
「シニアだけどペットを飼えるの?」
「シニアに対するペット支援は何がある?」
そう思っていませんか?結論からお伝えすると、シニアでもペットを飼うことは可能です。とは言え、ペットを飼うということは日々の世話やペットが高齢になった時の介護などを覚悟する必要があり、自身が高齢の場合は「もしお世話ができなくなったらどうしよう」と不安になるのも無理はないでしょう。
ですが、心配しすぎる必要はありません。シニアでもペットを飼う場合は次のような対策をとることで安心してペットとの暮らしを実現できます。
シニアへのペット支援4つ | おすすめのケース |
◎保護団体(施設)から引き取る | これからペットを飼いたい |
◎ペットシッターを依頼する | すでにペットを飼っていて、一時的な支援を受けたい |
◎保護施設に引き渡す | すでにペットを飼っていて、今後世話ができなくなる |
◎ペットと一緒に入れる老人ホームに入所する | すでにペットを飼っていて、老人ホームに入所する |
ペットを飼うことは、シニアにとって心身の健康の向上にもつながります。もし「ペットを飼いたい」と思っている、もしくはすでに飼っていて「ペットの世話をいつまで見てあげられるか不安」だと感じているのであれば、積極的にペット支援を利用しましょう。
この記事では、次のポイントについて説明していきます。
この記事のポイント |
◎シニアのペット支援は4種類 ◎【これからペットを飼いたい場合】シニアのペット支援とサービス内容 ◎【すでにペットを飼っている場合】シニアのペット支援とサービス内容 ◎シニアがペットを飼う際の注意点 |
この記事を最後までお読みになれば、シニアを対象にしたペット支援について詳しく理解することができ、これからペットを迎えたい人も今飼っていて将来が不安な人も、安心してペットを飼うことができるでしょう。
この記事があなたのお役に立てることを願っています。
目次
1.【シニアでもペットを飼える】安心してペットを飼う方法
冒頭でもお話した通り、シニアでもペットを飼うことはできます。ただ、ペットを飼うということは、毎日の散歩や身体の世話、病気の時の通院など、飼い主への体力的負担は避けられません。
その上、最近は犬の平均寿命が15歳になっていますので、これから飼う人もすでに飼っている人も、「自分が最後までペットの世話をし続けることができるのだろうか」と不安に感じることも多いでしょう。
そのため、シニアだという理由でペットを飼うことを諦めざるを得ない人もいます。ですが、シニアにとってペットを飼うことが心身の健康向上に繋がるだけでなく、ペット飼育の経験があるシニアの場合は、ペットにとっても「飼育に馴れた人にお世話してもらえる」というメリットがあるのです。
シニアがペットを飼うことのメリット |
◎シニアの心身の健康向上につながる ◎ペットを飼ったことがある場合は、過去のペット飼育経験を活かして余裕のある世話ができる |
そこで、シニアでも安心してペットを飼えるよう、最近はペット支援が充実してきています。具体的な支援の内容は次の通りです。
これからペットを飼いたい人 | すでにペットを飼っている人 |
◎保護施設からペットを引き取ることで、万が一の場合は再度ペットを委託できる制度を利用する | ◎ペットシッターに依頼する ◎保護施設に引き渡す ◎ペットと一緒に入れる老人ホームに入所する |
これからペットを飼いたい人もすでにペットを飼っている人も、シニアに対するペット支援の種類や方法
を知っておくことで安心してペットを迎えることができるでしょう。
それぞれの具体的な方法について、この次から詳しく説明していきますのでぜひあなたのペットライフの参考にしてくださいね。
2.【これから飼いたい人】保護団体からペットを引き取る
先ほどもお話した通りシニアでこれからペットを飼いたい場合、ペットの世話に関する不安を軽減したいなら保護施設からペットを迎えることがおすすめです。
ペットの世話に関する不安とは、
「自分に何かあった時にペットの世話をどうしたらいいのか」
ということですよね。
保護施設では飼い主がシニアの場合、飼い主に万が一のことがあって飼育が出来なくなっても再度ペットを受け入れる制度を設けている場合が多いです。その制度を利用すれば、自分に何かあっても愛するペットの生涯は保証されることになり、安心してペットを迎えることができます。
