
今や、シニア世代の多くがスマホを利用するようになりました。
難しそうなスマホでも、使いこなしているシニアは大勢いるのです。
スマホが一台あるだけで、連絡手段だけでなく、安否確認や災害時の情報収集のツールとして活躍します。
60~80代のおじいちゃんを持つ家族としては、すぐにでもスマホを持ってもらいたいと思いますよね。
本人は「ガラケーや固定電話だけで大丈夫」と思っていても、スマホの多機能性はおじいちゃんにこそ必要なもの。
今回の記事では、
・おじいちゃんにおすすめのスマホ機種を確認!
・おじいちゃん用のスマホ選びにおける注意事項
の3章を使い、おじいちゃんがスマホを持つことのメリットと、機種選びで迷わないためのコツを確認します。
また、おじいちゃんがせっかく持ったスマホをしっかりと使いこなせるように、
・おじいちゃんがスマホを持つ際の不安点を解消しよう!
という章で、家族としてしっかりサポートするためのポイントをチェックできます。
おじいちゃんにふさわしいスマホを選べるよう、当記事を活用してみてください。
目次
1. おじいちゃんこそスマホを持つべき5つの理由
核家族化が進んだ現代では、おじいちゃんと離れて生活している方が多くいらっしゃると思います。
おばあちゃんと暮らしたり、一人暮らししたりしているおじいちゃんのことは、何かと心配になりますよね。
ガラケーや固定電話で定期的な安否確認はできますが、スマホを持ってもらうことで、より密度の高いコミュニケーションが可能になります。
また、直観的な操作感覚を持つスマホは、慣れるとガラケーよりも使いやすいと感じてもらえるでしょう。
1. 画面が大きく文字が見やすい |
ここでは、おじいちゃんこそスマホを持つ理由として、上記の5つを説明します。
1−1. 画面が大きく文字が見やすい
出典:NTTドコモ らくらくスマートフォン me(F-01L)
スマホは大画面の機種が多く、メールやLINEの文字が読みやすい点がシニア向きといえる点です。
老眼などで目が悪くなったおじいちゃんにとって、文字がはっきりと読めるのは大きなメリットです。
一般的なガラケーの画面サイズが約3.4インチなのに比べ、スマホは4.7~5インチほどの機種が多くあります。中には6インチを超える大画面の機種があり、文字を大きく表示できるため、長文でもストレスなく読み進めることができるでしょう。
ガラケーとスマホの画面サイズの実数値 【一般的なガラケーの画面サイズ】 【一般的なスマホの画面サイズ】 |
上記の画面サイズを比較すると、スマホの画面がいかに大きく見やすいかがイメージできるはずです。
また、スマホは内部設定の変更により、文字のサイズを拡大したり、画面の一部分のみを拡大したりできます。
1−2. ボタンが大きく操作しやすい
出典:富士通コネクテッドテクノロジーズ らくらくスマートフォン me F-01L 製品特長(らくらく独自機能)
スマホはガラケーとは違い、画面サイズが大きいことから、ボタンが大きくて操作しやすいという特徴があります。
スマホの機種によって表示されるボタンの大きさが異なりますが、シニア向けのスマホはボタンをより大きく表示できます。
スマホの操作の基本といえる部分なので、おじいちゃんが迷いなく操作できることは大切なポイントといえるでしょう。
メールやLINEへの返信がおっくうにならないよう、ボタンの押しやすさはスマホを持ってもらうことの大きな理由となります。
1−3. 音声入力を利用できる
出典:NTTドコモ らくらくスマートフォン me(F-01L)
多くのスマホでは、音声入力に対応しています。
メールやLINEの返信をする際に、画面上のキーボードを押さなくても、声で読み上げた内容を文章化できるのです。
スマホの文字入力が面倒に感じるおじいちゃんには、話しかけるだけで文章を作成できる、音声入力機能が活躍するはずです。
積極的なコミュニケーションが促進されれば、おじいちゃんの健康状態などを把握しやすくなるでしょう。
また、インターネットで調べものをする際にも、音声入力が使えるので、気軽に情報収集することが可能です。
出かける前に天気予報をチェックしたり、路線情報を把握したりと、テレビや新聞を見なくても日々の生活に関する情報を得られるようになります。
1−4. LINEなどを使い家族間の連絡網をつくれる
スマホを持つ人の多くが、LINEのアプリをインストールしています。
LINEは国内のコミュニケーションツールとして一番のシェアを誇り、幅広い年齢層に利用されているのは周知のとおりです。
