させてくれるペットのためのホテルです。

ペットホテルによって、預けることのできるペットの種類は決まっています。
犬を預かってくれるペットホテルがもっとも多いですが、猫やうさぎ、フェレットや爬虫類などを専門に預かってくれるところもあります。

多くのホテルが最長で7泊8日ほど、長いところでは最長30日間ペットを預かってくれますが、高齢なペットや初めてペットホテルを利用する場合などには、長期間の宿泊を断られることがあります。

ペットが飼い主から離れ、慣れない環境でストレスを感じないよう、ふだんから食べ慣れているフードや、大好きなおもちゃなどを持って来るように指示される場合もあるため、準備しておくと良いでしょう。

■動物病院
動物病院でも、一時預かりを受け入れてくれるところがあります。

獣医師さんが近くにいるため安心して預けることができますが、専門サービスとして行っているわけではないため、ペットを預けたりお迎えに行ったりする時間に制限があることが多いです。

ふだんから通っている顔馴染みの動物病院であれば、ペットのストレスも軽減されるでしょう。

■ボランティア
動物愛護団体や市民団体などが、ボランティアで一時預かりをしてくれる場合があります。

基本的には里親の必要なペットのために預かり施設を持っているものなので、空きがあるかないかはその時々で異なります。

やむを得ない事情で長期間預ける場合には、その間に面会に行くことも可能です。

3-3.譲渡先を見つけておく

自分でペットを飼い続けることがどうしても難しくなってしまった場合の、ペットの譲渡先をあらかじめ見つけておくことも、飼い主の責任と言えます。

子犬や子猫などの場合、インターネットなどの飼い主募集掲示板を利用するだけでも引き取り手がすぐに見つかりやすいものですが、すでにだれかのペットとして長い間飼われていたペットは、里親募集をしてもなかなか引き取り手が見つかりにくいものです。

ペットの譲渡先として一番安心なのは、いつでも面会のできる家族や親類、友人などですが、親類縁者の中で引き取り手が見つからない場合は、動物病院や動物愛護団体などに相談をしてください。

引き取り手が見つかるまでに時間はかかるかもしれませんが、決して置き去りにはせず、ペットが幸せになれる譲渡先について、平時から情報収集しておきましょう。


4.ペットを飼うことの3つのメリット

ペットを飼う

ここまで、ペットを飼うことのデメリットや、覚悟しておくべきことなどについてお話してきましたが、ペットを飼うことによって、以下のようなメリットがあることも事実です。

ペットを飼うことの3つのメリット

□ 癒される
□ 生活習慣が整う
□ ペットを介した新しい繋がりが生まれる

ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

4-1.ペットを飼うメリット①:癒される

ペットを飼う

ペットには高い癒し効果があることが認められています。
ペットと触れ合うことで、「癒し効果」をもたらす以下のホルモンが脳内に発生するのです。

ペットと触れ合うことで発生する3つの「癒しホルモン」

オキシトシン

「幸せホルモン」と呼ばれる物質で、疲れやストレスを癒し、多幸感を与えてくれるもの。

ペットの中では特に犬との触れ合いによって、多くのオキシトシンが分泌されることが分かっています。

セロトニン

「幸せホルモン」と呼ばれるもうひとつのホルモンで、主に安定や安心感を与えてくれるもの。

触れてから510分程度で分泌量がピークになり、そのあと1時間程度は、触れていなくてもセロトニンの分泌が高い状態を維持できます。

フェニルエチルアミン

天然の惚れ薬と呼ばれる「恋愛ホルモン」として有名なもの。

脳の働きを鈍らせることで、敏感になった神経を鎮め、ストレスの軽減に効果があることが分かっています。

恋をすると分泌されるホルモンですが、ペットと触れ合うことでも産生されます。

また一方で、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの値も、ペットとの触れ合いによって激減することが研究により明らかになっています。

医療や福祉の現場でも、これらのホルモンの働きによる精神面・身体面の改善を目指す目的で、ペットセラピーと称してペットとの交流や触れ合いが積極的に取り入れられています。

ペットと触れ合うことで自律神経が整い、他人とのかかわりが増えたりすることで、精神的なゆとりや充足感を得られるなど、様々な良い影響が期待できるのです。

参考:
麻布大学「オキシトシンによるヒトとイヌの関係性」
ワシントン州立大学「動物訪問プログラム(AVP)がコルチゾールレベルを低下させる」
小児保健研究「アニマルセラピーの現状と応用」