では、どんな保護団体や施設がペットを再度引き受ける事業を行っているかというと、次の通りです。
保護団体(施設) | おすすめポイント |
飼育できなくなった場合の再度引き受け制度あり | |
ネコを飼いたい人におすすめ。引き取るのではなく「預かる」というシステム | |
高齢犬の引き取り。犬を飼ったことがある人におすすめ | |
12万坪の広大な敷地が魅力。再度引き受け制度あり | |
吠えない、噛まないなどしつけられた「セラピードッグ」を迎えられる。再度引き受け制度あり |
それぞれの団体でどのようなシニアに対するペット支援が受けられるのか、具体的に説明していきますね。
2-1.(一般社団法人)動物共生推進事業
出典:動物共生推進事業
動物共生推進事業では、保護犬や保護猫などの譲渡活動のほか、シニアへの飼育支援活動を行っています。
具体的にどんな飼育支援活動を行っているのかと言うと、「飼育保証制度」の運用です。
「飼育保証制度」とは、同団体の常設里親募集会場「ペットと暮らそう」から引き取った犬猫と暮らす飼い主に万が一のことがあった場合に、再度ペットを同団体に引き渡せる制度です。
団体に引き渡されたペットは、また「ペットと暮らそう」で里親を募集します。
「自分に何かあっても引き取り手がある」という飼育保証制度があることで、高齢の飼い主でも安心してペットを迎えることができるでしょう。
2-2.NPO法人猫と人を繋ぐツキネコ北海道
北海道を拠点に活動する猫の保護団体「NPO法人猫と人を繋ぐツキネコ北海道」は、保護猫の里親募集や譲渡を行っています。
数ある取り組みの中に「猫の永年預かり制度」という仕組みがあり、これがシニアへのペット支援につながります。
「猫の永年預かり制度」とは、保護猫を引き取るという形ではなく、お世話ができなくなるその時まで「預かる」というシステムです。
ペットの引き取りと同じ感覚で、自分がお世話をできなくなっても猫の居場所はちゃんと確保してあげられるので、安心して保護猫との暮らしを始めることができます。
2-3.DOG DUCA「シニアドッグサポーター」
出典:DOG DUCA
名古屋に拠点を構える特定非営利活動法人「DOG DUCA」は、犬のしつけを行う犬の保育園や保護犬の保護活動をメインに活動しています。
2019年からはシニアが犬を飼うことをサポートする、「ドッグサポーター」を開設しました。ドッグサポーター制度とは、シニアが高齢犬を引き取る仕組みです。犬を引き取ってから飼い主に万が一のことがあった場合でも、再度「DOG DUCA」に引き取ってもらい犬の面倒を託すことができます。
2-4.ペットの里
出典:ペットの里
岩手県に拠点を構える「ペットの里」は、12万坪の広大な敷地で犬猫の保護活動を行っている団体です。敷地内には5000坪ものドッグランを併設し、ペットの里で暮らす犬たちは思いっきり身体を動かしストレスなく生活しています。
ペットの里では、シニアが里親になった場合の制度として「ペットの安心信託」というシステムを設けています。
具体的には、ペットを引き取る際に信託契約を結んでおくことで、飼い主に万が一のことがあってもペットの里に引き渡すことができるという仕組みです。引き渡されたペットは、再度ペットの里で暮らすことができ生涯の安全を保証されます。
2-5.(一般社団法人)ペット安心しんたく財団
出典:ペット安心しんたく財団
ペット安心しんたく財団では、シニアに対するペット支援を2種類行っています。
1つはすでにペットを飼っている人向けのサービスで、「ペット安心しんたく契約」を結ぶことで、シニアが自分でペットの世話をできなくなってもペットを終身まで預けられるというものです。
2つ目は、ペットをこれから迎える人のためのサービスです。具体的には、シニアが犬を飼うことを諦めずにすむように、「セラピードッグ」をパートナーに持つというサービスです。
セラピードッグとは、吠えたり噛んだりしないように専門の機関で育てられた犬のことです。すでにしつけられたセラピードッグと暮らすことで、シニアの心の癒し、ストレス解消、笑顔の増加が期待できます。
セラピードッグとシニアの暮らし方は段階別に変わります。
①シニアが自宅で元気に過ごせている→セラピードッグと同居