おじいちゃんとの連絡のために、LINEを活用しましょう。
家族間でLINEグループを作れば、リアルタイムでやり取りが可能になります。
「返事がない」「送ったメッセージが既読にならない」など、もしもの際の安否確認にも役立ちます。
自然災害などが発生した際には、被災地の電話回線が輻輳(1箇所に集中して極端に混雑すること)して通話できなくなる場合がありますが、電話回線に比べてインターネット通信は比較的輻輳に強いため、 LINEなどのSNSが貴重な連絡手段になるのです。
1−5. 防災アプリを活用できる
先述の通り、台風や地震などの自然災害に遭遇した際には、停電などによりテレビが使えなくなる状況が予想できます。
固定電話や携帯電話の通話がつながりにくくなる可能性があるため、災害時にも比較的強い、インターネットを使った安否確認や情報収集が重要になってきます。
スマホには便利な防災アプリが多くリリースされているため、それらをインストールしておけば、いざという時の生命線としての活躍が期待できるのです。
災害時に活躍するスマホアプリ一覧 ・Yahoo!防災速報【シニアにも認知度の高いYahoo!のアプリ】 ・goo防災アプリ【防災マップで避難所を確認できる】 ・radiko.jp【スマホでラジオが聞ける】 ・NHKニュース・防災アプリ【最新のニュースをチェックできる】 ・Googleマップ【移動時に活躍】 ・防災情報「全国避難所ガイド」【全国の避難所を網羅】 ・Twitter【リアルタイムで情報を収集できる】 |
上記のアプリをおじいちゃんのスマホにインストールしておくとよいでしょう。
TwitterなどのSNSに関しては、情報が速い反面、デマが交じっている恐れがあるので、「SNSは怖いを払拭!安全に利用するために知っておくリスクやルール」の記事にて注意点を再確認し、おじいちゃんに伝えられるようにしておくと安心です。
2. おじいちゃんにおすすめのスマホ機種を確認!
おじいちゃんに持ってもらいたい、おすすめのスマホ機種を紹介します。
1. らくらくスマートフォン me F-01L:文字が見やすくボタンが押しやすい 2. arrows Be4 F-41A:使いやすくなるシンプルモードを搭載 3. BASIO4:使いやすさを追求した機種 4. GRATINA KYV48:ガラケーからかんたん乗り換え 5. シンプルスマホ4:操作を覚えやすい 6. iPhone SE:洗練されたデザインの安価なモデル |
1章で紹介した、画面の大きさや直観的な操作性のよさなどの要素を満たした機種をチェックしましょう。
2−1. らくらくスマートフォン me F-01L:文字が見やすくボタンが押しやすい
「富士通コネクテッドテクノロジーズ」が製造し、NTTドコモが販売する「らくらくスマートフォン」から、「らくらくスマートフォン me F-01L」を紹介します。
シニア向けに特化した機能を持つ機種で、おじいちゃんが使いやすいように、一般的なスマホにはない機能が随所に施されています。
出典:NTTドコモ らくらくスマートフォン me(F-01L)
「らくらくタッチパネル」は、通常のスマホのように画面に触れただけでは実行されず、触れた部分(アイコンやメニューなど)の色や枠が変化し、さらに軽く押し込むことでその操作が実行されます。押し込んだ際は軽く振動が指に伝わり、まるで実際にボタンを押したような感触があります。ボタンの押し間違いが起こりにくくなっている点は、スマホ初心者に優しい設定といえます。
出典:NTTドコモ らくらくスマートフォン me(F-01L)
ボタン一つで音声入力による操作を可能にします。
簡単な調べものの際など、気兼ねなくスマホの機能を活用できるでしょう。
出典:NTTドコモ らくらくスマートフォン me(F-01L)
約4.7インチの画面は程よいサイズ感で、文字が大きく表示されるため、おじいちゃんにとって見やすくなっているのがポイント。
ワンタッチで画面を拡大する機能があるので、積極的にインターネットなどが楽しめるでしょう。
出典:らくらくスマートフォン me F-01L 製品特長(サポート)
「迷惑電話対策機能」と「還付金詐欺対策機能」に対応しており、おじいちゃんの元へかかってきた不審な電話に対し、メッセージでけん制を行います。
特殊詐欺などの被害に遭うリスクを低減できる、便利な機能といえるでしょう。
らくらくスマートフォン me F-01Lのスペック
サイズ(H×W×D) | 約143×70×9.3mm |