4-2.ペットを飼うメリット②:心身が健康になる

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ペットの健康のための世話を通して、飼い主は規則正しい生活を送ることになります。

決まった時間の餌やりや、散歩などによる運動といった直接的な影響のほか、ペットがいることで帰宅が早くなるといった間接的な影響により、飼い主は自分自身の生活の中に規則的なリズムを得て健康的な生活を送ることができます。

また、生活習慣が整うと、4-1.ペットを飼うメリット①:癒されるにて紹介したセロトニンという幸せホルモンの分泌量も増えてくるため、ペットと直接触れ合っていない時間にも、精神状態の安定を同時に得ることができるのです。

ペットを飼うことで、身体的にも精神的にも、ともに良い状態になることが期待できると言えます。

4-3.ペットを飼うメリット③:ペットを介した新しい繋がりが生まれる

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ペットを飼うことで、それまで無関係だった新しい情報を得て、新しい知人を持つことができます。

ペットの世話のために、飼い主はそれまで踏み入れることのなかったペットショップやクリニック、店舗に足を運ぶようになるからです。

旅行をする際にも、ペット同伴可能なホテルを探す、あるいは一緒に連れて行かない場合でも、ペットホテルを利用するなどして、ペット好きな人との繋がりを持つようになります。

ペットを飼うことで、ペットを介した新しい繋がりが生まれ、あなたは新しい世界と刺激を得ることができるのです。


5.飼いやすいペットの選び方

ペットを飼う

ペットを飼うにあたり、気にしておきたいのが「飼いやすさ」の点。
実際に、ペットとなる動物の種類によって、飼いやすいものや飼いにくいものがあります。

2.ペットを飼うことを途中でやめる人の事情でご紹介したペット放棄の理由から考えると、最期まで責任を持って飼うことのできる「飼いやすいペット」には、以下のような条件が浮かんできます。

最期まで責任を持って飼うことのできる「飼いやすいペット」の条件

□ 寿命が長すぎない
□ 成長しても体が大きくなりすぎない
□ 動物病院で受け入れの多い種類である

それぞれ詳しく説明していきましょう。

5-1.寿命が長すぎない

飼い主が肉体的にも精神的にも元気なうちでなければ、ペットの世話をすることはできません。
そのため、ペット自身の寿命が長すぎないことは、飼いやすさに繋がります。

以下に挙げるのは、人間の「健康寿命」の平均です。

 

男性

女性

平均寿命

81.41

87.45

健康寿命

72.68

75.38

参考:厚生労働省『健康寿命の令和元年値について』

ご覧いただくと分かるように、元気で健康なままいられる年齢は、男女ともそれぞれの平均寿命よりもおよそ9年〜12年も短く、おおよそ70歳頃までが目安になります。

2-1.ペットを放棄する人の年代内訳でも解説しましたが、高齢になってからのペットの世話は、肉体的にも精神的にもかなりの負担がかかります。

もちろん、寿命の短いペットは、遠くない将来にお別れを迎えることが決まっていると言えますが、ペットにとっては飼い主に先立たれてだれにも世話されないまま放置されるより、はるかに幸せだと言えるでしょう。

参考までに、ペットとして人気のある動物の寿命を下記に一覧しましたので、ご覧ください。

ペットの平均寿命

哺乳類

 