↓
②シニアが入院→セラピードッグとは同居のまま、一時的に財団が犬を預かる
↓
③シニアが施設への入居→財団が飼育を引き継ぐが、希望すれば犬との面会ができる
↓
④シニアが亡くなった場合→財団が飼育を引き継ぐ
このように、財団からセラピードッグを引き受けることで、自分が施設に入居、亡くなってもペットの飼育を任せることができるのです。
3.【すでにペットを飼っている人】シニア向けのペット支援3つ
次に紹介したいのが、すでにペットを飼っていて、「今後自分に万が一のことがあった場合、ペットの世話をどうしよう」と不安に感じている人におすすめしたいシニアへのペット支援です。
すでにペットショップなどから迎えたペットを飼っている場合は、先ほど説明した再度引き取ってもらう制度などがありませんよね。そのため、ペットの行く末を不安に感じる人も多いでしょう。
すでにペットを飼っている場合で、何らかの事情で飼育できなくなった場合に受けられるペット支援は次の3つです。
ペットを飼っているシニアへのペット支援 | 利用すべきケース |
一時的にペットの世話が困難な場合 | |
老人ホームへの入所や長期入院、飼い主死亡の場合 | |
老人ホームに入所の場合 |
それぞれの支援について、もう少し具体的に説明していきますのでぜひ参考にしてください。
3-1.一時的にペットの世話が困難な場合、ペットシッターを依頼する
シニアがペットを飼育している際、一時的にペットの世話が困難になる場合もあるでしょう。例えば、
- 入院するほどではないけれど足腰が重く散歩が困難
- 重い風邪を引いてしまい数日寝込んでいる
- ペットの体調が悪く病院に連れて行きたいが車がなく連れていけない
など、若い人は多少無理が利く ことでも、シニアになると身体が思うように動かない日もあるはずです。
そんな時にぜひ利用して欲しいのが、ペットシッターです。シニアがペットの世話に困った時に利用できるペットシッターについて、詳しく説明していきます。
3-1-1.ペットシッターには散歩や身の回りの世話など基本的な飼育を依頼できる
ペットシッターのサービス内容は団体によってさまざまですが、主に次のようなものがあります。
ペットシッターサービスで受けられること4つ |
◎散歩代行 ◎食事の世話(餌やり、水の交換) ◎トイレやケージの掃除 ◎ブラッシング |
このように、ペットの世話の基本的な内容を依頼することができます。中には、高齢犬や高齢猫の訪問介護や訪問トリミングを依頼できる業者もあります。
また、サービスは1時間程度の短時間から半日、1日の長時間まで好みの時間を選ぶことができるので、「散歩だけお願いしたい」「1日通院で家を空けるのでその間見ていて欲しい」など、シニアの状況に応じて依頼することが可能です。
3-1-2.ペットシッターの料金相場
ペットシッターは有料サービスです。ペットシッターの料金は、ペットの種類、大きさ、数、預ける時間、依頼する内容など他項目によって決まります。
ペットシッターの料金相場は次の通りです。
ペットシッターの料金相場 |
60分3,000円〜1万円程度 ※交通費が発生する場合は別途 (ペットの種類、大きさ、匹数、時間、内容により異なる) |
このように、ペットシッターの利用料金は個人によって料金が異なります。ペットシッターを依頼する場合には、どのくらい費用がかかるのか、事前に確認しておきましょう。
3-1-3.おすすめのペットシッター会社5選
ペットシッターを利用する場合は、住んでいるエリアが対象になっていることが前提です。普段通っている動物病院や地域のペットショップに確認してみましょう。
全国展開している大手ペットシッター会社は次の通りです。
全国展開している大手ペットシッター会社5つ |
ペットシッターが気になる人はぜひ参考にしてください。
3-2.老人ホームへの入所や長期入院、飼い主の死亡の場合は保護施設に譲渡する
飼い主が老人ホームへの入所や長期入院、または万が一の事態があって飼育環境を永久に離れてしまう場合、ペットの引き渡し先を考えておく必要があります。
引き取り先がないからといって、そのままペットだけを置き去りにしたり自然界に放すのは、動物愛護法違反になり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。何より、ペットの安全が脅かされる選択になるので禁忌行為として念頭におきましょう。