重さ | 約143g |
ディスプレイ | 約4.7インチ HD 有機EL |
カメラ有効画素 | 約1,310万画素 |
バッテリー容量 | 2,110mAh |
OS | Android 8.1 |
メモリ(ROM)容量 | 32GB |
生体認証 | なし |
防水・防塵性能 | 防水性能 IPX5/IPX8 防塵性能 IP6X 泡タイプのハンドソープで洗える |
カラーバリエーション | ピンク・ブラック・ゴールド |
「価格ドットコム」に投稿された利用者のレビューを紹介します。
“らくらくスマートフォンに変えてよかった!! 高齢の母親が長年使っていたらくらくホンから機種変更! 最初は分からないの連続だったけど こんなにできるようになりました もっと早くから機種変更しておけば良かったと思っています!!” |
2−2. arrows Be4 F-41A:使いやすくなるシンプルモードを搭載
富士通コネクテッドテクノロジーズが製造し、NTTドコモが販売する「arrows Be4 F-41A」は、日本製の安心して使えるスマホです。
スタイリッシュなボディは年齢や性別を選ばないデザイン性を持ちます。
ホーム画面の表示をシンプルにし、文字を拡大表示できる「シンプルモード」があるので、
はじめてのスマホに向いている機種です。
頻繁に使うアプリは、「FASTフィンガーランチャー」という機能により、指紋認証と紐づけてすぐに呼び出せる点が便利です。
指紋センサーに触れると画面ロック解除とアプリ起動が行われるため、おじいちゃんが迷わずに特定のアプリにアクセスしやすくなっています。
「迷惑電話対策機能」と「還付金詐欺対策機能」に対応しています。
また、血圧計の画面をスマホのカメラで写してかんたん読み込み、グラフやカレンダーに記録されるの血圧管理機能が装備されているところもシニアにはうれしいですね。
arrows Be4 F-41Aのスペック
サイズ(H×W×D) | 約147×70×8.9mm |
重さ | 約144g |
ディスプレイ | 約5.6インチ 有機EL |
カメラ有効画素 | 約1,310万画素 |
バッテリー容量 | 2,780mAh(容量)
|
OS | Android 10 |
メモリ(ROM)容量 | 32GB |
生体認証 | 指紋認証 |
防水・防塵性能 | 防水性能( IPX5、IPX8) 泡タイプのハンドソープで洗える泡タイプのハンドソープで洗える 防塵性能 (IP6X) MIL規格23項目準拠( MIL-STD-810G )
|
カラーバリエーション | ゴールド・パープル・ホワイト・ブラック |
価格.comに寄せられたレビューをチェック
ソフトバンクのガラホが通知メールがうるさいほど来るので嫌がっていた妻のため、LINEが使えなくなったのを機に乗り換え。 最初、ドコモショップでらくらくスマートフォンを見に連れてきたのだが、店員が、らくらくスマートフォンは機能が特殊で、身近に操作方法を聞くこともままならず、お勧めしないとのことで、こちらのarrowsを勧められた。 反応はもっさりしているが初めての人にはシンプルモードがついているのでこれで十分だと。ソフトバンクの乗り換え縛りが後半年あったので、ゼロ円携帯的使用料だったこともあり、それをそのままにして、新規購入する予定だったが、店員さんが店長と相談の上、MNPの場合、機種代を2万円ほど値引きして千円ちょっとで買えると言ってくれた。 ソフトバンクへの違約金、手数料などを差し引いてもおつりがくるので、MNPにした。 ソフトバンクは、私の名義だったが、妻の名義への乗り換えも問題なかった。予定外が続いたが、店員の親切な誘導により、無事、妻のスマホデビューは完成。ちなみに、私のスマホはASUSのZenfone Max Pro (M2)。よってレビューは主にこの2機種の比較になる。 【デザイン】これといった特徴はなく、いたってシンプル。裏側の質感は低く格安感漂う。しかしここはカバーを買えば見えなくなる部分なので、あまり重視はしない。 【携帯性】大きさも手ごろで、重さも軽いため、女性でも携帯に楽だと思う。ストラップ穴がついているのも良いが、カバーをすると使えなくなりそう。 【レスポンス】 【画面表示】 【バッテリー】 【カメラ】 〈総評〉 |
2−3. BASIO4:使いやすさを追求した機種
「京セラ」が発売している「BASIO4」は、かんたんな使いやすさを追求した、シニア向けのスマホです。
画面は約5.6インチあり、文字や写真をしっかりと確認できます。