14.65

15.66

うさぎ

6~10

フェレット、モルモット

6~8

ハリネズミ

5~7

ハムスター

2~3

鳥類

オカメインコ

12

ブンチョウ、セキセイインコ、ジュウシマツ、文鳥

78

爬虫類

カメ

2050

トカゲ

10

魚類

錦鯉

1030

金魚

8~15

カクレクマノミ

6~10

5-2.成長しても体が大きくなりすぎない

体が大きくなりすぎない、重くなりすぎないペットであれば、ペット自身が歳を取ってからの、介護を伴う世話の負担が少なくてすみます。

犬や猫などで、成長するにつれてどんどん大きく重くなっていく種類の動物をペットにすると、ペットが病気をした際に動物病院へ連れていく手段が限られてきます。

元気な状態の時には抱き抱えることができても、ペット自身が自分で体をうまく支えられないようになると、抱き抱えることも苦痛になり、嫌がることがあるのです。

ペットをケージに入れ、ケージごと車に運ぶことを想像していただければ、ペットの大きさや重さが、大きな負担になってくることがお分かりになるかと思います。

参考までに、ペットとして人気のある犬の種類ごとに、成犬時の平均体高と体重を一覧にしましたので、ご覧ください。

成犬の平均体高と体重

犬種

身長

体重

トイプードル

18~28cm

2.5~4.5kg

ポメラニアン

20cm

1.5~3kg

チワワ

30cm

1~3kg

フレンチブルドッグ

30cm

10~13kg

豆柴

30~35cm

4~6kg

柴犬

35~40cm

7~11kg

シベリアンハスキー

50~60cm

15~25kg

ゴールデンレトリーバー

50~60cm

25~35kg

大型犬の大きさや重さはなんとなく想像ができるかもしれませんが、同じような大きさの小型犬でも、体重が大きく異なる場合があることにも留意して、ペットを選ぶことをおすすめします。

5-3.動物病院で受け入れの多い種類である

ペットを飼うに当たっては、できればほかにも飼っている人が多く、動物病院での受け入れも多い種類の動物の方が、飼いやすいと言えます。

あまりマニアックな種類の動物では、ペット自身がケガや病気をした時に対応に時間がかかることもあります。

また、飼い主の都合の面から見ても、マニアックな動物ではペットホテルやペットシッターを探すのに苦労しますし、一緒に旅行を楽しむといったこともできなくなります。

飼い方のコツや世話の仕方、健康管理についてなど、しっかり情報を集められ、相談することのできる種類の動物であれば、ペットとして飼いやすいと言えるでしょう。


6.飼いやすいおすすめのペット

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飼いやすいペットの条件を踏まえた、おすすめのペットをご紹介します。

種類

寿命

体長/体重の目安

哺乳類

うさぎ

6~10

30cm前後/1~4kg

ハムスター

2~3

10~15cm30~150g

熱帯魚

ネオンテトラ

1~2

~3cm

ゴールデン・ハニードワーフ・グラミー

3~5

~5cm

爬虫類

フトアゴヒゲトカゲ

6~8

40~50cm300~500g

ヒョウモントカゲモドキ

10~15

~25cm60~80g

ペットとして検討をしたことのない種類の動物もいるかもしれませんが、どれも飼いやすく愛着の湧く動物ばかりです。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

6-1.飼いやすいおすすめのペット:①うさぎ

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犬や猫よりも一回り小さい体つきで、散歩の必要がなく、大きな鳴き声を出さないことからマンションなどでも飼育しやすいうさぎ。

小さいうちからきちんと躾を行い育てれば、トイレの場所もしっかり覚えてくれます。
名前を呼ぶとふり返ることもできるようになり、五感を使ってしっかりとコミュニケーションが取れるのも魅力です。

日本でペットとしてよく飼育されているうさぎは7種類ほどですが、同じ種類のうさぎでも30色以上にも分別されるほど、カラーバリエーションが豊富です。

6-2.飼いやすいおすすめのペット:②ハムスター

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ハムスターは夜行性、または薄明薄暮性という、明け方や夕方などの薄暗い時間帯に活動する動物なので、日中の明るい時間帯には寝ていることが多いのが特徴です。

日中家を空けることの多い人にとっては、帰宅の頃にちょうど動き出すため、かわいらしい姿を見ることができます。

決まった場所でトイレをすることが多く、清潔好きで、砂浴びによって臭いや汚れを自ら落とそうとするところも飼いやすさのポイント。

エサを手渡しで受け取ったり、手のひらに乗せたりと、ふれあいを楽しむこともできます。

6-3.飼いやすいおすすめのペット:③ネオンテトラ

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水槽やフィルターなど初期費用が5,000円ほどかかりますが、熱帯魚は金魚よりもフンの量が少なく、きれいな水を保ちやすいために、実は飼育が簡単です。

触れ合いを楽しむことはできないものの、カラフルな体色やユニークな姿・特性を持っている熱帯魚。水槽で泳ぎ回る姿は、非日常の癒しを与えてくれます。

ネオンテトラは青と赤のコントラストがとても綺麗な魚で、青いラインが光ってネオンのように見えることからこの名前が付いたと伝えられています。

温和な性格で、別の熱帯魚と混泳させることもできるので、初めて熱帯魚を飼う人向けの代表種ともいえます。

6-4.飼いやすいおすすめのペット:④ゴールデン・ハニードワーフ・グラミー

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ペットである熱帯魚のために、アクアリウムを自分の思う世界観で作り上げていくことも、家事や仕事で疲れた頭を程よく活性化させ、癒しのひとときを与えてくれます。