ペットの引き取り先として候補に上がるのは次の2点です。
◎保護施設に引き渡す
◎親族、知人に譲渡する
それぞれの具体的な方法について説明していきますので、ペットの引き渡しを考えている人は参考にしてみてください。
3-2-1.保護施設に引き渡す
ペットを飼育できなくなった場合、ペットを保護、飼育してくれる施設や団体に引き渡すという方法があります。
先ほど「2.【これから飼いたい人】保護団体からペットを引き取る」で紹介したのは、これからペットを迎える人を対象にした飼育保証でしたが、すでにペットを飼っている人は新たに引受先を探す必要があります。
すでにペットを飼っている場合の引受先は、主に次の通りです。
◎公益財団法人日本アニマルトラスト
◎人と動物の共生センター
◎NPO法人ペットライフネット
それぞれの特徴について、もう少し具体的に説明していきますね。
【公益財団法人日本アニマルトラスト】
大阪府に拠点を持つ日本アニマルトラストは、ドッグトレーニングや動物診療、犬猫の保護活動などを行っています。犬猫の保護活動では犬の孤児院「ハッピーハウス」を運営していて、飼い主が高齢で飼えなくなった犬を引き取る「アニマルセイブシステム」という制度があります。
アニマルセイブシステムは有料のサービスですが、残されたペットのその後の一生を保証してくれます。ハッピーハウスにはすでに550匹以上の犬猫が保護されていますので、ペットの飼育経験は高い信頼がおけるでしょう。
アニマルセイブシステムを利用できるのは、次の場合です。
- 飼い主が重度の疾病のため、これ以上の飼育が困難になった時
- 飼い主が長期入院、老人ホームへの入所など、ペット飼育の環境に戻れなくなる時
- 飼い主が亡くなった時
ペットに持病があっても、若くても高齢であっても引き受けてくれます。料金についてはペットの年齢や状況にもよるので、気になる場合は一度問い合わせてみてください。
【人と動物の共生センター】
出典:人と動物の共生センター
人と動物の共生センターでは、しつけ教室、保護犬や保護猫事業、ペット防災の推進、ペットの終生飼育などに取り組んでいます。
ペットの終生飼育事業では「ペット後見互助会」を設け、シニアがペットを飼育できなくなった際に備えたサービスを提供しています。
具体的には、次の通りです。
◎飼育ができなくなったペットを引き取り
◎ペットに新しい家族が見つかった場合は譲渡する
◎譲渡先が見つからない場合は団体で終生飼育をする
◎会員に万が一のことがあった場合にすぐに駆けつけてペットを保護する「見守り制度」を整備
ペット後見互助会の費用は、入会金+事務手数料(10万円)、月々の会費(1,000円)、終生飼育費用(100万円~)が必要です。
【NPO法人ペットライフネット】
出典:ペットライフネット
飼い主間の交流の場を創り、ペットと人間との幸せな共生を目指す「ペットライフネット」では、ペットと終生暮らしたいというシニア世代向けの「わんにゃお信託®︎」を提供しています。
わんにゃお信託®︎には5種類のサービス内容があります。
①わんにゃお定期/ペットの終生飼育費用を用意し、公正証書遺言にてペットライフにペットの終生飼養を委託する
②わんにゃお遺言/ペットライフとの終生飼養契約を結び、終生飼養費用をライフネットに寄附。飼い主と相談しながら里親を探す
③わんにゃお信託/信託会社との金銭管理契約を結び、信託会社に終生飼養費用を入金。飼い主に万が一のことがあった場合に、ライフネットがペットを引き取り、里親を探し譲渡する。里親が飼育にかかる費用は信託会社から里親に支払われる
④わんにゃお積立/ペットライフとの終生飼養契約を結び、定期的に定額を終生飼養費用として入金する
⑤わんにゃお民事信託/もしもの場合のペットの後見人を立てておき、後見人に引き渡された後はペットライフが飼育状況や健康状態をチェックする
ペット信託の種類が5つあるので、万が一の際の方法についてじっくり検討できるのが魅力です。
わんにゃお信託®︎はNPO法人ペットライフネットの登録商標です。
3-2-2.親族、知人に譲渡する