ホーム画面のアイコンが大きく、目視しながら直観的な操作に対応。
家族など、よく使う連絡先を3つまで登録でき、ボタン一つで連絡できる点も安心できます。
京セラのスマホサイト「使い方ナビ」にアクセスすれば、スマホの便利な使い方について学ぶことが可能です。
スマホの扱い方に慣れながら、少しずつ使いこなしていくのに向いている機種といえるでしょう。
BASIO4のスペック
サイズ(H×W×D) | 約159×71×8.9mm |
重さ | 約151g |
ディスプレイ | 約5.6インチ HD+/有機EL(AMOLED) |
カメラ有効画素 | 約1,300万画素CMOS |
バッテリー容量 | 3,300mAh(容量) 約560時間(4G LTE/WiMAX 2+)(連続待受時間) |
OS | Android10 |
メモリ(ROM)容量 | 32GB |
生体認証 | なし |
防水・防塵性能 | 防水性能(IPX5/IPX8) 防塵性能(IP6X) 耐衝撃性能(MIL-STD-810G Method 516.7:Shock-Procedure IV) |
カラーバリエーション | シャンパンゴールド・ロイヤルブルー・ワインレッド |
価格.comに寄せられたレビューをチェック
“必要十分な性能 「所有」を選択していますが、自分のではなく親のものです。私が設定したり教えたりしています。 【デザイン】 【携帯性】 【レスポンス】 【画面表示】 【バッテリー】 【カメラ】 【総評】 |
2−4. GRATINA KYV48:ガラケーからかんたん乗り換え
「京セラ」が製造する「GRATINA KYV48」は、かんたんな操作性と大画面を実現した、初心者向けのスマホです。
約5.8インチの大画面は、文字を大きく表示でき、写真や動画の細部まではっきりと確認できます。
大画面を活かし、ホーム画面にはアプリのアイコンをタイル状に配置し、視認性を高めています。
「auかんたんガイド」を使えば、機能の使い方を自分のペースで理解できるため、初めてスマホを利用するおじいちゃんにおすすめです。
GRATINA KYV48のスペック
サイズ(H×W×D) | 約153×73×8.9mm |
重さ | 約151g |
ディスプレイ | 約5.8インチ FHD+ TFT液晶 |
カメラ有効画素 | 約1,600万画素CMOS |
バッテリー容量 | 3,050mAh(容量) 約1,610分(VoLTE)(連続通話時間) 約560時間(4G LTE™/WiMAX™ 2+)(連続待受時間) |
OS | Android 10 |
メモリ(ROM)容量 | 32GB |
生体認証 | 指紋認証 |
防水・防塵性能 | 防水性能(IPX5/IPX8) 泡タイプのハンドソープで洗える 防塵性能( IP6X) 耐衝撃性能(MIL-STD-810H Method 516.8:Shock-Procedure IV) |
カラーバリエーション | ホワイト・ブラック |
価格.comに寄せられたレビューをチェック
“コスパいいです ダメ元で国産重視で買ったのですが思ってたより遥かに良かったです。 3万円切ってこの性能は流石京セラといったところ_(:3 」∠)_ 3Dのゲームも超快適とはいかないまでも、普通に遊べました(DQ8とか) AUで買ったのでホーム画面がお爺ちゃん向けのアイコンドデカサイズ(しかもエディット出来ない) しか入ってなかったので一瞬絶望しましたが、GooglePlayで購入できるやつで自由自在でした。 ので不満という不満は全くないです。 # 私はデジカメ派なのでカメラは使ってません” |
2−5. シンプルスマホ4:操作を覚えやすい
「SHARP」が販売する「シンプルスマホ4」は、スマホ初心者やシニアが安心して使えるよう、簡単な操作性が魅力の機種です。
ホーム画面にはアプリのアイコンが大きく表示され、よく使う連絡先は3件まで登録でき、すぐにかけられるようになっています。
本体下部には物理ボタンつきで、電話やメールなどの機能にすぐにアクセス可能です。
画面は約5インチあるため大きく、ボタンが大きく表示されるため、文章を入力がスムーズに行えます。
文字や色調が見やすい「はっきりビュー」により、年齢に合わせた画面の色彩調整が行われることで、しっかりと視認できます。
シンプルスマホ4のスペック
サイズ(H×W×D) | 約143×71×9.4mm |
重さ | 約148g |
ディスプレイ | 約5.0インチ |