ゴールデン・ハニードワーフ・グラミーは、ネオンテトラと比べると大きめですが、小さな水槽でも飼育できます。

温厚な性格で混泳に向いている熱帯魚なので、群泳するネオンテトラと一緒に飼うと、ネオンテトラとはまた別のリズムが生まれて水槽の中が華やかになるでしょう。

胸ビレが変化してできた触覚のようなものを持っていて、その触覚を使って仲間同士でコミュニケーションを取ったり、気になるものをつっついたりします。仕種がとても可愛らしい熱帯魚で、様子を眺めているだけで癒されるでしょう。

6-5.飼いやすいおすすめのペット:⑤フトアゴヒゲトカゲ

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爬虫類は、見た目でどうしても苦手という方もいますが、特に偏見がなければ、大人しくて臭いのない動物なので、ペットとして非常に飼いやすいです。

フトアゴヒゲトカゲは、その立派な鱗と容貌から、「小さな恐竜」と呼ばれることもあります。

体全体がトゲだらけですが、実は意外と柔らかく、強面の風貌にかわいい目をしています。
温厚な性格のため、触ったり肩に乗せたりというスキンシップもできることから、トカゲの中でもとても人気のある種類です。

雑食で、昆虫だけではなく果物や野菜も食べてくれるため、餌やりがしやすいのも魅力です。

慣れてくると飼い主を認識し、駆け寄ってきたり甘えたりするようなしぐさを見せることがあります。

6-6.飼いやすいおすすめのペット:⑥ヒョウモントカゲモドキ

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爬虫類は、定期的に脱皮をすることで、体表面についた汚れや病原菌を脱ぎ去り、清潔を保っています。そのため、爬虫類そのものに動物臭がないのが特徴です。

ヒョウモントカゲモドキは、体に美しい模様を持ち、愛嬌のある大きな瞳で豊かな表情を見せてくれる、魅力的な爬虫類です。

名前の通り、ヒョウ柄の模様を持つものが多いですが、個体差も非常に大きいため、自分の気に入る模様を持つ個体を探すのも楽しさのひとつです。

サイズが大人の手のひらほどで、手に乗せて触れ合うこともできるため、近年とても人気が高まり、爬虫類専門店でなくても入手することができます。


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まとめ

今回は、ペットを飼うことについて、そのデメリットや放棄理由、事前に準備すべきことについてお伝えしてきました。

ペットを飼う前に考えてほしいこととして、環境省で訴えていることは以下の10点です。

【環境省】ペットを飼う前に考える10のポイント

住居環境

ペットを飼える住居ですか?転居や転勤の予定はありませんか?

ライフスタイル

飼いたいペットは、あなたのライフスタイルに合っていますか?

家族の同意とアレルギー

家族は全員、動物を飼うことに賛成していますか?

家族に動物に対するアレルギーを持っている人はいませんか?

世話をする時間と体力

毎日欠かさず世話に時間と手間をかけられますか?

あなたの体力で世話ができるペットですか?

近隣に迷惑をかけないよう配慮できますか?

経済的な負担

ペットの一生にかかる費用を考えてみましたか?

生涯にわたる計画

生涯にわたる計画を立ててみましたか?

万一、飼えなくなった時のことを考えていますか?

ペットを飼うことは、以下の5つのデメリットがあることを、覚えておいてください。

ペットを飼うことの5つのデメリット

□ 家を長期間空けられない
□ 飼育するのに費用がかかる
□ 臭いがする
□ 掃除が増える
□ 周囲に迷惑をかける場合がある

ペットを飼い続けるためには、以下について準備しておく必要があります。

ペットを飼い続けるために準備しておくべきこと

□ 民間サービスを利用する
□ 一時預かり先を確保する
□ 譲渡先を見つけておく

一方で、ペットを飼うことの3つのメリットは、以下の通りです。

ペットを飼うことの3つのメリット

□ 癒される
□ 生活習慣が整う
□ ペットを介した新しい繋がりが生まれる

ペットを最期まで責任を持って飼うために、選ぶべき「飼いやすいペット」の条件は、以下を参考にしてください。

最期まで責任を持って飼うことのできる「飼いやすいペット」の条件

□ 寿命が長すぎない
□ 成長しても体が大きくなりすぎない
□ 動物病院で受け入れの多い種類

この記事が、あなたとあなたのペットの幸せな出会いに繋がり、豊かなペット生活を送るきっかけになりますように。

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