「できれば少しでもペットのことを知っている人にお世話を引き継いでもらいたい」と考える人もいるでしょう。
親族でペットの世話を引き継いでくれる人がいる場合は、遠慮せずに甘えることが大切です。
ただ、マンションに住んでいる、家族に赤ちゃんがいる、喘息持ちの子どもがいる、アレルギーがある、といった理由でペットを引き受けられない場合もあるでしょう。
そんな時は、通っている動物病院やお散歩仲間、町内会などに相談してみるのがおすすめです。あなたが悩んでいるのを知れば、進んで引き取り先を探してくれる可能性もあります。「ペットを飼いたい」と思っている人は意外と多いので、ぜひ周囲に相談してみましょう。
3-3.ペットと一緒に入所できる老人ホームに入所する
老人ホームによっては、ペットと一緒に入所できる場合もあります。通常の老人ホームと比べると数は少なく地域も限定されますが、お住まいの地域にペットと入所できる老人ホームがあるならぜひ検討してみましょう。
ペット可の老人ホームを探す際は、インターネットで検索をすると効率的です。
◎みんなの介護
出典:みんなの介護
みんなの介護でペット可の老人ホームを検索すると、全国で281件の施設が該当しました。
具体的に関東圏を見てみると、東京28件、神奈川23件、埼玉23件、千葉13件、茨城5件、栃木2件、群馬15件です。
◎有料老人ホーム検索「探しっくす®︎」
出典:探しっくす®︎
こちらは、全国の有料老人ホームを検索できるサイトです。2022年9月24日時点でペットと暮らせる施設は全国89件となっています。
具体的に関東圏を見てみると、東京28件、栃木1件、群馬1件、埼玉12件、千葉10件、神奈川20件でした。
検索するサイトによって該当する施設数が違うので、複数のサイトを使って比較してみると良いでしょう。
探しっくす®︎は株式会社あいらいふの商標登録です。
4.シニアのペット支援を利用する際の注意点
ここまで、シニアが安心してペットを飼うために利用すべきペット支援について説明してきました。利用してみたい支援はあったでしょうか。
ペット支援を利用することでシニアでもペットを安心して飼育することができますが、利用するには注意点も知っておくことが大切です。
ペット支援を利用する際の注意点3つ |
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それぞれについて詳しく説明していきますので、ペット支援を検討する際はこれら3つの事項を頭に入れておきましょう。
4-1.費用がかかる
保護施設で里親になる際に飼育保証制度などを利用するにせよ、ペットシッターを利用するにしろ、ペット支援を利用するには費用がかかることがほとんどです。
費用の話になってから「こんなに高いならやめよう」ということにならないよう、最初に費用面はしっかり確認しておくことが大切です。
4-2.安心して預けるために、引受先は時間をかけてじっくり吟味しておく
ペットシッターを依頼したり、保護施設に引き渡したり、親族や知人に引き渡す際、ペットの引受先を何となく決めることがないように注意しましょう。
ペットの支援先は、ペットにとって命を預ける重要な場所になります。あなたの大切なペットの安全を任せられるか、ペットの一生を託せるかという点を、ペット支援が必要になる前からじっくりと時間をかけて吟味しておくことが大切です。
信頼できるかどうかは、次の3点を基準に考えると良いでしょう。
◎費用が適正範囲内であるか確認する
◎実績があるか確認する
◎口コミを見て信頼できるか判断する
じっくり考えて決めておけば、いざペット支援が必要になった時に慌ててしまい判断に迷う心配が軽くなります。
4-3.これからペットを飼うのであれば最初からペットショップではなく保護施設で里親になる
これからペットを迎える人は、「2.【これからペットを飼いたい人】保護施設から引き取る」でも説明した通り、保護施設で里親になりましょう。
ペットショップから迎え入れた場合、自分に何かあっても再度引き取ってくれるサービスはありませんので、自分で引受け先を探すのは大変です。
まだペットを飼っていないのなら、最初から今後のことも考えて、万が一の際にペットが戻れることを約束してくれる施設からペットを引き受けることが賢明だと言えます。
5.ペット飼育の不安は周囲に相談することで軽くなる!