カメラ有効画素 | 約1,310万画素 CMOS 裏面照射型 |
バッテリー容量 | 2,800mAh(容量) 4G LTE:約630時間 4G:約620時間 3G:約765時間 GSM:約665時間(連続待受時間) |
OS | Android 8.0 |
メモリ(ROM)容量 | 32GB |
生体認証 | なし |
防水・防塵性能 | 防水性能(IPX5/IPX8) 防塵性能( IP6X) 耐衝撃性能(MIL-STD-810G Method 516.7:Shock-Procedure IV) |
カラーバリエーション | シャンパンシルバー・ネイビー・ピンク |
価格.comに寄せられたレビューをチェック
“高齢者のはじめてのスマホによいと思いました。 70代の母の長年使ったガラケーを盆の帰省時に当機種に買い替えました。 ガラケーでは電話とメール、たまにワンセグ視聴程度の使い方。未知のスマホへの苦手意識あり。 帰省中に基本操作を教えながら感じたことをレビューします。ちなみに私自身はiPhoneなのでAndroidを触るのは初めてでした。 【デザイン】 「ホーム」「電話」「メール」の3つの物理ボタンのおかげで、慣れないうちもとりあえず「今までできてたことすらできなくなった」という状況に陥らなくて済みました。 高齢者は無意識の誤操作からパニックになりかねないので、側面の「音声入力ボタン」、背面の「緊急ブザースイッチ」が、うっかり触ってしまいそうなところにあるので少し心配です。 【総評】 ゆくゆくは本格スマホにステップアップするつもりの人も、機能は最小限でよい人でも、初めてのスマホとして使うのにはよいかと思いました。 ワンセグ機能も本人的には嬉しかった模様。機能をどんどん追加できるのがスマホの魅力ですが、「知らない間にすごくお金かかってたらどうしよう」と心配したり、いちいちアカウントの新規作成を要求されたり、よくわからないことに同意を求められたりするのは煩わしく、高齢者はそれがさらに顕著。そういうのもあって、気兼ねなく活用できるワンセグは今でもポイント高いようです。 (一部抜粋)” |
2−6. iPhone SE:洗練されたデザインの安価なモデル
「Apple」のiPhoneシリーズでは、リーズナブルな価格でありながら、十分な機能性を持つ「iPhone SE」がおじいちゃんにおすすめです。
直観的な操作ができるiPhoneは、使いながら使用方法を覚えるのに適しています。
iPhone 11シリーズとは異なり物理タイプのホームボタンを持ち、すぐにホームボタンに戻れるアクセス性のよさが魅力です。
ホームボタンは指紋認証に対応しているのでセキュリティ面が安心できます。
iPhone SEは耐水性能を持つため、雨に濡れたり飲み物をこぼしたりしても、故障の心配がほとんどありません。
ケースや画面の保護フィルムなどと合わせれば、落下などのトラブルにも備えられます。
iPhoneシリーズは多くのメーカーからアクセサリーなどの関連商品が発売されているので、カスタマイズしやすい点が魅力といえます。
iPhone SEのスペック
サイズ(H×W×D) | 約138.4×67.3×7.3mm |
重さ | 約148g |
ディスプレイ | 4.7インチ Retina HDディスプレイ |
カメラ有効画素 | 約1,200万画素 |
バッテリー容量 | 非公表 |
OS | iOS 13 |
メモリ(ROM)容量 | 64GB・128GB・256GB |
生体認証 | Touch IDによるホームボタンに内蔵された指紋認証センサー |
防水・防塵性能 | IEC規格60529にもとづくIP67等級 (最大水深1メートルで最大30分間) |
カラーバリエーション | ブラック・ホワイト・(PRODUCT)RED |
“これはヤバイ。 【デザイン】 【携帯性】 【レスポンス】 【画面表示】 【バッテリー】 【カメラ】 【総評】 |
3. おじいちゃん用のスマホ選びにおける注意事項
おじいちゃん向けのスマホの機種を把握したら、今度はスマホ選びの注意事項を確認しておきましょう。
1. 使いやすさ重視で必要以上のスペックを求めない 2. 防水・防塵性能を確認する 3. 自分が使っている機種と似たものを選ぶ 4. 価格だけでなくサポート体制の充実度を重視する |
上記の4つのポイントを把握すれば、おじいちゃんにはどんな機種が向いているかが見えてくるはずです。
3−1. 使いやすさ重視で必要以上のスペックを求めない
おじいちゃんが使うスマホは、性能よりも使いやすさを重視したものを選びましょう。
シニアが使うスマホの機能といえば、電話やメールに加え、LINEなどのSNSがメインになります。
アプリゲームを楽しむ積極的なシニアもいるため一概にはいえませんが、おじいちゃんがどの程度スマホを活用するのかを予めヒアリングしながら想定しておくとよいでしょう。
・主に利用する機能が通話やメールのみの場合:家族への電話がかんたんにかけられる機種を選ぶ
・散歩が好きで、出先でよく写真を撮る場合:カメラ機能のよい機種を選ぶ
・WEBサイトの閲覧を行う場合:文字が大きく表示され、拡大機能を持つ機種を選ぶ
上記のように、おじいちゃんがどのようにスマホを使うかによって、必要となるスペックを持つ機種選びを行うのが大切です。
通話などの連絡がメインのおじいちゃんにとっては、過剰なスペックのスマホよりも、使いやすさを考えて作られた機種のほうが向いているのです。
3−2. 防水・防塵性能を確認する
おじいちゃんが誤ってスマホを濡らしてしまうなどのトラブルに対応できるよう、防水・防塵性能を持つ機種を選びましょう。
スマホの防水・防塵性能をチェックする際は、カタログに記載のある「IPコード」を見ましょう。
IPコードとは、水や埃の侵入に対する対応度を、国際規格によって試験したもので、防水・防塵性能の目安になります。
防水性能に関しては、以下の基準を参考にしてください。
出展:https://time-space.kddi.com/ict-keywords/20190822/2721
防塵性能に関しては、以下の基準があれば安心できます。
・完全防塵:IP6Xでは、どんな小さな粉塵も機種内に侵入しません |
スマホが故障すると連絡が取れなくなり、修理期間や高い費用が発生する場合があります。
故障の原因になりやすい浸水を防ぐために、防水・防塵性能を最低限備えた機種を選ぶようにしましょう。
3−3. 自分が使っている機種と似たものを選ぶ
おじいちゃんが初めてスマホを手にした場合、操作を覚えるのに苦戦するはずです。
ガラケーを使っていた場合でも、多くの機能を持つスマホは使い勝手が異なります。
スマホを渡すときに一通りの使い方を教えても、後から質問されることは覚悟しておかなければなりません。
メールや電話で使い方の質問をされた際に、すぐに受け答えするためには、自分が使っている機種と似たものを選び、おじいちゃんに持ってもらうのがよいでしょう。
iPhoneシリーズの場合は機種の間で操作性が大幅に変わることがないため、遠隔でもイメージを伝えやすいというメリットがあります。
Androidスマホはメーカーによって操作性が異なるため、同じ機種を選ぶのが難しくなりますが、AndroidOSなら基本的な操作方法は似ています。
おじいちゃんにスマホを渡す際には、使い方を教えながら自分でも操作方法や機能を把握しておくことで、いざという時の質問にも対応できるようにしておきましょう。ですが、自分が機能をよく知っていないと教えられないし、忙しい時に質問されるのは大変なので、3-4に書いている、らくらくスマートフォンのように、機種によっては24時間無料電話サポートがついているものもありますので、そちらを選ぶのも手です。
3−4. 価格だけでなくサポート体制の充実度を重視する
出典:らくらくスマートフォン meでかんたんスマホデビュー!
スマホを選ぶ際には、価格を意識しがちです。
年金生活をしているおじいちゃんにとって、毎月のスマホの利用料金は負担になります。また、初めてのスマホは「もし使いこなせなかったらどうしよう」と考えて、失敗しても損が少ないようにとにかく安い機種を選ぶ人も多いと聞きます。
しかし、価格だけを意識してスマホを選ぶのではなく、開発元のメーカーや契約した通信キャリアからの、充実したサポートが受けられるかを重視すべきです。
おじいちゃんと離れて生活している場合、スマホの使い方に対する相談に、その都度丁寧に応じるのは難しいのではないでしょうか。
そこで、専門知識を持った人材に対応してもらうのです。
AndroidOSを採用したシニア向けスマホである、らくらくスマートフォン me F-01Lの場合は、ボタン一つで「らくらくホンセンター」に電話がつながり、専門のアドバイザーから使い方について丁寧に説明してもらえます。
おじいちゃんが相談のために近くのスマホショップに足を運ぶ手間がなく、家族としては安心できます。
4. おじいちゃんがスマホを持つ際の不安点を解消しよう!