ここまで説明してきた通り、シニアでペットを飼うことは心身の健康の向上や癒しなど良いことがたくさんありますが、その分飼育に関する心配事も増えるでしょう。
例えば、
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といったように、ペットを飼っていれば些細な変化でも心配になるものです。そのような不安は一人で抱え込まずに、どんどん周囲に相談しましょう。
相談する相手としては、
◎ペット友だち
◎動物病院
◎SNS
などがあります。ペット友だちや動物病院と頻繁に関わっている場合は、心配なことは何でも相談してみてください。
もし近くにペットのことを相談できる人がいなくても不安になることはありません。現代はSNSが発達していますから、家の中に一人でいてもたくさんの人と関わることができるのです。
SNSにはFacebookやTwitterなどがありますが、利用者の年代を考えると少し若者層が多くなっています。そこでおすすめなのが、FCNT株式会社が運営する「らくらくコミュニティ」です。
らくらくコミュニティはミドル〜シニア世代が集まるSNSで、登録者数は2022年時点で260万人。特に60代以上のユーザーが多くいます。
システムは他のSNSと同様、インターネット上に写真やコメントを投稿し、不特定多数の人とコミュニケーションを図れるというものです。
料金は無料で、24時間体制でサービスを提供しているため、お金や時間を気にすることなく利用できます。
らくらくコミュニティが支持されるポイントは次の5つです。
らくらくコミュニティが支持されるポイント5つ |
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今回はシニアのプレゼントを何にしようか相談する目的で「らくらくコミュニティ」を始めたとしても、この先さまざまな人と多様な場面で交流することができ、暮らしがより豊かになるでしょう。
らくらくコミュニティが気になる人は、ぜひホームページをチェックしてみてください。自分と同じように、高齢でペットを飼っている人たちと積極的に交流ができますよ。
6.まとめ
いかがでしたか?シニアのペット支援について、これから飼いたい人、すでにペットを飼っている人に分けて説明してきました。
最後にこの記事をまとめると、
◎シニアはペット支援を活用すれば安心してペットを飼える
◎これからペットを飼いたい人のペット支援
保護施設からペットを引き取ることで、万が一の場合は再度ペットを委託できる制度
◎すでにペットを飼っている人のペット支援
- ペットシッターを依頼する
- 保護施設、保護団体に引き渡す
- ペットと一緒に入れる老人ホームに入所する
◎シニアのペット支援を利用する際の注意点は、次の3つ
- 費用がかかる
- 安心して預けられる団体や引受先を時間をかけてじっくり吟味しておく
- これからペットを飼うのであれば最初からペットショップではなく保護施設で里親になる
以上になります。記事の中で何度もお伝えした通り、シニアにとってペットを飼うことは自身の生活の質の向上につながり、心が癒され笑顔が増えるというメリットがあります。ペットも、経験豊富なシニアに育ててもらえることで、穏やかな時間を過ごすことができるでしょう。
「シニアだからペットを飼えない」と諦めず、ぜひペット支援を活用してペットとの豊かな生活を目指してみましょう。
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