おじいちゃんにスマホを渡しても、いくつかの不安が残ることでしょう。
事前に不安点を理解し、解消しておくことで、家族としても安心しておじいちゃんにスマホを持ってもらえるようになります。
以下の5つの不安点と解消方法をセットで確認していきましょう。
1. 基本的な使い方を覚えられない⇒教え方のポイントを押さえておく 2. ガラケーとの違いに戸惑う⇒タッチパネルの操作に慣れてもらう 3. スマホに触らなくなってしまうかも?⇒シニア向けの機種を選ぶ 4. 家族と離れて暮らしている⇒キャリアやメーカーのサポートを利用する 5. 毎月の料金が高い⇒利用目的に合わせたプランを選ぶ |
4−1. 基本的な使い方を覚えられない⇒教え方のポイントを押さえておく
おじいちゃんがはじめてスマホを持つ場合、基本的な使い方をすぐには覚えられない場合があります。
電源のON、OFFなど、ごく当たり前の知識であっても、おじいちゃんにとっては未知の領域なのです。
そこで、スマホを渡した際に、教え方のポイントを押さえておきましょう。
以下の項目をしっかりと教えるようにしましょう。
・電源をON、OFFにする方法 日常生活ではスマホの電源を切る機会はあまりありませんが、映画館や飛行機への搭乗など、マナーとして行うケースがあります。 また、受電ができない災害時などに、不要な電力消費を押さえるためにも、基本として教えておきましょう。 ・スリープモードの解除方法 スリープモードになると、スマホが壊れてしまったと勘違いされる場合があります。 解除の方法を伝えましょう。 ・電話のかけ方と切り方 電話の使い方は、かけ方と切り方の両方をセットで覚えてもらいましょう。 通話後にきちんと切れていないと、不要な電話料金を支払う可能性があるからです。 また、着信に出る方法も教えます。 ・メールを確認する方法 メールの送受信と文章の作成方法を教えます。 メールを受信したことに気づけるよう、ホーム画面のアイコンの見方も確認しておきましょう。 ・画面のロックの外し方 セキュリティ面から、画面のロックは必須です。 解除方法を確認しておきます。 ・ホーム画面への戻り方 アプリからホーム画面へ戻る方法を確認しておきます。 ・プッシュ通知の確認と削除する方法 通知に気づけるよう、プッシュ通信の見方を教えます。 ・LINEなどのアプリの起動と終了の方法 各種アプリの起動と終了の方法はセットで教えます。 アプリを終了できていないと、不要なデータ通信量が発生する場合があるので注意が必要です。 ・タッチパネルの基本的な操作方法 タップやスワイプなど、スマホの基本操作を覚えてもらいます。 「タップ」といってもわからない場合は、「軽く叩く」など伝わる言い方に変えてみましょう。 ・音声入力の使い方 メールやLINEなど、文章を作成する手間を簡略化できる、音声入力の使い方を教えておきます。 ・充電の方法 専用のケーブルを使った、充電方法を教えます。 |
おじいちゃんにスマホの使い方を教える場合は、「スマホが使えない高齢者にわかりやすく使い方を教える5つのコツとは?」や、「よくわかる!スマホデビューする高齢者への操作方法教え方のコツ7点」の記事が参考になりますので、お時間のある時にご覧ください。
4−2. ガラケーとの違いに戸惑う⇒タッチパネルの操作に慣れてもらう
スマホを始めて触るおじいちゃんの場合、タッチパネルの操作に苦戦するはずです。
何もない平面な画面上を触るのに、違和感を覚えるでしょう。
そこで、ガラケーとは異なるタッチパネルの操作に慣れてもらいます。
スマホの直感的な操作を身につけるためには、避けては通れない道です。
タッチパネルに戸惑うおじいちゃんには、「銀行やコンビニのATMの画面を操作するイメージ」として伝えるとよいでしょう。
スマホ画面の基本操作は、以下の通りです。
操作の名称を覚えてもらうよりも、感覚を掴んでもらったほうが習得への近道かもしれません。
・タップ ・ダブルタップ ・ロングタップ、長押し ・スワイプ ・ピンチ ・ピンチイン(画面の縮小) ・ピンチアウト(画面の拡大) |
スマホの基本操作に関しては、「「使いこなせない」を脱却!スマホ初心者でもすぐわかる基本操作方法」の記事にて詳しく解説しています。
4−3. スマホに触らなくなってしまうかも?⇒シニア向けの機種を選ぶ
最初のほうでスマホの使い方につまずくと、面倒に感じてスマホをあまり触らなくなってしまう可能性があります。
せっかくスマホを持つのですから、積極的に活用してもらいたいですよね。
スマホの使い方をスムーズに覚えられるよう、シニア向けの機種を選ぶとよいでしょう。
シニア向けのスマホは通話やメール、LINEなど、よく使う項目が目立つように表示されているので、迷わずにアクセスできます。
ボタンが大きめに設定されており、文字の入力にストレスを感じにくい工夫がされています。
出典:らくらくスマートフォン me F-01L 製品特長(らくらく独自機能)
ガラケーと同様の入力方法を使う場合は、「お」の文字を出す際に5回ボタンを押す必要がありましたが、らくらくスマートフォン me F-01Lであれば、行ごとに横並びで表示されるので、かんたん2タッチで入力できます。
出典:らくらくスマートフォン me F-01L 製品特長(サポート)
迷惑電話への対策機能があれば、安心できます。
らくらくスマートフォン me F-01Lなどには、音声認識技術を使い、かかってきた電話から還付金詐欺のキーワードを抽出し、トラブルに巻き込まれるリスクの低減につながります。
4−4. 家族と離れて暮らしている⇒キャリアやメーカーのサポートを利用する
家族と離れて暮らしているおじいちゃんの場合、スマホの使い方に困った際など、気軽な相談先があると安心できます。
NTTドコモなどの大手通信キャリアと契約すれば、サポートセンターに連絡することで、トラブルシューティングや使い方のレクチャーを受けられます。
3大キャリアの電話での相談先は、以下の通りです。
NTTドコモの問い合わせ先:総合お問い合わせ<ドコモ インフォメーションセンター> ドコモの携帯電話からの場合:(局番なし)151(無料) 受付時間:午前9時〜午後8時(年中無休) auの問い合わせ先:操作・設定 0077-7058(無料) 年中無休(9:00~20:00) Softbankの問い合わせ先:スマートフォン テクニカルサポートセンター ソフトバンク携帯電話から151(無料) |
電話では伝わりにくいと感じる場合は、近くにあるドコモショップなどの実店舗を訪れて、対面で説明を受けることができます。
NTTドコモの場合は、「ドコモスマホ教室」を開催しています。
誰でも気軽に参加でき、スマホの使い方の基礎や便利な使い方など、理解度に合わせた講座を受けられます。参加費は無料なので、おじいちゃんに参加を促してもよいでしょう。
auの場合は「KDDIスマホ・ケータイ安全教室 (シニア向け講座)」、Softbankの場合は「スマホ教室」が開催されています。
4−5. 毎月の料金が高い⇒利用目的に合わせたプランを選ぶ
スマホはガラケーと比べて、毎月の利用料金が高くなりがちです。
これは、分割払いする機種代金や、毎月の通話料とデータ通信量を含んでいるためです。
おじいちゃんが使うスマホは、契約時に不要な要素がないかをチェックしておきましょう。
利用目的に合わせた最適なプランを選ぶことで、毎月の利用料金を抑えることができます。
おじいちゃんのスマホを契約する際は、家族の代表が同席するとよいでしょう。
スタッフの説明を聞きながら、おじいちゃんが使わないであろうスマホの機能やオプションを省いていきます。
電話やメールが主体のおじいちゃんの場合、無料通話のある定額プランをつけておくとよいでしょう。
アプリの利用はLINEなどにとどめ、ゲームや動画を積極的に活用しない場合は、データ通信量は毎月1GBほどあれば十分に収まります。
おじいちゃんがお得にスマホを利用できるよう、家族として最適なプランを選んでください。
まとめ
画面が大きく、文字をはっきりと読めるスマホは、おじいちゃんが使うのに適しています。
話題のアプリなど多機能性が注目されるスマホですが、おじいちゃんが使う最低限の機能を持つ機種を選べば、複雑な操作に迷うことなく、毎月の利用料金をリーズナブルに抑えられるでしょう。
ガラケーよりも密なコミュニケーションを可能にするスマホは、離れて暮らすおじいちゃんに持っておいてもらいたいものです。
当記事の内容を参考に、おじいちゃんに渡すのにふさわしいスマホを選んでみてください。
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